意思決定がアンケート頼み 2016.6.25
地域では様々な意思決定が必要になる。
意思決定はある程度の材料をもとに、意思決定する=責任をとる=責任をとれる人が意思決定を自分の責任をもとに行うのが基本です。しかしながら、その責任を曖昧にしていくために、責任者が自分で意思決定せずに、材料をそのまま意思決定に反映することがあります。
その最悪のパターンが「意思決定がアンケート」で行われることです。
新しい事業を始めるのに、「何が必要ですか?」と聞いて顧客がシンプルに答えてくれるのであれば、誰も苦労はしません。ソニーの盛田さんも「マーケットクリエイション」について自分たちから創りださなくてはならないと言っていましたし、スティーブジョブスも客について欲しいものは分からない、ということを言ったという話は有名です。
地域において必要なものも、「聞いてわかる」のではなく、「手にしてはじめて理解する」ものの方が多いです。そもそもほとんどの人は普段からあらゆる角度から「地域に必要なもの」なんて考えるほど暇ではありません。聞かれるから雑感として答えたり、選択肢があればまぁあえて選択するみたいなもんで、実はその選択肢にないものが提示されたら「やっぱりそのほうが良い」ということにもなったりします。
アンケートとって答えがみえるのであれば、誰も苦労はしないわけです。それは単なる「言い訳エビデンス」にすぎません。
空き地の利活用をするのに「ここに何があったらいいか」とアンケートをやった結果、子どもたちが遊ぶ場所が欲しいという意見が一番多かったので、そのまま子どもたちが遊ぶ場所を作りましょう、なんてことを意思決定してしまったりします。
勿論子どもたちの遊び場は悪くはないですが、本当にそこの敷地を活用して、その地域が抱える課題を解決して前進させることができる打ち手なのか。そこに何か店一つつくったり、子供を遊ばせるといっても、単に遊具を置くのではなく、もしかすると科学教室とかやれる場所のほうがよいかもしれない。
これらはアンケートではなく、実際に企画などを試しながら「狙いを定めていって」その結果をみながら、意思決定を責任者は行わなくてはならないわけです。責任取る気がないなら上にたってはいけないし、自分で負担する覚悟がなければ役員にならないほうが良いのですよね。
人のせいにして逃げる程度の話であれば、意思決定に携わってはいけない。意思決定はしっかりと責任者が自分の記名で行わなくてはならないし、責任者は責任とるためにいるのだと改めて思うところです。
別に命とられるわけでもないのに、中途半端な意識で意思決定に携わる人が多すぎることも地域がおかしくなる要因の一つです。
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