雑談『無関心な貴方を傷つけたい』

2023年5月14日

昨日から村本大輔さんの『無関心な貴方を傷つけたい』という本を読んでいる。


最近の読んだ本の中で面白くて夜も眠れないんですよ、これが。


個人的にはこれもある種の時事ネタだと思った。


出てくる内容は朝鮮学校の話や辺野古の基地問題、福島県の被災地や熊本県の震災後の話など


今やニュースでは取り上げられない現状に村本さんが自ら現場に乗り込み


テレビでは語られていない現場の様子ををネタに盛り込み


今も戦っている彼らの声を届けようと奮闘している姿である。


この話は『テレビから消えた。何故ならあの世界に違和感を感じたからだ』


という文章から始まる。


実に最初の文章から痺れる内容になってる。


この本の最大の特徴は『国の悲劇は国民の心と芸人の沈黙だ。』


とにかく何でも発信し続ける事をモットーとして


時としてタブーの部分に触れる事で


その現場の痛み、悲しみも笑いに変えてしまえ


と現代社会の問題を基にスタンダップコメディとして


ひとつひとつの問題に対してカウンターパンチを食らわす。


特に


『黒人がスタンダップコメディを通じて白人にカウンターパンチを食らわす。』


という表現も個人的に好きな表現だ。


ある意味、ネットやテレビの情報で知った気になった人間への警鐘としてすごく刺激的な内容だなと思った。



そして、もうひとつ


この本で面白いなと思ったのは時事ネタとして見た上でものすごく斬新な時事ネタでもあるということだ。


私が今まで見てきた時事ネタというと


大概は2つのパターンでしか笑いが取れないものだと思っていた。


1つはオリンピックや流行語などみんなが知ってるニュースをテーマにボケるパターン。


もう1つは何でもないネタにみんなが知ってる時事でボケるパターン。


大体の時事漫才師はこの2つのボケ方しか出来ないと思っていた。


しかし、今の被災地や朝鮮学校の現状を自分の眼でしっかり見て感じた事をネタに笑いをとるパターンは


私の知る中では村本さんだけだと思う。



今後、自分の今における現状について発信するような芸人が増えたら


ある種エンタメとしてはすこぶる面白くなるのかもしれない。


例えば『大麻合法化』についてネタにする奴がいたら笑い転げるだろう。


A)どうも、大麻て本当に体に毒なんですかね。


B)毒だろ。今の日本では栽培も違法なんだよ。知らないのかよ。


A)じゃあ聞きますけど


B)なんですか?


A)日本では違法なのになんでオランダではコーヒーショップにて普通に売られてるんだよ。


B)そら、オランダでは健康志向の人が多いため、無農薬で大麻を育ててるから。オランダ人にとって大麻は体に無害なんだよ。


A)日本に輸入したらいいじゃん。


B)それは一度体をリラックスさせたいから吸ってから考えさせてくれ。


これを大麻の歴史を調べたり、大麻治療推進派が集まるイベントに言って実際の声を聞いたりしたら


更にこの漫才は深みが出ると思う。


皆さんの周りにも『メディアが見て見ぬふりしている問題』はありませんか。


もし、『見て見ぬふり問題』があるなら


常に発信し続けよう。


そしたら、何か光が指す事もあるかもしれない。











芸事だけで少しでも食べていきたいです。