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「気候正義」の若者が立ち上がった!~若者気候訴訟の中身が素晴らしい!~

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〜10月14日 07:30

 「気候正義」という言葉から何をイメージするだろうか。COP(国連気候変動枠組条約締約国会議)の会場周辺で声を張り上げる活動家の姿を思い浮かべる人も多いかもしれない。2015年に採択され、気温上昇の1.5度目標を掲げた「パリ協定」の前文には、次の一節がある。
noting the importance for some of the concept of "climate justice", when taking action to address climate change
(和訳)
気候変動対策の行動を起こす際には、一部の人にとって「気候正義」の概念が重要であることを認識する
 「一部の人(some)」とは、気候活動家だけを指すわけではない。

 「気候正義(Climate Justice)」とは
気候変動の要因である温室効果ガス(GHG)の排出や森林破壊は、これまでの先進国や一部の産業の活動によるところが大きい。しかし、気候変動の影響を大きく受けるのは、農業や漁業といった一次産業の比重が大きい途上国や経済弱者、そして未来の世代だ。端的に言えば、この不公平を正すべきだという考え方が「気候正義」だ。

国連開発計画(UNDP)の記事では、気候正義を次のように定義している。
Climate justice means putting equity and human rights at the core of decision-making and action on climate change.
(和訳)
気候正義とは、公平性と人権を、気候変動に関する意思決定と対策行動の中心に据えることを意味する。

 日本語で「正義」というと「悪者と戦う正義の味方」といったイメージを持ちがちだが、ここで闘う相手は「不公平な現状」であって、特定の悪者ではない。「気候公正」と言ったほうが実際の意味合いに近いとも言える。 

 2024年8月6日、15歳から29歳までの16名の若者たちが、火力発電を展開する10社に対し、名古屋地方裁判所に「明日を生きるための若者気候訴訟」を起こした。
 本件訴訟の目的として以下を掲げている。

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10月2日 07:30 〜 10月14日 07:30

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