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都立明治公園、Park-PFI制度で再開発は良いのだが、AI beacon5台はやり過ぎ?

天気が良かったので、事務所から徒歩10分弱の都立明治公園まで行ってきました。

都立明治公園は、
新国立競技場の建設に絡んだ再開発事業で整備され、2024年1月31日にグランドオープンした、最近流行りの公園内カフェ併設の都市型公園です。

・本記事にて過度の不安を煽る意図は無く、特定の利害関係もありません。
・MACアドレスは個人情報保護法の対象外ゆえ、収集に違法性はありません。
・スマホのWi-Fiを切った状態であれば、何の情報も送られません。

松濤bizパートナーズ合同会社
公園内でポールに貼られた説明文

公園の敷地内ですが、入り口近くのポールに説明文が貼ってありました。どうやら「スマホがら出てるWi-Fi電波を受信し、MACアドレスを収集するよ!」と言っています。

MACアドレスとは、ネットワーク機器『固有』に割り当てられる番号で、パソコンにもスマホにもあります。iPhoneだと、
設定 → 一般 → 情報 → Wi-Fiアドレス で記載されている12桁の番号です。

MACアドレス単体ではスマホが判別できるだけです。が、GPS情報特定のスマホアプリから送信される情報を組み合わせることで、スマホユーザーの詳細な属性情報や行動履歴がわかります。つまり、物販や飲食の大手チェーン店がマーケティングに使える統計情報としての価値で、結構な値段でマネタイズされています。

都立明治公園は別にショッピングモールではない屋外公園です。見通しの良い屋外ですから、2.4GHzのWi-Fi電波は200Mぐらい届きます。そして、Wi-Fi電波の受信ルーターが設置されたポールが、公園の周辺部に5本立ってます。 同時収取された画像データと組み合わせれば、性別・年齢・子供有無の属性推定精度が上がりますから、データ価値も上がりますね。

Ai beaconの屋外設置ポール

そもそもの経緯として、2017年に都市公園法が改正され、地方自治体はPark-PFI(公募設置者管理制度)による公園整備ができるようになりました。言い換えると、公園内にカフェやレストランが出店可能になり、いわゆる「公園ビジネス」が創設されました。目的は自治体の財政負担(公園維持費)の肩代わりですから、一概に悪い話ではありません。

MACアドレスの収集は合法ですが、「嫌悪感を感じる」種類のものです。さらに都立明治公園のAi beaconは、公園利用者のみからの収集だろうか?と勝手に想像してしまう施工でもあります。

行政ゆえITリテラシーのズレはしょうがないですが、公共空間でスマホのWi-Fiがオンのままだとbeaconに行動捕捉される状況は、いかがなものでしょうか?