スピードキューバーは何円のルービックキューブを一年間に買うのか

こんにちは。スピードキューブトレーナーのShuheiです。

みなさんはどんな趣味をお持ちですか?
どんな趣味であれ、大人が打ち込むと少なからずお金がかかるものだと思います。
では、実際に本気でルービックキューブを解くタイムを競っているスピードキューバーはどれくらいお金を割いているのでしょうか。私の懐事情をお見せします。

キューブ代金

この記事を書くまであまり意識していませんでしたが、最近の購入履歴を振り返ってみると2018年は49,800円、2019年に35,700円を費やしていました。
2019年はまだ3ヶ月残っているのでもう少し増えて、おそらく年間に5万円程度が私の消費金額なのでしょう。
競技用キューブの単価は3000-7000円程度なので、だいたい10個くらい。

ちなみに私はパズルとしてのパズルにあまり興味がないので、競技に最適化された高性能キューブしか買いません。それでもけっこうな額になります。
主要なパズルメーカーそれぞれが数ヶ月に一回フラッグシップモデルを発売するので、感覚としては毎月のように新製品がリリースされるイメージです。
ルービックキューブなんて何使っても同じだろwと思うあなたはこちらをどうぞ。メーカーごとの特色や設計によって変わってくるモデルごとの回し心地について語っております。

自己ベストを金で買う

なんでこんなにお金をかけるかと言うと、良いハードウェアを使うことで明らかに自己ベストを更新しやすくなるからです。
競技用キューブのモデルチェンジ周期は激しく、どんどん世代交代が進んでいきます。
例えば、2018年に私が使っていた7x7x7キューブ Yuxin Haysは5,900円でしたが、2019年には6,800円のX-man Design Spark Mというより良いモデルが他メーカーから発売されたので迷いなく購入。これによって私は3:05から3:00へと5秒近くタイムを伸ばすことができました。0.01秒単位で争っている競技において、これは劇的な差です。

悲しいのは、新モデルが発売された途端に旧モデルの価値が激減してしまうことです。5,900円もしたのに、実戦で1~2回使っておしまい。
人間の感覚は不可逆的で、良いものを知ってしまったらもう後には戻れないのです。新モデルに出会うまでは最高だと思っていた旧モデルの回し心地が、途端に気持ち悪いものに思えてきます。残酷ですね。

タンスの肥やしにするのももったいないので、私は旧モデルを非競技者の友人に譲ることが多いです。周りの競技者はすでに同じものを買っているか、一世代前のキューブなんていらねーよという態度なので見向きもしません。
毎日必死に練習して0.01秒を削ろうとしているのに、あえて回しづらい道具を使って戦う人はいないのです。

こういった圧倒的な差をつける新モデルを「金で買うPB」(PB = Personal Best : 自己ベスト)なんて言ったりもします。場合によっては一気に数秒単位でタイムが縮まることも。
単純に回しやすいだけでなく、練習のモチベーションが上がるのも大きな原因でしょう。世界記録の推移を見てみると、新モデルが発売された後に明らかにピークが見られます。

ハードウェアの進化は有無を言わさず競技レベルを上げてしまうのです。
競技者は黙って購入するしかありません。
こうして財布は軽くなり、キューブがどんどん増えていくのがスピードキューバーです。


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