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東京ヤクルトスワローズが143連勝するセ界 第3週目

敵地6連戦も全勝で終えた東京ヤクルトスワローズは、本拠地神宮球場でカープとの3連戦。

初戦の相手先発ピッチャーは、昨年いいようにやられてきた2020年の新人王森下。
なにせ3勝負けなし、防御率も1.00と完璧に抑え込まれていた。
しかし、今シーズンのスワローズは違った。
初回から先頭の山崎がヒットで出塁するなど、2アウト1・2塁でGⅠ馬塩見が見事に3ランホームランを放ち、あっという間に得点をあげた。
つづく2回もランナーをひとり置いた場面で、国民的歌手西浦がこれまたホームラン。
あれだけ苦手としていた森下から、一気に5点ももぎ取り、早いイニングで降板させた。
一方、スワローズ先発のスアレスは、毎回先頭打者を出すも、後続をしっかりと抑えて6回まで無失点で切り抜ける。
その後は、点差も開いていることから、マクガフ、清水、石山を温存し、大下、今野、梅野のリレー。
オレたちだって、できるんだぞ!と言わんばかりの圧巻のピッチングでカープ打線を完璧に抑え込み、見事に勝利した。

続く第2戦。
先発の高梨は、渡邉や西浦のファインプレーにも助けられながら、スコアボードにゼロを並べていく。
打線も4回裏、キャッチャーなのに2番に座る中村が第1打席に続きツーベースを放てば、村神様もミート重視のバッティングで左中間にツーベースで先制。
しかし、5回に會澤、6回には菊池に一発を浴びてしまい逆転されてしまう。
でもここで引き下がらないのが、今シーズンのスワローズ。
中村が再びヒットを打てば、村神様もこれに続きワンアウト1・3塁。
ここで、相手先発の床田との相性が良さから5番に抜擢されただろう荒木。
その初球だった。
バットを振り抜くことはなく、きれいに一塁線にスクイズを決めて同点。
さらに7回裏には、先頭の渡邉がヒットで出塁すれば、これまた嶋がバントを初球で決めて、チャンスをつくりチームを盛り上げれば、その勢いに乗った山崎がライト前に転がす。
前進守備を敷いていたが、ランナーの渡邉は俊足を活かしてホームイン。
再度リードを奪うことに成功した。
この1点を清水、石山が難なくカープ打線を抑えて、接戦をものにした。
今日の勝因は、鈴木誠也の本塁での憤死や代走の曽根を牽制アウトにするといった相手に進塁を許さなかったことに尽きる。
特に牽制アウトは、ノーアウトの場面だったし、開幕から11試合連続安打中で、今日もホームランを打った1番バッターの菊池。
ただ打つだけではなく、バントも盗塁もヒットエンドランも選択できる場面だったので、ここでカープの作戦を決められてしまったら、大量失点もやむなしの展開になったと思う。
高津監督は、シーズンがはじまる前から「1点を取り、1点を防ぐ野球をやろう」と選手に指示していた。
この日は、ひとつの塁を奪い、ひとつの塁を阻止するという、さらに質の高い野球をスワローズはできた試合だったと思う。
あと、清水が先頭打者をフォアボールで出した時に、新キャプテンの山田哲人がマウンドに行って声掛けをした。
コンディションが良くないため、思うようなバッティングができていないけど、それでもスワローズの勝利のため、自分ができることをやるという姿勢が印象的だった。
とにかくバントは大事!

第3戦の先発は、未来の日本のエース、19歳の奥川さん。
昨シーズンの最終戦で、カープ相手に初登板するも、メッタ打ちのノックアウトをされたので、半年ぶりのリベンジを果たしつつ、3タテを決めたいところ。
しかし、初回に2アウトから一挙4点も失ってしまう。
だが先週の山野同様、彼も持ってる男なのかもしれない。
先頭の山崎から3連打で、ノーアウト満塁。
一見すると大チャンスに見えるが、昨シーズンのスワローズ打線にとっては「ノーアウト満塁のチャンス」という名のピンチだった。
このシチュエーションを幾度も無得点で終わってしまった。
でも今シーズンのスワローズは違った。
村神様が貫禄の押し出しフォアボールで1点を返せば、続く荒木、太田と連続で犠牲フライで加点。
そして西浦が同点のタイムリーで、あっという間にふりだしに戻した。
雨天中断後の奥川さんは、鈴木誠也に一発を浴びるも、結局責任投球回数である5回を投げきり、勝ち投手の権利を得て降板した。
そう、この日のスワローズ打線は、取られたら取り返せ!戦術だった。
西浦が再び同点タイムリーを放てば、続く我が後輩、松本友がきれいな流し打ちでヒットを打って、プロ初打点をあげて逆転!
そして4回、昨日のヒーロー山崎が、ホームランで追加点をあげれば、5回にはダメ押しとなるタイムリーツーベースで、気がつげは10対5とダブルスコアをつけていたのだった。
点差が開いたこともあり、勝ちパターンのMSI(マクガフ、清水、石山の略)を温存しての完勝!
5回5失点と納得はいかないだろうが、奥川さんは先輩たちに助けられて、見事にプロ初勝利をあげた。
最低でも、あと199回勝ってほしい!

1日空いて土曜日からは、バンテリンドームでドラゴンズ戦。
ん?バンテリンドーム?
今シーズンからナゴヤドームは、ネーミングライツによりこのように命名されたらしい。
最寄り駅である「ナゴヤドーム前矢田駅」も、バンテリンドーム前矢田駅に改名するのだろうか?
西武ドームが命名権により、インボイスSEIBUドーム→グッドウィルドーム→西武プリンスドーム→メットライフドームと、短期間で名称が変わるも、結局「西武球場前駅」で落ち着いているようにきっとなるのだろう。

さて初戦。
まさかの展開で試合は動いた。
2アウト1・3塁で、日本球界歴代最強セカンド、山田哲人がまさかのファンブルで先制点を許してしまう。
その後、膠着状態で迎えた4回表。
エラーを喫した山田がヒットで塁に出ると、続く村神様が当たり前のようにホームランを放ち、逆転に成功する。
これまでスワローズ戦に相性の良かった目下不調の阿部、昇格したての福田に仕事をさせることなく、接戦ながら難なく勝利した。

第2戦は、前回古巣ジャイアンツを7回無失点に抑えた田口が先発。
3回に福田にタイムリーを打たれ、6回には伏兵の木下にホームランを打たれるも、6回2失点でしっかり先発の役割を果たした。
前回と同じく好投した田口に勝利投手にすることはできなかったが、ドラマは最終回に待っていた。
1対2でリードを許していたスワローズは、先頭打者の村神様がセカンドゴロにも関わらず、全力疾走&気迫のヘッドスライディングで内野安打を勝ち取る。
塩見もソダシよろしく脚力を活かして内野安打として、1アウト1・3塁のチャンス。
ここで西浦がサードへと打球を放つ。
ここで村神様の代走、とにかく速い並木が間一髪でホームを陥れて同点。
そして、中山の代打で昨日悔しい想いをした太田が打席に立つ。
連日で最終打者にはなるまいと気合を込めたスイングは、ライト前へと打球を放つ。
2塁ランナーのGⅠ馬塩見が猛然とホームへと駆け抜けて、とうとう勝ち越しに成功した。
打つ投げる守るだけが野球ではない。
走ることも強さであることを再確認させられた逆転劇だった。
その裏もなんとなくドラゴンズ打線を抑えて、鬼門ナゴヤドーム、もといバンテリンドームで連日の接戦をものにした。

143連勝まで、あと129試合!

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