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桃の話

桃の匂いを嗅ぐ。

実家の夏を思い出す。

みんなのおばあちゃんがそうなのか、私のおばあちゃんは"ド"をつけてもいい健康オタクだ。幼い頃から、持ち主の私以上に体の心配をしてくれた。健康なものをいっぱい食べさせてくれた、口癖は「身体にいいんだよ」だ。
そのお陰か、食べ物に関する知識は人よりもある気がする。
これがいわゆる祖母から譲り受けたものなのかも知れない。

そんな私のおばあちゃんは、よく果物を買う。
八百屋のおじさんがうちにやってくる。そうなの、八百屋さんっているんだよ。

春の初めは苺、夏はスイカやメロン、秋は梨やぶどう、冬はみかんやデコポン。りんごとかさくらんぼは別のところからくるよ。長野県民だし、山形県民のお友達がいるからね。

たまに珍しい品種のものをもらったりするのが嬉しい。
今の季節は、桃。私は、こっちにきて果物が安いからたまに買うようになった。

桃の弱点は、熟したと思ったらまだ早くて、まだ大丈夫と思っているとあっという間にダメにしてしまうところ。

桃を買うとこの駆け引きが生まれる、使命として現れる。

この前、岡山にちょろりと行って、桃のパフェを食べた。口に含む程香りが広がって、なんだか丁寧で上品で大事に育った味がした。フルーツがたっぷりのちょこっと値段が高いパフェを食べるのが初めてで、やりたかったことスタンプシールがひとつ前に進んだ。私は、今年こそはワンピースを買うのかな。これもやりたいこと。

ほらほら、ごらん。岡山の桃だよ。

留学中に書いてた桃の話と、この前食べた桃が次元を超えて繋がったので公開できたよ。

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