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【狂犬の本音+独占配信・動画学習】地域のために稼ぐを示す、報徳二宮神社と報徳流地方創生塾@小田原2021報告

2年ぶりくらいで小田原に降り立ちました。報徳二宮神社という二宮尊徳を祀っている神社がございまして、もう5年以上お付き合いさせて頂いております。報徳に関する勉強会も行ったりしてきましたが、コロナで一時中断中。が、2022年には企画したいと思っています。

というのも地域再生分野では二宮尊徳の残した報徳仕法というのは非常に優れた方法論であり、江戸末期の人口減少、生産力減、増税乱発、自然災害連続という状況で600農村の再生、さらにそれを収める藩財政の立て直しまで行ったものだからです。彼は別に少年にして薪を背負って本を読んでるから有名になったわけではありませんw 彼の生前の功績が評価された時に幼い頃にも、、、というエピソードからこの像が有名になっています。

最近Voicyでも連続で頭出し解説を連続で3回に分けてしたので興味ある方はどうぞ。(以下は1回目)

noteでも以下でまとめています。より細かな超訳を連載しなきゃなw

さらにいえば、北海道開拓にも大きな影響を与えていて、二宮尊徳の弟子が多く携わって成果をあげています。なので、えぞ財団でも近くこのテーマを北海道開拓の歴史と照らし合わせて再評価しようとしています。

実は二宮尊徳を祀っている神社だけあって、誰かの金銭だけで神社を維持するのではなく、自らも稼ぐ見本を示し、地域の仲間とも新たな取組で稼ぎを作り出していっているところなのです。御神体とかそういうお話以上に、神社のアクションそのものが報徳であるというのが、何よりもこの神社の素晴らしいところだと思います。宮司である草山さんは、まさに実学たる報徳仕法、報徳思想は体現していくことで二宮先生の教えを広げるだけでなく、実益そのものを小田原にもたらすという意識でいます。

○ 稼ぎ、地域に還元する神社・報徳二宮神社

小田原にいったらぜひ小田原城の横にある報徳二宮神社に言ってほしいのですが、境内に普通だったらないものがあります。カフェです。神社直営の「きんじろうカフェ」というのがあるのです。

参道もきれいに整備され、紅葉がまだ小田原は残っていました。

そのすぐ横にきんじろうカフェはあります。土曜ということもあり大人気でたくさんの方がコーヒーやお茶、そして小田原柑橘クラブという10年前に報徳二宮神社も出資をして地元柑橘の付加価値向上を目指して始まった取り組みの出店もあります。贈答用や加工品などで単価を適切に引き上げ、農業所得の改善につながっています。

きんじろうカフェには、ラテアートがありますw

七五三、ブライダル、その他様々な催事が可能な報徳会館も草山さんの代で大きくリニューアルされて、大変センスのいい場所になっています。

トイレにはこのように二宮尊徳の有名な言葉がところどころに置かれています。

○ 新たに始まった、三の丸カフェ

小田原城の目の前、報徳二宮神社からも近いところに市民ホールが建て替えられました。まぁこれはそれほど特筆すべきものでもなく、スケールがまぁ小さく抑えられましたね、くらいの感じです。

が、そこに観光拠点もできるというお話で、そこにちゃんと地場のものをつかった飲食をということで報徳二宮神社もプロポーザルに参加して、ここの運営を家賃を支払自らやる方式で出店しています。

地場産材を使っている、というのは当然報徳二宮神社は地元の木材関係の方々とのお付き合いが深いのです。そこで実は、数年前に作り直した木製の鳥居で使わなかったけど保管していた木材を加工して使われているとのことです。

地元のジェラート店とコラボしたりして、運営も適切にライトにしつつ、地元のお店にも資金が流れる仕掛けを意識して取り組まれています。

○ 倉庫が大きく生まれ変わった、報徳広場

箱根駅伝でも小田原中継でちょいと見切れる国道一号沿いに神社で持っていた倉庫を全面リノベーションして完成した報徳広場。

かつい小田原を走っていた路面電車の車両が長崎電気軌道で最近まで使われていたとのことで、それをクラファンで買い取った人たちと連携してそれを広場に置かれていますのですぐに分かると思いますw

ここもちゃんとデザインされておしゃれになっています。

店舗内も横の緑が大きな開口部で見えていい感じです。

しめ縄の材料の一部が干されていたりしました。

横の広場部分には地下水も吸い上げられたりしていて、夏場は涼がとれそうですね。子供はテンションあがるでしょう。笑

さらに、ここではパティシエの方がケーキなどを仕込んで、ここだけでなく、三の丸カフェや報徳会館などでも活用しているセントラルキッチン的な役割も果たしています。いいですか、神社の取り組みです。

報徳仕法の基礎は、地力(生産力や強み・弱み)を調査し、分度といって収支計画を組み立てた上で、利益を生み出し、それを推譲といって別のところに投資を続けていくという金融サイクルで成立しています。その大本は稼ぐこと。稼ぎ、それによって人々が生活できる基盤を作っていくこと。

農村再生のケースとして語られますが、実は汎用性は高く、そのような取り組みこそ今の時代に現代訳してしっかり地域で続けることが大切。その一つを体現しているのが報徳二宮神社なのです。

そして昨日は午後には小田原市長も参加した報徳流地方創生塾を開催しました。2年前は1泊2日でやったりしていたのですが、今回はまだおとなしく開催。
来年は必ずや合宿パターンを再度試みたいと思っています。ぜひ皆さんその時にはご参加くださいね。

○ 【動画解説・約1時間】報徳仕法と現代地方創生、そして小田原と教育について

さて、改めて江戸後期の時代背景から、現代と重なるポイントを整理しながら、実は報徳仕法のポイントは現代でも活用できる理由を触れつつ、組合経済など国内外での良いケースと共に、教育分野も公共事業分野。

二宮尊徳が江戸時代に提案した難工事、永年行い続けることが可能な予算作りの起案(幕府には採用されなかったけど)の内容について解説しつつ、本来自治体の教育予算の考え方が必要なのではないか、というお話をしています。これはどこの地域でも言えること。これは公民連携事業で私がプロスクールでも徹底していっていることでもあります。

ということでスライド含めて収録しておりますので学習用に使っていただければと思います。報徳流地方創生塾は今後も各地でやってこうと思っていますので、ご関心ある方は、また地元でやりたいなーという方は今度声かけてください。気まぐれで狂犬ツアー型でやろうかなと思います。

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