釣りをしていて考えたこと8

相変わらず釣りを続けております。

2月に職員の1人が突然会社に来なくなりまして、ほぼ連絡が取れなくなってしまいました。
ようやく連絡がついたと思ったら「体調が悪くて部屋から一歩も外に出られない」とのことで、他の職員をアパートまで見に行かせました。
チャイムを鳴らしても反応がなく、本人が部屋にいるかどうかは確認できませんでしたが、大家さんと話すことができました。
大家さんによると「部屋の出入りは頻繁にあり、退去の申し込みがあり引越し準備をしている」とのこと。
担当職務と引き継ぎは全放棄。
で、彼が担当していた仕事は僕が全て引き受けました。
各職員の業務は業務管理表で管理されており、定例会議で進捗が報告されることになっていますが、彼のPCを立ち上げてみると、やったことになっている業務の大半が手付かずです。
では、就業時間中に何をやっていたのだろうと、メールボックスやネットの閲覧履歴などを辿ると、辞表を書いたり転職活動をしていたようです。

と言うことで、2月、3月は釣りをする時間があまり取れませんでした。
仕事はともかく、釣りができないのがストレスでした。
僕が釣りに感じている楽しさは、魚を釣ること自体の楽しさだけではなく、自然と触れ合ったり、釣った魚を捌いて食べたりと、仕事とは別の時間を持つことにある気がします。
多くの人が趣味に感じてることを、僕は釣りで感じています。
仕事は好きなんですけどね…、それだけだとやはり辛い。

出番のないルアーを机の上に並べてみたり。
4月に入り少し余裕ができてきたので、ようやくいつものシーバスボートに乗りました。

夜明け前の暗い時間帯に7匹。
やはり釣りは楽しい!
…のだけど、仕事のことが完全に頭から離れません。
趣味を楽しむには、仕事がスッキリ片付いていないとダメなようです。
事務所に戻れば2人分の仕事が待っています。
その後もボートを予約しましたが、天候が悪く出船できず消化不良な日々が続きました。

で、堤防に通うことに。

と言っても忙しいので週1回数時間程度。
メバルを釣ったり、陸っぱりからシーバスルアーを投げたり。
釣れても捌いて食べる時間がないので基本的にリリース。
仕事以外の時間を無理やり作って、趣味を楽しんでいる自分を演出しようとしているだけで、心底楽しくはありません。
解雇した職員(その後、懲戒解雇しました)の代わりに新入社員を募集すればいいじゃないかって?
引き継ぎもできないほど業務が未整理な状況だったのです。
まずはそれらを整理整頓し、引き継げるように誰かが内容を把握する必要があります。
人を増やさなくても、僕がカバーできる量というのもありますし、しばらくは自分で担当して業務改善したほうが将来的に良いのではないかという思いもありました。
その一方、会社の経営とか面倒臭いだけだな、会社は誰かに譲って隠居しようかな?と妄想したり。

そんな頃、知人からビワマス釣りに誘われました。
ビワマスは琵琶湖にだけ生息するマスの一種。
希少価値の高い魚で「琵琶湖の宝石」と呼ばれているそうです。
乱獲を防ぐため禁漁期間が定められ、釣るには琵琶湖海区漁業調整委員会の承認を得る必要があります。

で、早速承認を取りましたよ。
承認は取りましたが、実際、釣りに行くのは6月になりそうとのこと。
張り切りすぎました。
まだ時間があるな…。

釣りをしていると、自分が釣る場所の情報をネットで色々と検索します。
僕がいつもメバルを釣っている場所の近くで、イワシやアジなどの小魚を釣っている方のブログを発見しました。
サビキという釣り方です。
Wikiによると、サビキとは「1~3メートル程の幹糸に3~12本の釣り針が木の枝のように付けられており、その針にオキアミを模したビニール(スキン系)や小魚をまねた魚の皮(魚皮系)、鳥の羽などを巻きつけてある。魚はこのハリをエサと間違い食いつく。通常、サビキカゴを連結してまき餌(オキアミなど)をカゴに詰めて竿をしゃくる方法で魚を仕掛けの近くに寄せて釣り上げるが、撒き餌無しでも魚が食いつくこともある。主な対象魚はアジ、サバ、イワシなど。」とのこと。
言葉で説明すると複雑そうですが、専用のサビキ仕掛けが300円前後で売られていて、仕掛けのカゴに餌を詰めて竿を適当に揺らしていると、小魚が定期的に釣れる仕組みです。
子供でも簡単に釣れるので、初心者や親子連れにオススメ。

僕が1年半前に初めて釣りをした時もこのサビキでした。
簡単に釣れる代わりに大物はほぼ釣れないので、すぐにやらなくなってしまいました。
僕がメインで釣っているシーバスは、イワシなどの小魚を食べるフィッシュイーターと呼ばれる魚です。
ビワマス釣りまでは時間もあるし、餌になる小魚の習性も知っておきたいと思い、サビキに再挑戦してみました。

