涅槃会
こんにちは!
2月のバーチャル坐禅会のテーマは『涅槃会』です。
涅槃会とは?
2月15日はお釈迦さまがお亡くなりになった日です。(バーチャル坐禅会は一日遅れの16日開催でしたが笑)
年間三大仏教行事の一つで、全国のお寺でお釈迦さまの功績をたたえ「涅槃会」が行われます。
涅槃とは?
「涅槃」とはサンスクリット語でニルヴァーナといい、「吹き消す」という意味がもともとあります。煩悩を全て吹き消した、完全な悟りの状態が涅槃です。
仏教ではお釈迦さまが亡くなったことを「涅槃に入る」といいます。
あれ、お釈迦さまってすでに悟りを開いていなかったのって疑問に思いますよね。
もちろん悟っていました。35歳にして悟ったらしいです。
ちなみに亡くなったのは80歳で、当時にしては長生きだったと思います。
仏教では、生きとし生けるもの全ては生まれ変わっていく(輪廻)と言われており、それを苦しみと捉えています。
そして、悟ると輪廻のサイクルから離れる、解脱することができます。
仏教ではこの解脱を目的にしています。
悟りを開いたお釈迦さまでも生きている限りはどうしても身体的な苦しみはあります。
この日はお釈迦さまが輪廻から離れて、解脱した日になります。
涅槃軸を見る
涅槃会にちなんで全国のお寺では、お釈迦さまがお亡くなりになった時の様子が描かれている『涅槃軸』がかけれれます。
こちらは、私のリアルのお寺の涅槃軸です。
アーナンダ
お釈迦さまの侍者(秘書)をしていました。常に一緒に行動して、誰よりもお釈迦さまの説法を聞いていたことから、多聞第一とも呼ばれています。
お釈迦さまが亡くなってしまったショックで気を失っています。
マーヤ夫人
お釈迦さまのお母さんです。マーヤ夫人はお釈迦さまを産んでから7日にして亡くなってしまいました。
お釈迦さまが亡くなると聞いて、「不老長寿の薬」を持って助けに来ました。
雲の上から、薬を投げたのですが木に引っかかってしまい、助けることができませんでした。
命あるものはいつかは必ず亡くなるということを、涅槃図が表しています。
沙羅双樹
お釈迦さまの周りに生えている木です。お釈迦さまは8本の沙羅双樹の間で亡くなったと言われています。
左右で木の様子が違っているのがわかると思います。
お釈迦さまが亡くなった時に木が悲しみのあまりに一気に枯れたという言い伝えがります。これは枯れていく木の様子が表されています。
北枕
お葬式で故人のを北に向けて寝かすので、北枕で寝るのは縁起が悪いと言われます。これはお釈迦さまが北を向いて寝たからだと言われています。
実は、地球の磁力から頭を北にするのが一番体にいいらしくて、お釈迦さまの回復を願って、弟子たちがこのように寝かせたらしいです。
実は一番よく寝れる寝方になります。
それに気がついた当時のインド人すごい!
僕は北枕推進派のお坊さんです。
自灯明・法灯明
お釈迦さまから弟子たちへの最後の教えです。
弟子は「お釈迦さまが亡くなってしまったら、私たちは一体何を頼りに生きていけばいいのですか」と聞きました。
その時の答えが「自灯明・法灯明」です。
自分自身の灯火の明かり、そしてお釈迦さまから学んだ教えの明かりです。
弟子たちは自分の指導者を失ってしましました。
そんな弟子たちに、これからは自分自身と一緒に学んだ教えを拠り所にして修行をするようにと伝えました。
現代の私たちにも先が見えないことはあると思います。そんな時こそ自分自身と今までの経験をもとに進んでいきたいですね。
ご参加いただきありがとうございました。
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