#106 現実と理想 (加藤匠人/新4年)
2021シーズンの副将を務めさせていただく、新4年の加藤匠人です。
まず始めに、新型コロナウイルス感染症が蔓延し、全世界が混乱する中、サッカーができる環境を整えてくださった2020年。サッカー関係者をはじめ大学関係者、医療従事者の方々などすべての人にこの場を借りて感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
私の自己紹介を少しさせていただくと、小学5年生から高校3年生まで柏レイソルのアカデミーでプレーし、一般受験を経て筑波大学体育専門学群に入学しました。
時の流れは早いですね・・・入学してから早くてもう3年。遂に大学ラストシーズンがやってきました。最近「歳とったせいなのか時間の流れが速すぎる!」といろんな人へ話している気がします。時間は有限。毎日を大事にしないとですね。
余計なことを書き始めると止まらなくなるので、余談はこれくらいにしといて…
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先輩方が引退するのと同時に多くのブログがアップされました。それらの素晴らしいブログを見ていて、「一回書いてみたいな~」と思っていました。が、新年早々に依頼が来て、いざ書いてみると「何を書こう」「何を伝えよう」「どのような展開で…言葉遣いで…」と悩みに悩み、「文章って難しい」と何回も思わされると同時に、先輩方の文章力の高さに感銘を受けました。
そんな苦労をした初ブログ、読んでいただける方には「“優しい目線”で読んでいただけると嬉しいな~」と願いつつ、本題へ移ろうかなと思います。
今回書くことの大まかな内容は2つ。
「2021シーズンをどうしたいか」
「自分が蹴球部に対して想うこと」
副将として、一部員として、今考えていることを正直に書いていきたいと思います。
といっても「2021シーズンをどうしたいか」は主将・副将、みんな同じことを考えているのではないかと思うので、軽く触れるだけにしたいと思います。
大学に入学、そして蹴球部に入部してから色々なことがありました。
フレッシュマン期間から始まり、何回集まったか数えきれない学年MT、先輩・同期・後輩とのご飯や雑談、きりのはフェスタ、少年サッカー、仲間の応援、天皇杯などなど、挙げればきりがありません。
これほど多く、そして他の大学では行っていないようなことを経験してきたのに、自分たちが経験していないことがある。
それは「タイトルの獲得」
関東リーグ、アミノバイタルカップ、総理大臣杯、インカレの4大タイトルを自分たちの代は一つもとれていない。
2016 インカレ優勝
2017 関東リーグ優勝
2018 新4年生(自分たち)入学
このまま終わっていいのか。いや、いいわけがない。
絶対獲るぞ。タイトル。最高の仲間と笑って、喜んで、泣いて、最高の思いしよう。
でも「筑波はサッカーだけではない」
アナライズ班、データ班などのパフォーマンス局。少年サッカーでの指導。デザイン係やSNS係などのクリエイティブチーム。スポンサー活動。他にもいろいろある。色々なことを行っていて、ありがたいことにたまにメディアにも取り上げられている。
でも去年で思い知らされた筑波大学蹴球部の現状…。組織としてどうなのか…。
様々な経験をして、いろいろ考えるきっかけになり、最上級生になってからは「この組織をもっと良くしたい」という想いがどんどん出てくる。自分でも驚くくらい出てくる。毎日何かしらの蹴球部のことを考えているくらい。
では「組織を良くするためにどうすれば良いのか。」
仕組みを考える、ルールをつくる、競争を激化させるなど、できることはいくらでも出てくる。
だが、他の視点からも必要だ。マインド、ビジョン、文化、風土、環境、意識…。ポンポン出てくるアイデア。いろいろ考えて、一つ「これではないか」と自分なりに辿り着いたものがある。それは、
蹴球部への“愛“があるか。
自分の1個上の先輩である田嶋翔さんともこの“愛”について話したことがある。哲学的なことではなく、蹴球部を絡めた感じで。ちなみに田嶋さんは「ハイスペック人間性お化けの努力の天才」で、尊敬する先輩の一人。
すべては“愛“ではないかと。
蹴球部という組織に対して“愛“があれば、「蹴球部のために」「蹴球部をより良くするために」などの気持ちがもっと芽生えるのではないか。”愛“があるからこそ仲間同士「求め合い」「ぶつかり合う」ことができるのではないか。他にも、「当事者意識」「帰属意識」「助け合い」「心理的安全」「居心地」などが付随して良いことだらけではないか。そして、個人への働きかけ、さらには部外への働きかけにもつながり、もっと良い方向へ変わっていき「再醒」していけるのではないかと。
こんなことを去年からずっと考えていて少し“愛“について調べてみると
“愛“とは「与えるもの」「自己犠牲」「見返りを求めない」「同じ方向へ」などといったワードが出てきますが、これといった定義はないみたいです。
では「部員全員が蹴球部を“愛”するためにはどうすれば良いのか。」
考え方は人それぞれで、いろいろできることはあると思いますが、自分が去年のシーズン終盤くらいから密かに実践していることを1つ紹介して終わろうかなと思います。
それは「“すみません”を“ありがとう”に置き換える」こと。
つまり「感謝を伝える・増やす」ことで、お互いに気持ちよくなり、良い相互作用、組織への“愛”が増えるのではないかと思うのです。(綺麗ごとかもしれませんが)
これは偶然テレビをつけたら、紹介されていた本の内容の一つで、ビビっと価値観に刺激を受けた出来事でした。日本人は日常的に「すみません」をかなり使うと思います。何か助けられた時や些細なことでも「すみません」と。
サッカーにおいても、ミスをしたら「すまん!ごめん!」と言うことが多くないですか?(自分は言ってしまう人です)
もちろん悪いことをしてしまった時の謝罪としての「すみません」「申し訳ございません」は絶対に必要だと思います。
しかし、日常でも、サッカーでも“ありがとう”に変換できる場面は多くあると思います。
サッカーにおいて、ミスしたけど「カバーしてくれて“ありがとう”」「サポートしてくれて“ありがとう”」と。
もっと“ありがとう“が増えたらどうだろうか。
自分もまだ習慣として身についているわけではないですが、この「小さな感謝の積み重ね」によって物事への考え方が変わり、行動・言動も変わっていくのではないかと思います。
サッカー以外の活動も多く行っている筑波大学だからこそ、どんな時も“ありがとう”と感謝を忘れず、“愛”に溢れた組織を創り上げ、全員で成長していければと思います。
ここまで長々と書いてしまいましたが、これが「蹴球部に対する想い」です。
拙い文章でしたが、最後まで読んでいただき“ありがとう”ございました。
筑波大学蹴球部
体育専門学群新4年
加藤匠人
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