ナツノオワリ
朝、東の窓から差す陽がずれているのに気がつく。
お盆の前はまともにわたしの枕元にさしていたのに。
まぶしさと暑さとで早朝から目が覚めていたのに。
長い雨のあと、再び晴れた朝、その光のさし方にナツノオワリをかんじる。
空の色がブルーではなくて
なんとなく白さがまじっていて、
雲のかたちも、ほそくながいものにかわっている。
あれだけ鳴いてたセミ
いまは申し訳ないように数匹ないている。
ナツノオワリだよ、僕たちもそろそろサヨナラするねと。
気温こそ高いけど吹く風はどことなく爽やかで。
陽がしずむころ、つくつくほうしがなきだした。
サヨナラナツ。
イラッシャイコトシハスコシハヤイネ、アキサン。
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