VALORANT初心者のための立ち回り①~正しい攻め方・守り方~


前提

「サイト内に突撃して負ける」を繰り返している人に向けた内容です。
全5編
①正しい攻め方・守り方←今ココ
②情報を活用しよう
③スキルの使い方
④カバーの技術
⑤いかにして勝つか
続き↓


1 はじめに

 FPSにおいてもっとも重要なのは撃ち合いの強さである。「一人で全員倒せば勝ち」という理想を実行するような圧倒的なAIM力の前では誰もが無力となる。極端な話、チートを使っているプレイヤーに勝てないのと同じである。
 しかしながら、撃ち合いの強いプレイヤーに勝つ方法がないわけではない。「敵の視界の外から攻撃する」か「数的有利をつくる」ことができれば撃ち合いに勝てる可能性は高い。
 「敵の視界の外から攻撃する」、「数的有利を作る」のが立ち回りであり、立ち回りは撃ち合いを有利に進めるための手段である。

2 正しい攻め方

 そもそも正しい攻め方は何か。
例えば、

1vs1、自分はオーメン、ultとシュラウドステップだけ使えて既にスパイクを持っている状況

 この状況になったとき、Bサイトにultで飛ぶ選択肢はたいていの人が思いつくだろう。ではなぜultでBサイトに飛ぼうと思ったのか。敵がいないからである。この敵が少ないかどうかが攻めるサイトを決める判断基準となる。攻めるサイトに人が少なければ、自分たちが「人数有利を作れている」。
 正しい攻め方とは、人が少ないサイトを攻めるようにすることである。そのために情報をとって人数が少ないほうを判断したり、フェイクをかけて別のサイトに人を集めたり(=攻める予定のサイトにいる人が減る)する。
 ラークは情報を得る手段の一つである。相手の裏を取ってキルをすることだけでなく、ミッドなどのエリアに潜伏し、AからBに、BからAに移動している足音から敵の人数を把握してどのサイトの人数が少ないかを報告することや、センチネル系のオブジェクトを壊して注意を引き付けることで敵を移動させず、攻めるつもりのサイト内の人数を増やさせないことも仕事である。

3 攻めるべきルート

3.1 理想的な動き

 サイト内の人数が分かっても5人でメインから突撃するだけでは一人分のスキルで止まってしまう。

全員がメインから進むとサイト内に一人でも吸い込み+モク+モク抜きで5人を止められる

 こういった事故を無くすために複数箇所から攻める必要がある。複数箇所から攻めることで、「敵の視界の外から攻撃すること」も可能になりうる。

複数箇所から攻めれば一人で止めるのは困難になる

 3.2 具体的な動き

 アセントの場合、Aを挟むにはキャットを通る必要があるがミッドは射線が通るところが非常に多い。なので、例えばキルジョイ入りの場合

Bリンクにタレットを置くことでAショートから敵が出てくるのをわかるようにしつつ、Bメインにアラームボットを置くことでメイン詰めで後ろから倒されるのを防ぐ

画像のような動きをすればそれなりに安全なA挟みができる。
 もう一つ重要なのは2か所から進行するなら足並みをそろえて同時にサイト内に入る必要がある。それぞれが別々のタイミングでサイト内に入ると、メイン5人突入と同じ結果になりうる

4 正しい守り方

 正しい守り方とは、人数をかけて守ることである。基本的に、攻撃側は人数が少ないサイトを攻めるという原則があるので、裏を返せばサイトの人数を増やすことで攻撃側の原則は崩せる。
 人数が少ないサイトを攻めてくる攻撃側に対して、防衛側は守るべきサイトに人数をかける必要がある。そのために守るべきサイトを特定する。

5 守るべきラインと守るべきサイトの特定

5.1 守るべきライン

 防衛側がサイトの外で交戦してキルをとった場合、もう1キルを狙うより1歩下がること、段階的に引くことが大事になる。

赤線で交戦したら黄色線で交戦するようなところまで引く

 赤線で交戦して黄色線まで引いても、攻撃側からすると赤線から黄色線のエリアまでに敵がいる可能性があるので、安全に進むために攻撃側はスキルを使わざるを得ない。そうすると中に入るときに使うスキル、リテイクに返すスキルが少なくなる。
 引くことができれば相手の人数を減らしつつ自身は生存できる。すなわち、「人数有利を作れている」。
 例外的なのはチェンバーやジェットのような引きスキル持ちである。普通のエージェントは1キル取った後引く必要があるので引ける位置にいる必要があるが、引きスキル持ちは無理な動きをしても引けるので2キル目を狙いに行ってもいい。