この時期は小鯖がメイン。
豆アジや片口イワシも混じりつつ、12~13センチの小魚が数時間で97匹釣れました。
いえ、正確には「持ち帰ったのは97匹」。
後ろにスタンバッてる猫に20匹くらいはあげたので。
この釣りなら短時間でもとりあえず楽しめます。

ひたすら捌いて…。

みりん干し。

小鯖のオイル煮とじゃがいも、トマト、チーズのオーブン焼き。魚が見えていませんね…。

オイル煮で使ったオリーブオイルでフリットも作りましたが、粉が足りなかったのかやや失敗気味。でも、美味しい。
やはり、食べるところまで楽しむと満足するようです。
釣り楽しい。

サビキも意外と楽しいなと、あっという間に冷凍庫が餌のアミエビで占領されてしまいました。

魚の絵も描きました。

「みりん干し上手いぜ」ということで、メジナのみりん干し。
メジナはルアーでも時々釣れますが、サビキでも釣れるようです。
25センチくらいのサイズが入れ食いになる時があって、ヒキが楽しく食べても美味しいです。

鯖とイワシは丸干しに。
サビキをする堤防を何箇所か変えながら、それぞれの堤防によって同じ時期でも釣れる魚とサイズが違うことがわかってきました。
同じ堤防でも1週間ごとの魚のサイズが大きくなっていきます。
サビキはサビキで奥が深いです。

干物はトースターで焼けるので、事務所に詰めている間でも調理が簡単、洗い物もラクチン。
小鯖はあまり脂が乗っておらず、食べても美味しくないとネットに書いてありましたが、かなり美味しいです。
ネットの情報はそれとして、自分で試してみることも大事。

メジナを捌いていたら、自宅近所の人からアジをいただきました。
大量に釣ったのでお裾分けとのこと。

で、また捌きます。

事務所のベランダで焼き、白米に乗っけて食べると…美味い!!

そうこうしている内に6月になり、ビワマスを釣りに行く日がやってきました。と東京から滋賀県まで遥々、車で出かけてきましたよ。
知人がビワマス釣りの名人を紹介してくれて、その方の船で琵琶湖沖に出ます。
ビワマスはトローリングという釣り方をします。
Wikiによると、トローリングとは「ルアーなどの漁具を使用した釣法の一種。ルアーを生きた魚類に見せかけるため、クルーザーなどの船を巡航させて行う。通常は外洋で行うが内水面で行う場合は区別するためレイクトローリングと呼ぶ」とのこと。
釣り糸にクリップでオモリ(何キロだろ?かなり重いです)を取り付け、水深30~40mまでオモリを沈め、船をゆっくり走らせます。
釣り糸の先にはルアーがくっついていて、それにビワマスが食いついてくる仕組みです。

その日は爆風で他の船は沖にほどんど出ていませんでしたが、ご覧の通り。
名人スゴイ。
知人にも超感謝。
いろんな方のお世話になっています。
本当にありがたいです。

滋賀県は水処。
山に湧き出る水で焼酎の前割を作り、釣れたてのビワマスを捌いて食べます。
3日前に釣ったビワマスと味比べ。
数日寝かせたほうが身が落ち着いて旨味がある気がします。
「鮭児」という魚をご存知でしょうか?
鮭の一種で1万匹に1~2匹しか獲れないと言われる高級魚です。
僕も何度か食べたことがありますが、それをもっと美味しくした感じの味です。
雑な感想ですいません。
漬け丼は絶品。

湖畔までお刺身を持って歩いていき、今度は日本酒。
その後は予約していただいたお店に移動して小鮎の天ぷら。(写真撮り忘れた)
何だよ、ここ。
天国かよ。

翌日は朝から知人の船で沖に出て、そこでもいっぱい釣れました。
事務所に持ち帰って、別の知人にお裾分け。
いつも頑張ってくれているスタッフにもお裾分け。
ひたすら捌いて、後日、アジをいただいた近所の方にもお裾分け。
塩焼きは食べたことのない領域の美味さ。
一夜干しも作って冷蔵庫に待機中です。

今年の目標は近所の海でシーバスを陸っぱりから釣ることでしたが、どうもいろいろな釣りに目が行ってしまいます。
友人が僕の家の近所で手漕ぎボートで釣りをしたいと言うので、それも覚えなきゃなぁ。
結局のところ、目標は「楽しむこと」なのでしょうね。

気がつくと仕事漬けの日々は終わっていました。
仕事量自体は減っていませんが、慣れてしまったと言うか、辛いと感じることはあまりなくなりました。
最近は週3~4回釣りを楽しんでいます。
そろそろ新入社員を募集しようかな、と思っているところです。

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