映画「名探偵コナン100万ドルの五稜星」について

 先日コナンの映画を観に行った。本稿はその感想記事なのだが、本題に入る前にまず本作をまだ見ていない読者に注意喚起を行いたい。本作を観に行く気がある方はもちろん、今後名探偵コナンというコンテンツに触れていく気が少しでもある方は、本作に関する情報を極力遮断することをお勧めする。本稿では映画の内容に関するネタバレ等の配慮は行わないが、より重大なネタバレ要素については最低限配慮を行う。

 それでは感想を述べていこう。まず何と言ってもキスの恨みでキッドに真剣で斬りかかる平次がいくらなんでも殺意が高すぎて面白かった。その後しばらくキッドと平次が切り結ぶことになるが、このシーンがまぁかっこいい。紺青の拳でのキッドvs京極さんの戦闘シーンもカッコよかったが、やはりキッドの戦闘シーンは映える。本人は戦闘は得意じゃないと自称しているし、実際平時や京極さんには押されているのだが、そもそもこいつらは化け物なのでそれとやりあえているだけでキッドも大概である。身のこなしが軽やかで戦闘もカッコいいよね。キッド様〜。

 今回の映画はキッドと平次がメインを張るということでとんでもない古参ホイホイなのではないかと思っていたのだが、蓋を開けてみれば全然そんなことはなかった。紅葉・伊織やYAIBA組など平次周辺の最近の動向を抑えていないとよく分からない展開も多かっただろう。最近は映画しか見てないですみたいな人々には少しキツかったかもしれない。

 ところでなんか冒頭のリモート園子がやたら可愛かった気がする。実はタイプかもしれない。平次がメインを張る映画ということで平和推しとしては満足…と言いたいところだが、平次が事件にかかりきりで和葉との絡みは少なめだったのでそれは少し物足りなくも感じた。それにしても聖よ、お前大学四年のくせにjkに手を出そうとすなよ…。

 中盤以降はコナンら、キッド、福城家、斧江、カドクラと五勢力入り乱れてのお宝争奪戦で見応えがあった。これ書きながら気づいたけど五つの勢力ってのも五稜星に掛かってるんだね。なるほどなぁ。時に協力したり出し抜いたりしながら戦況が目まぐるしく変わっていくのは非常に面白かった。映画コナンは推理ものではなくアクション映画だというのがもっぱら定説だが今回は謎解きもそこそこちゃんとやってた気がする。まぁアクション映画ではあったが。

 何気に本作で一番株を上げたのは中森警部であろう。容疑者を暗殺者から身を挺して守って重体になる展開は痺れた。かっけーよあんたは。まさか青子まで登場するとは思っても見なかったのでそれはかなり驚いた。しかも結構コナンとガッツリ絡んだし。

 あと今回目を引いたのは少年探偵団メンバーの登場が映画のかなり終盤になってからだったということである。そしてそれに伴い恒例の博士クイズもクライマックス直前であった。過去最遅ではないだろうか。

 例によってアクション映画だったのは言わずもがななのでいちいち細かいところを突っ込もうとは思わない。だがこれだけは言わせてほしい。平次がバイクで離陸しようとするセスナを追いかけて飛び移ってしがみついて空へ飛んでいくシーン。

 それもう未来少年コナンじゃねーか!

 コナン違いですよお兄さん。もう少し自重なすって。

 ラストの平時の和葉への告白は非常によかった。これなら確かにロンドン超えは果たせただろう。和葉が聞こえてなかったオチはまぁ読めていたが仕方がない。映画で消費するネタではないということであろう。本編までお預けだね。

 最近の動向をちゃんと追えているかどうかで楽しめる度合いが大きく変わったと思うが、私は非常に楽しめた。話の筋も面白かったし、キッドはやっぱりかっこよかった。平和の絡みがもう少し多ければ…とは思うがまぁそれは仕方がない。今回は刀での戦闘がメインだったが、それも普段とは少し毛色が変わって良かった。函館に行きたくなったね。非常に面白い映画だったと思います。





【Cパートについて】

 以下、本映画のネタバレではなく、名探偵コナンおよびまじっく快斗の世界に関する根本的なネタバレが含まれます。今後両作品を楽しむ気が少しでもある方はこの続きを読む前に劇場に足を運ぶことを強く推奨します。ネタバレ避けとして空白を挟んだのちそこについて言及していきます。









 今ならまだ引き返せます。本当に良いんですか?









 黒羽盗一と工藤優作が生き別れの兄弟だって!?!?!?!?

 ヤバい。ヤバすぎる。いくらなんでもヤバい。これまで長いことずっとキッド(黒羽快斗)と新一が似ているのは他人の空似で偶然という漫画的設定で誤魔化されてきたのに、ついにそこに踏み込むんですか?????従兄弟!?!?!?マジ!?!?!?ウッソだろお前.…。

 てか盗一生きてたの!?!?!?!?

 マジかよ…。初代キッドもこれから本格的に話に関わってくるってこと?ヤバすぎる。盗一vs優作の死闘もスケールのでかい兄弟喧嘩だったのかよ。マジかよ…。

 これはちょっとあまりに衝撃が大きい。一朝一夕には整理しきれない。本稿はとりあえずこの状態で出すが、しばらくはこの件について考えざるを得ないだろう。本作を見終わった方も私と同じような状態になったことだと信じている。Kコや新快を嗜んでいる方々はこの衝撃展開のことどう考えてるんでしょうね。私程度の人間ではこれはこれで熱いくらいにしか思わないが、腐っていらっしゃる方々がどう感じたのか私気になります。


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