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岬【詩】

世界の果てと呼ばれる場所に
その岬はあった

うち寄せる波音と
潮風のささやきを子守歌に
岬の突端では
一人の少女が安らかな寝息をたてている

死よりも永い時間の中で
目覚めの日を待っているのだ
より高次の存在へと進化するその日のために

さて・・・
それなら
岬の突端で僕は何をしようか
潮風を孕んで帆のように
ふくれた少女の白いスカートを
眺めているのもそろそろ飽きた

眩むような眼下に広がる意識の海へ
思い切って飛び込むのもいいだろう
別れの決断と少々の勇気があれば
僕の精神は
この戒めから解き放たれる

さあどうしよう
少女のスカートは相変わらず風を孕み続け
僕も視線をそらせない
さあ

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