ラジオとの付き合い方

ここ数年ラジオを聴きながら他のことをするのが難しいなあと感じる場面がたくさんあった。年齢による衰えなのかな、と思っていたけどラジオとの付き合い方がここ数年で変わってきたせいかなと思うようになった。

他に長く続いている趣味がない自分にとって中学から聴き続けているラジオは唯一20年以上の長さで続いている趣味で、仕事やプライベートでも普段何をしているかと聞かれれば深夜ラジオが好きでずっと聴いています、と言うことが多い。

5、6年前くらいまではそんな話をしても私も聴いてます!という人にはなかなか会わず、「インドアなんですねー」くらいの反応だったのだけど、ここ数年はSNSを通して「私も好きです!」という反応を頂くことも多くなってきた。

ところが、そこであの時のあの話が好きでしたとかあのコーナー面白かったですよね、といった話で盛り上がれればいいのだけど、これだけ長く聴いているにも関わらず自分からそう言った話題を出すことができないことに気がついた。

話を振られればあー、あったあった!とはなるんだけど、とにかく自分から話題を振れず、ラジオ好きとしてもっとちゃんと覚えておこうと思うようになった。

思えば、これがラジオとの付き合い方の分岐点で、それまで受動的に生活の中でBGMとして流れていて耳に入ってきたものを楽しむものだったのが、内容を覚えておくために能動的に聴くようになったのだ。

しかし、付き合い方・向き合い方が変わったけど、相変わらず他のことをしながらラジオを聴いている。

これまではラジオから得られる情報が2、3割頭に入ればよかったのに7、8割の情報を得たいと目標が変わったのに行動を変えなかった。そのため、得られたものに対する自己評価が低く感じてしまい、ラジオを聴きながら他のことをするのが難しいなあと感じるようになったのだった。

改めて文章にして書いてみると、他人と話を合わせたいという承認欲求で本来の自分の楽しみ方を見失ってしまったんだなあと思う。楽しむのは自分自身で楽しみ方は人それぞれなのに、他人の楽しみ方に合わせなきゃという焦りのようなものが積み重ねてきたものを壊してしまう怖さを感じた。

これからは自分が楽しめるやり方で楽しみつつ、その範疇で他人と楽しさを共有できる部分ができたらいいなあと思う。世界は広いから、そんな楽しみ方を共有できる人もきっといるはずと思う。

ラジオだけのことじゃなく、人に好かれたいがためにその人に寄せに行った結果、本来の自分を見失って、元々持っていた自分のいいところまで失い、最後はその人が離れていってしまうことも多い。ラジオともっと気軽に付き合うと思うけど、そういうところいかんぞ!とたまーにラジオを聞いて思い出すようにしたい。


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