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超訳・二宮金次郎 Vol.1 不遇の幼少期からの再起、10代で頭角を現した青年実業家が取り組んだビシネスとは何か。

さて、報徳記は二宮金次郎の幼少期の話からスタートします。

我々が像でしっている二宮金次郎の時代のお話が冒頭にあり、多少なりとも物語とかでも幼少期の二宮金次郎の話は見たことが有るかと思います。ただ結構、有名な人物を取り扱ったものっていいことしか書いていない、あとはお金の話が書いていないということが多々あるわけです。二宮金次郎も同様です。私が子供の頃読んだ、世界中の有名な人の幼少期のお話をまとめたシリーズ本でも、ほとんどお金の話なんてこれっぽちも書いてなかったと思います。

エジソンとかも子供の頃から実験好きで、学校にいっても質問しすぎて先生に嫌われて、自宅で親に教えてもらいながら立派になっていくみたいな記憶は本を読んでありました。が、エグいビジネスマンで映画産業とかでも自分の特許が全て使われているということで機材だけでなく上映のたびにカネを払えと都度都度映画関係での特許侵害訴訟をするので、恐れをなして東海岸から逃げて西海岸にいき、映画関係者がハリウッドをつくり発展させたというお話があったりするわけです。つまりは個々までくればさすがのエジソンも追ってこねーだろ的な。笑 GEとは恐ろしい会社です。

さて、話を二宮金次郎に戻すと、そんなエジソンとかウォルト・ディズニーみたいな怖い話はないですが、しかし彼は市民生活に根付いた経済、経営の実践者ではありました。彼が高く評価をされるのは、幼少期に没落した二宮家を自らの経営力で若いうちに再建してしまったという、今で言う青年実業家としての高い実績が一番最初にあります。

◯ 事業を興し、実家を建て直した方法とはなにか

そもそも二宮金次郎って、小さな体で木を背負って本読んでる人でしょ? なんか苦行・苦学の象徴みたいで説教がましくて嫌なんだよね、もみたいな人は結構いると思うんですよね。これは結構未だに強いです。私が二宮金次郎のエントリーを書いても、あんまりうけない一つは、昔の人、説教された感じのイメージ、とかの負のイメージがあったりするのがあるんですよね。

しかし、彼の幼少期は、酒匂川という川が二度氾濫したことで、田畑が埋まってしまい、実家が困窮。もともとはそんなに貧しい家ではなかったのに、自然とは恐ろしいものです。治水が今はしっかりして氾濫などはなくなっておりますが、小田原にも流れている川です。

そんなこんなで貧しい家となって、親も苦労して体を壊して亡くなってしまうのです。それで二宮金次郎は親戚のおじさんの家に引き取られ、生活をします。この時のエピソードは有名で、本を読みたいからといって、夜に明かりとして菜種油を使って本を読んでいたらそんなもの読まなくていい、とおじさんに言われたという一節です。なんか可愛そうみたいな感じですが、身分社会の当時に農民が勉強してもたいして得はなく、夜はちゃんと寝ないと体がもたないという配慮も考えれば、おじさんこそ真っ当とも言えます。油がもったいないからと二宮金次郎は怒られたこわいおじさんという描き方は一方的だなと思います。

しかしこの時に二宮少年は自分で、今で言う耕作放棄地を借りて自分で菜種を育てるのです。そうすると、自分で使えきれないほどの油がとれるとれる。それで本を読んでもおじさんからは先のような趣旨もあるので未だ怒られるので、自分でできる時間に暗記してそれを暗唱しながら歩くようになっていくというお話なのです。

○ 農業から商いへ

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