5.2 サイトの特定とリテイク

 スパイクを設置されたとき、実質的に攻守は逆転する。そのため、攻めるときに意識していたことを思い出す必要がある。
 メイン5人突撃は一人のスキルで止められてしまったように、CT5人リテイクも避けるべきである。「敵の視界の外から攻撃」できるような動きをする必要がある。

CT5人リテイクはスキル1つで動きが止まり、4人から射線を通される。
アッパーのレイナにはCTから、ロワーのジェットにはマーケットから、マーケット横のチェンバーにはメインから射線が通る

 この状況を作るために必要なのは守るべきラインで書いた段階的に引くことの逆で、段階的に詰めることである。

  1. 開幕Aメインにリコン、Bメインにゼロ/ポイントを投げたところ、Aメインには誰もいないこと、Bメインには人が多いことが分かった。

  2. AのアストラはBに移動、キルジョイは味方が寄る時間を稼ぎつつ、生存するためにCTに引くことにした。

  3. ソーヴァがAショートからミッドにドローンを回し、ミッドがクリアなことを確認。全員Bメインにいると判断できたので、結果、ジェットは大裏から回り、ソーヴァはミッドを通ってマーケットに回ることができた。

 このようにメイン→ミッドの順にクリアリングすることで、本命を特定し、複数箇所からサイトのリテイクができる。重要なのはリテイクの時にも足並みをそろえることである。自由なタイミングでリテイクに入ると四天王方式で倒されるだけになりうる。

6 VCの技術

 コンペティティブマッチにおいてVCでの報告は重要である。テキスト・ラジオチャットでも報告はできるが、テキストチャットは動きが止まってしまう点が、ラジオチャットは用意されたボイスを使う以上必要な情報を伝えられないことがある点が問題点として存在するため、やはりVCは使えたほうがいい。
 報告は、「有利になる情報」を味方と共有することが目的であり、「有利になる情報」とは「誰がどこにいるか」、「何人いるか」といった人数にかかわる情報である。正しい攻め方・正しい守り方の項で書いた通り、攻撃でも防衛でも重要なのは人数である。
 また、フルパ以外でのコンペティティブマッチに限る話ではあるが、購入フェーズ中に確認や意思表示をするのは簡単で効果的である。防衛側でオペレーターを持っている人にに「Bリンク覗きますか?」といった確認や、攻撃側で全員が無言でA攻めの雰囲気を出していたとしても、「Aラッシュしますか?」と聞くだけで周りが何をすべきなのかを認識できる。見知らぬ他人とのチーム戦で目的の共有は重要である。

7 覚えておくといい動き

  • 同じ配置で同じことを繰り返してると対応されるので、動きは少しでも変化させる。

  • ラッシュは入るためにスキルを使っているので、リテイクに返すスキルが残っていない。なので、ラッシュが止められないときはリテイクにするのも対応策の一つ。

  • 裏詰めが来てるとわかったら、多いならそのまま前に進む、少ないなら裏詰めを倒して裏詰めが来たほうに攻める。

  • 敵が入った後、まだそこに敵がいるのかわからないときはスキルを使わずに覗くのではなく、フラッシュやドローンを使ってから確認する。

  • センチネル系のオブジェクトは残っている限り、気にするべき射線が一つ減っているので積極的に壊して不安にさせる必要がある。

  • エコの時は負けるほうが普通なので、一つのサイトに5人集まったり、5人で裏詰めやメイン詰めなど無茶苦茶なことをするといい。

8 まとめ

攻撃側

  • 人が少ないサイトを攻める

  • タイミングをそろえて攻める

  • 複数箇所から攻める

  • センチネル系のオブジェクトは壊す

防衛側

  • 敵が来るサイトの人数を多くする

  • タイミングをそろえてリテイクする

  • 複数箇所からリテイクする

  • 詰めすぎない

共通

  • 「誰がどこにいるか」、「どこに何人いるか」を報告する

  • 購入フェーズで何をするかの意思表示・確認をする

注意

  • 立ち回りを勉強する前にAIMを鍛えるほうがずっと重要である。

  • ここで書いた立ち回りがすべてではないので、もっと詳しく立ち回りについて知りたい人は「エリアコントロール」について調べるのがおすすめ


この記事は以下の規約に同意した上で書かれています。

また、本記事で用いた画像はValoPlantを利用して作成されています。


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