日韓市民100人未来対話に参加してきました。
こんにちは私は長崎大学に通う大学生です。
長崎と韓国が近いことからいくつかの日韓の学生交流事業に参加してきた私ですが(後日詳しく書きます)、11月21日から11月23日の3日間千葉県木更津市のかずさアカデミアホテルオークラで行われた、韓国国際交流財団、早稲田大学韓国学研究所、ソウル大学日本研究所共催の日韓市民100人未来対話という事業に参加して来ました。
この事業はその名の通り、日韓両国が抱えるあらゆる問題(領土問題や慰安婦問題など)を日本と韓国の参加者計100名が市民レベルで討論しようというもので、今回で2回目になります。
参加者は大学教授をはじめ、小説家や映画監督、NPO法人の方やNHKの職員の方など多岐にわたる業界から集まっていました。
私は今年の9月に外務省が主催するJENESYS日本大学生訪韓団というプログラム(後日詳しく書きます)で出会った九州大学の方のお誘いで、この事業に参加することができました。
参加者のうち学生はJENESYSで出会った4人を含めて全部で7人という、社会人主体の活動ということもあり、いつも参加している学生主体の事業とはまた違った緊張感がありました。
1日目
韓国と日本の全国各地から参加者が集まるということもあり、初日は主に移動日で到着後すぐに晩餐会が行なわれました。
日本伝統のよさこいと韓国伝統の朝鮮民謡であるアリランを合体させた「よさこいアリラン」の鑑賞から始まったこの晩餐会は色々な方との交流もでき、初日から有意義な時間を過ごすことができました。
こんな豪華なご飯も食べることができて幸せでした。(笑)
2日目
この日は韓国国際交流財団の理事長さんによる挨拶や、姜尚中東京大学名誉教授のご講話から始まりました。午餐の後には13時から18時までの5時間に及ぶ討論を4つの分科に分かれて行いました。
いつもテレビの中にいた姜尚中さんの貴重なご講演で私たちは市民でありながら地域民でもあることを忘れずに討論を行うことで、各々が違った意見が出るような意味のある討論になるという言葉を忘れず討論に挑もうと思いました。
午餐を終え、いざ討論!
私の分科の討論テーマは朝鮮通信使でした。
以前、長崎であった日韓交流事業で朝鮮通信使とつながりの深い対馬に2度も訪問していたこともあり、私にとってはすごく討論しやすいテーマだと思っていました。
ただ、実際に始まってみると朝鮮通信使に関する話はあまり行なわず、大まかに日韓の歴史問題とどう向き合っていくかという議論に重きが置かれていました。
中でも私の中で特に印象に残っていることは、分科の討論が始まる前に講義を担当していた、東北学院大学の松谷基和教授がおっしゃていた「日韓問題は日韓だけのものだと考えないで、広い世界の中で日韓の2国がどのような位置付けにあるのかを相対的に考え議論する必要がある。」という言葉です。
日韓に残る問題は日韓2国だけのものではないものも多く残っていて、かつ世界の中では日本と韓国がどのような位置関係なのかを知らない人がこの世の中にはたくさんいるのだという広い視野を持って議論に挑むと、案外今まで気付くことができなかったことにも多く気付くことができた気がしました。
分科討論は他には朝鮮半島の抱える問題、少子高齢化をはじめとする現代の両国がともに抱える社会問題、日韓の教育の問題の3つがあり、私の分科を合わせて4つの分科に学生が散らばり、討論後にお互いの分科討論について報告し合うことでまた新たな学びもありました。
長い討論の後はまた、豪華な食事が並ぶ晩餐。
そして事業スタッフとして運営を行なっていた早稲田大学の学生さんたちとも交流をすることができ、充実した時間を過ごすことができました。
地方の大学生が持ってない視点や地方の学生だからこそ持っている視点を都会の学生たちとの交流を通して話し合う時間が僕にとっては非常に楽しく、有意義なものとなりました。
3日目
全体で2日目の各分科の最終報告会と午餐、そして各自帰路につきました。
この報告会では各分科の代表2名ずつが前に出て、どのような討論が分科で行われたかの発表および、その他参加者の感想や来年に向けた提案が行われました。
中でも私と一緒に参加した同じJENESYSのメンバーが唯一の学生として壇上で発表したことは非常に誇らしいものでした。
また、別のJENESYSのメンバーも全体の前で来年に向けた提案を行い、最終日にして学生が大人の方々と同じくらいに発言ができたのはこの活動に参加して良かったと思えた点でした。
おわりに
今回このように社会人の中に学生の立場で入っていき、多くの社会人の方々と討論できたのは私にとって非常に貴重な経験となりました。
私自身今の普段の生活環境では、日韓問題や歴史問題について討論をできる人や場所がないため、このような事業ですごく知識とレベルの高い方々と討論できたのは非常に幸せでした。
最後にホテルの朝食が本当に美味しかったです。(笑)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?