今週の小話#1

こだわりフィナンシェ

 先日某コンビニで朝食を食べていると、新商品の広告ポップが目にとまった。安いフォントで宣伝の文句が躍る。

「原材料と製法にこだわりました!」

 ...いや当たり前やろ!そこ以外何処こだわんねん!流通か?鮮度に拘る商品ちゃうやろ!そういうのはどう拘ってるか書くんだよ!どこ産の何々を使いましたとか!うんたら法を用いて作りましたとか!このコピーじゃ何も言ってないのと同じやんけ!あああああ!

 私は内心でツッコミを入れながら、サンドイッチとコーヒーを平らげて店を後にした。

AIに職を奪われる?

 AIに職業奪われてしまう、という言説が当たり前に流通するようになってから数年が経つ。あんまりその兆しは実感できないが、確かに飲食店などでロボットの接客を受ける機会は増えた気がする。どこかで読んだ話によれば、既存の職業の47%はAIによって代替されてしまうそうだ。

 だが、個人的にはそうはならないんじゃないかなと思っている。AI技術はまだ高価で、気軽に導入できるものではないからだ。とはいえ、今後おそらく技術に発展に伴って、凄い勢いで廉価になり、中小企業にも手の出せるものになっていくであろうことは想像に難くない。そういう意味で、「AIに仕事を奪われる」論はあり得るシナリオではある。

 ただ、私はAIの実用化より人件費が安くなる速度の方が速いんじゃないかという気がしてならない。デフレが続けば、人件費はおそらくどんどん安くなっていくだろう。その速度は、AI技術の進歩の速度より速いのではないか。考えたくない未来だが、あり得そうな話だ。

フォローされたい

 先日Twitterである方にフォローされたのだが、これが割とうれしい出来事だった。というのも、私はかつてその人を片思いフォローしていた時期があるのだ。なぜ過去形なのかと言えば、あるタイミングでフォロー解除したからである。私には悪癖があり、精神が病んで不安定になるとFF比が気になってしょうがなくなるのである。2,3年前だったか、メンタルがぶっ壊れたあるタイミングで、フォロー整理しますとかいう謎の宣言を経て私は片思いフォローを解除しまくったのだ。一応フォローを入れておくが、相互フォローを一方的に切ることはしないと決めているのでご安心ください。ここ二年くらいはフォロワーの方が多いのでメンタルがぶっ壊れてもフォロー整理とかし始める可能性は低いと思います。

 そんな中、その人は共通のフォロワーを多くもち、フォローこそしていなかったがなんとなく動向は把握していた。そんな中、ある日突然フォローしてもらえたのである。うれしくてすぐにフォローを返した。あの日のくだらない自分が浄化されていくような感じがした。これがほめられた感情なのかは自信が持てないが、それでもうれしかったのである。

 ところで、記憶が正しければ、とある某指す将がまだその改名前だったころ、私は片思いフォローをしていた覚えがある。結局病み期にフォロ解したのだが、それからしばらくたって絡む機会が多くなった。だが、いまだに少しモヤモヤする部分があるので自分からはフォローしづらい意味があるのだ。まぁ細かいことは気にせず、この距離感を楽しんでいたいと思っている。

行きつけのお店が...

 近所によく通っていたたこ焼き屋があった。いつもの、でオーダーが通る店だ。ただ、少し都合が合わなくて、半年ほど行けていなかった。そんな中、先日そのお店の前を通ると、閉店してしまっていた。悲しい。店主ともよく喋ったものだが、会うのはその場でしかなかった。当然ながら、店を閉めることにした、という連絡などありはしない。定期的に通い続けていたならば、そう言った話もできたかもしれない。とはいえ、全ては後の祭りだ。もう少し貢献できていれば、と思わなくもない。が、おそらく雀の涙でしかないだろう。全部某ウイルスが悪い。
 
 このご時世になってから馴染みの店が潰れるのは3軒目だ。それ自体はある程度仕方ないことなのかもしれない。だが、飲食店を守れというのは、彼らの生活を守れという以上の意味があるのだ。また一つ居場所が無くなってしまった、と言ったら大仰すぎるだろうか。

血塗れ布団

 ある朝起きると、左手の親指が血塗れであった。何事かと思ったが、怪我をしている様子はない。とりあえず鼻が詰まっていたので、鼻を噛むことにした。すると、真っ赤な鼻くそが。これで合点が入った、鼻血が出たのだ。おそらく寝ぼけながら鼻をほじったりしたのだろう。昔はよく鼻血を出していたものだが、寝鼻血は初めてだ。ごそごそと布団から這い出て手を洗いに行った。

 洗面所から帰ってくると、見たくない光景が。枕と敷き布団にも血の痕がついていたのである。簡単に取れる量ではない。いやどんだけ出血したんだよ。スマホを取り出し、血の落とし方を調べる。なにやらめんどくさそうだ。だるいなぁ。

 枕カバーと布団カバーを外す。洗おうと思ったが、馬鹿馬鹿しくてやめた。というのも、とっくに使い古して穴が空きまくっていたからだ。私はこういうところに本当に気を使わない性格で、寝れてれば良いやん?としか思わないのでずっと穴あきのまま買い替えていなかったのだ。幸か不幸か、誰にも寝具を見せる機会がなかったので放置していたのだが、やはりみっともない。こんなものを洗って使うくらいなら、これを良い機会に買い替えよう。

 近場のスーパーに行くとちょうど新生活応援フェア的なやつでカバーを安売りしていた。7年前の今頃も同じように買った気がする。思えば遠くまできたものだ。初心を忘れずにいたい。

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