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自動運転の「今」と「この先」

徐々に普及が進んできている自動運転機能(現在は、まだ運転支援システムという名前ですが)を搭載した自動車。人が完全に運転しなくてもよくなる世の中が、いずれ来るというのは多くの人が感じていることと思います。でも、それは一体いつになるのか、そして今はどの段階まで進んでいるのか、今後どのように進化していくのかを理解している人は、まだ一部の方ではないかと思います。今予測されているものであっても、いくつかの仮定に基づいて予測されていたりするなど不確定要素も多いので、この先を正確に予想するのは極めて困難なのが実態だと思います。

とはいえ、自動運転を理解するためには、認識を合わせるために知っておかないとならない知識があります。いわゆる「自動運転のレベル」というものです。一言で「自動運転」といっていますが、どの操作までを機械行うのか、人間がどこまで関与しないとならないのかによってレベルが異なるのです。



 自動運転の「今」については、この記事にて紹介をされています。

 

コロナのニュースで持ちきりだった今年の4月、ついに日本でもレベル3の自動運転が法整備によって可能になりました。とはいえまだまだ市場投入が開始されたばかりであり、自動運転技術を搭載した自動車の主流はハンドルの操作や加減速をシステムが担うレベル2であり、レベル3の本格的な投入は2025年になると言われています。また、日本におけるレベル3の自動運転は以下の制約が伴います。

 (1)高速道路の同一車線で、60km/h以下で走行していること。
    (2)走行中に不具合が生じたり、レベル3運転が可能な走行条件を逸脱した場合には、いつでも運転を代われる状態にあること。
 
 自動運転の「将来」についてはこの記事にて紹介をされています。


 一つ前の記事では、レベル4の投入は2025年頃と書いてありましたが、普及するのはまだまだ先と思われます。主流になるのは2045年頃であり、それ以上のレベル、いわゆる人々がイメージする「自動」運転の車というのはさらに先になると推測されています。

しかし、そもそもなんで自動運転技術の普及・開発に時間がかかってしまっているのでしょうか?


 自動運転は、そもそも内包しているシステムや技術がとても多いです。その一つ一つに綿密な検証が必要ですから、技術がおおかた出来上がっていたとしても、それが使われるようになるには時間がかかるのです。また、実証実験を行うには場所を取る他、様々なケースを検証する必要もあります。飛び出してくる人、複雑な交差点、天候等々あげればきりがありません。また、事故が起きてしまえば人の命も関わって来ますので、DXで注目されているようなアジャイル的な開発とは相性が悪いのです。とりあえずリリースし、反応をみて修正する、ということをしていたら何人もの人が犠牲になってしまいます。それは法整備にも影響を与えています。法が整わなければ、そもそも自動運転は成し遂げられないのですが、法整備を行政に要求するのに必要な「説得力ある技術」を作るには、多くの実証実験を突破し信頼性があることを世に示さなくてはなりません。このように、開発、実証実験、法整備と多くの壁を越えないと市場に投入することができないために、自動運転は時間がかかってしまうのです。
自動運転の技術開発や法整備等に関わっている人は、多くはないと思います。しかし、いずれは「当たり前」になっていく自動運転ですので、そもそもどんなものなのか、いつ頃実現しそうか、なぜ実現まで時間がかかるのか、実現された暁にはどんな世界が広がっているのか...これらを意識しておいた方が良いのではないかと思います。我々も、センサーを活用したガジェットや画像認識AI等のプログラミング講座等を行っているので、様々な技術が投入されていく自動運転関連の記事は、引き続きウォッチしていこうと思っております。

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