言葉を想いを最後に伝えたい

どんな時でも心を落ち着かせるようにしていた。

そうじゃないと心が壊れてしまうような気がしていた。

誰かに本当のことを、本音を言ったことはなかった。

誰かに自分の想いを伝えることが苦手だった。

感情豊かで自分を出せる君に羨ましさを感じていた。

素直にすごいなと思っていたし、自分らしくっていうのはこういうことなんだなと思った。自分では出来ないことだから。

そんな君も悩んでいることがあると知ったときは驚いた。

そういうこととは無縁だと思っていた自分が情けなかった。

それが君自身じゃなくて自分のことだと知ったときは、悲しい気持ちとちょっと嬉しいような、複雑な気持ちだった。

自分の『自分らしく生きるってなんだろう』という問いかけにちゃんと答えられないことが彼女にとっての悩みだった。

自分の身勝手さに申し訳ないと思う。

最後まで面倒をかけたけど、君がいてくれて良かった!

『自分らしく生きるってなんだろう』の答えを知った。

それは君だった。君の笑顔で気付かされた。

ようやく君に伝えられるこの言葉を。

『今までいっぱいありがとう』それと『おいしいをくれてありがとう!』

僕は苦手な笑顔で最後に答えた。

『君に出会えて良かった。グッバイ君へ』



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