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桃香とダイヤモンドダスト -「ガルクラ」第三話の追加感想-

▼第三話の感想はコチラ▼


●ダイヤモンドダストの看板

第三話を見返していて気になったことがあるので、第三話全体の感想とは別に書いておきたいと思う。

第三話には「ダイヤモンドダストの看板を見上げる桃香」というシーンが2回ある。

1回目:Aパートで仁菜とすばるが話している途中で映る桃香のバイト中

2回目:Bパートで吉野家を出て桃香がバイトに向かうところ

一話のうちに2回も描写されるというのは、かなり強調されているなと感じた。で、強調されるからにはやはり今後の展開に関わってくる部分だろうという気がしている。
展開予想は主目的ではないが、これも感想の一つではあるだろう。思ったことを挙げてみる。

●そもそもの状況

桃香が在籍していたダイヤモンドダストは4人組で、桃香のみが脱退して別のメンバーが加入、4人組のまま活動を継続していると思われる。
その根拠としては、第一話で仁菜のスマホに映ったダイヤモンドダストのジャケ写(桃香在籍時代のもののはず)と第三話の看板を見比べたときに、看板のピンク髪ツインテの子以外の3人は同一人物のように見えるからだ。なので桃香に代わってピンク髪ツインテの子が加入したのではないかと思う。

看板の一番右の子は髪色が違うようだが、
前髪の分け目や体格(婉曲表現)から同一人物かと思う

●桃香の感情

第一話でダイヤモンドダストとは「喧嘩別れ」したと言っていた桃香だが、看板を見上げる表情からは、「怒り」とか「憎しみ」とかの感情はあまり見えないように思う。

もしこういった感情があるとすれば、もっと忌々しそうに見るか、気づいてもなるべく見ないようにするのではないだろうか。

では、どういう感情で見ているか。正解は現時点ではハッキリわからない。主観でしかないが、印象をそのまま言えばやや「寂しそう」に見ているように思える。

少なくとも、前述のような「怒り」「憎しみ」といった方向のネガティブ感情にも見えないし、逆に「あいつら頑張ってんな!」みたいなポジティブな感情とも思えない。

●見上げる意味

見上げるような看板であるというところも一つのポイントだと思う。

あの看板が表現していることの現実的な側面としては、あのくらいのサイズの看板であれば広告費もそれなりにかかるだろうし、そうなると現在のダイヤモンドダストがそれなりに活躍しているのだろうということだ。

それと演出的、象徴的な側面で言えば、相手(ダイヤモンドダスト)が自分(桃香)とは離れた場所、地位、立場にいることの表現であるように思える。

●今後の展開

上記を総合して、自分だけが抜けて、なお活躍している元仲間たちに対して桃香が抱いている感情が寂しさ・・・かどうかはもちろんわからないのだが、少なくとも「綺麗サッパリ未練なし」とは思えない・・・つまり、桃香はダイヤモンドダストになんらかの気持ちを残しているように思える。

そうなってくるとやはりダイヤモンドダストは今後の物語に直接・間接的に関わってくる場面があるんじゃないだろうか。

それはもしかしたら、桃香が仁菜たちとのバンドとダイヤモンドダストを天秤にかけるような選択を迫られる展開かもしれないし、単純に何か対立するような展開かもしれない。

●余談

1回目の看板を見上げるシーン(Aパートで仁菜とすばるが話している途中で映る桃香のバイト中)について、第三話全体の感想記事で以下のように書いた。

改めて仁菜と向き合い、バンドについての考えを語るすばる。

「バンドって、みんなで一つのもの作らないといけないから、けっこう濃密なんだよね。
意見が対立したらほったらかし、ってわけにはいかないの。
表面繕って話合わせてると、どっかで必ずすれ違う」

ここでカメラはバイト中の桃香を映し出す。前のバンドである「ダイヤモンドダスト」の看板を見上げる彼女だが、この描写はおそらく、桃香が脱退した理由としてすばるの言う「すれ違い」があったことを示唆しているのだろう。(第一話でも桃香から「喧嘩別れ」という話があったが。)

的外れかもしれないが、ここはもしかしたら「仁菜(たち)と桃香との間にも、すれ違いは(今後)起こり得るよ」ということも示唆しているかもしれない。



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