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旅日記・ジパング見聞録8 ~ 清水寺(長野県山形村) 2023.6.24

清水寺といえば、清水の舞台で有名な京都の清水寺を思い浮かべる方が多いと思いますが、今回ご紹介するのは長野県の山形村にある清水寺です。
 
安曇野から山形村まではクルマで20~30分ほど。梓川を渡り波田を抜け山形村へ。お蕎麦屋さんが軒を連ねる”唐沢そば集落”の道を上って山に入っていきます。

清水寺は標高1200mの高原にあるので、山道をくねくねくねくね運転していくと…ようやくたどり着きます。
 
さて、駐車場にクルマをとめると案内板が目に留まりました。この辺り一帯が森林公園になっているようです。


 眺望良好、松本平が眼下に広がります(熊出没注意!)


以前は展望台があったようで、当時の案内板が設置されていました。



よい景色を眺めた後は…
振り返ると両側に石造りの仁王様が祀られている仁王門が見えます。


 仁王門を入ると、山門までつづく参道の両側には石造りの観音様がずらりと並んでいます(百体観音)。



 山門の前には六地蔵様。


段を上り風情のある山門をくぐると…


両側には手入れの行き届いた庭木。

 
 枝垂桜を過ぎて本堂正面に至ります。


 この本堂、写真を見ていただくと判りますが、柱が白く塗られており、また彫刻は青色系で彩色されているので、独特な雰囲気です。



 


伝えによると開創は古く、天平元年(729年)、行基菩薩が自ら彫った千手観音の尊像を安置したことに始まるといわれます。

真偽のほどは定かではありませんが…その後、延暦年間に坂上田村麻呂が蝦夷征伐の際に当寺を参詣。霊験あらたかであったため、本尊の千手観音像を京都に遷座し、それが京都の清水寺の始まりとなった(?)、とのいわれです。

京都清水寺の本尊様も、当寺の本尊様と同様の、脇手の一双を頭上で組む「清水寺形」の千手観音像。同じ清水寺、長い歴史の中でなんらかの縁があったのでしょう…か?

境内にある案内板


境内のお地蔵様とともに本堂を望みます。

 
 享保15年(1730)建立の、石造りの三重塔。
 


 山門を本堂の側から見ると…


真言密教の祈願寺でありまた貴重な文化遺産でもあるので、山形村で保存会がつくられ維持管理されています。山奥のお寺ですが、境内の庭木も手入れが行き届いており、しんとした静寂な空気に包まれていました。




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