インターネットと人生(前談)

先日、職場の先輩社員から「今まで何が好きだった?」と聞かれる場面があった。

大体、こういう話で一番に出すのはラジオ。
この年代の皆と同じように、中学でスクールオブロックを経て、オードリーのオールナイトに開眼し、悩む相談室に喜び。
そして今では三四郎に流れ着いている。いや、三四郎のところはあんまり同じようにじゃないかな…。
とにかく、昔から好きで、今もずっと続けている趣味の筆頭はこれだろう。けれど、人生規模で眺めたときには、「ラジオ」という項目だけでは些か不十分に感じられる。残りの時間は何してたんだ。他にも何か「好きだった」ものがあるはずなのだ。

例えば漫画!……は、好きだったんだけど、銀魂・ワンピ・黒バス・NARUTOあたりの、いわゆる世代の王道は一個も通っていない。
というのも、理由はふたつあって、母親が私を「オタクにならないように」と育てたこと、自分のお金で買う本は「文字数/金額」が大きいものを買うようにしていたため、漫画が参入できなかったことが挙げられる。
この結果、私は反動でスーパーオタクになってしまったし、進研ゼミの勧誘漫画を収集し、保管するという最悪の趣味に辿り着いた。
今思い出すと、一時期「進研ゼミの漫画を発注してディレクションする人」に結構本気でなりたかったんだよな。

そんなわけで、本は結構読んでいた。
今でこそ「読書家です!」なんて言ったら殺されそうな冊数しか読めていないけれど、小学〜中学の私は狂気の活字好きだったので、貯金以外の小遣いのほとんどを本に充て、本の背幅とカバーから透けた色味を元に、同級生が何を読んでいるのかを推測して楽しんでいた。
もちろん図書館には毎週通っていたので、今も地元の図書館のどこに、誰の本が、どのくらいあったかを覚えている。
あそこで出会えた林真理子も、大槻ケンヂも、森見登美彦も、みーんな今でも大好き。自分が好きだと思える本を探してあれこれ物色するのも、それらを貸出上限冊数ちょうどに調整していくのも、全部好きだった。

その派生として、趣味……というほどではないものの、私は電子辞書を読むのも好きだった。電子辞書、wikiみたいな感じで「関連」とか青字箇所に飛ぶことができるんですよ。あれ。
あれが中学生の爆走さんには本当に…本当に面白くて。
電子辞書を布団に持ち込んで、ずっといろんな言葉を入れてそのジャンプを楽しんだり、青空文庫の本を読んだりして夜を明かしていた。
私の電子辞書は、学校にいた時間よりも布団にいた時間の方が、学業に役立てられた回数よりも趣味に使われた回数の方が多いかもしれない。

まあ、読み物が好きだったんだな。
そして私はインターネットのことも好き。
だったんだけど、インターネットが好きになった入り口で、かつ読み物好きの私の心を満たしてくれていたものがあった。
NEVERまとめだ。
最近になるまですっかり忘れてしまっていたし、今になって調べると著作権関連での問題点なども指摘されていたようなのだけど、中学生くらいの私は「インターネット」の基礎教養をぜーんぶNEVERまとめから学んだ気がする。そんなNEVERまとめ君と、あとはちょっとヴィレッジヴァンガードという心のふるさとについてどうしても書きたくなったので書いていく。
というわけで、続く!

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