ニコチン摂取とアルツハイマー病との関係

タバコは百害あって一利なしとよく言われますが、少しは利はないのでしょうか。タバコは古今東西、何百年も続いているのには何かしらの理由はないのでしょうか?ということで、少し古い疫学調査ですが、以下の論文を見つけましたので、メモ程度ですが書いておきます。詳しくは該当論文をご参照ください。

van Duijn CM, Hofman A. Relation between nicotine intake and Alzheimer's disease. BMJ. 1991 Jun 22;302(6791):1491-4. doi: 10.1136/bmj.302.6791.1491. PMID: 1855016; PMCID: PMC1670208.

論文の結論--アルツハイマー病の発症リスクは、発症前に吸っていたタバコの本数が多いほど減少した。喫煙は他の健康上の理由で推奨されるものではないが、これらの知見は喫煙とアルツハイマー病の間に逆相関があることを示唆している。著者らは、ニコチンがアルツハイマー病とパーキンソン病の両方の病因(aetiology)に関与している(注)のではないかと推測している。

注:ニコチンがアルツハイマー病の発症リスクを低減させる何らかのポジティブな役割をもつということ

昨日まで良いとされていた健康法が明日には否定されるということはよくあります。逆もあるのかもしれません。すべてのものごとには、二面性があることを認識することも必要でしょう。健康情報は常にフラットな視点が必要だと思います。

※本記事は喫煙推奨ではございません。追加情報は随時アップデートします。



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