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ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2016をふりかえる

ゆうばり国際ファンタスティック映画祭(2016年2月25日〜29日)へ行ってきた。

北海道・夕張の地から東京へ帰ってきてから約3週間が経ち、ようやく夢が覚め社会復帰できたタイミングで振り返ってみようと思う。

はじめての「ゆうばりファンタ」

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今回は自分が主宰をしている劇団八幡山ほしがりシスターズとしてではなく、当劇団の顧問兼作・演出をしている黒田勇樹の監督作品『恐怖!セミ男』ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2016のフォアキャスト部門で上映されることになったので、自分と当劇団員ぴこちゃんが「黒田勇樹監督」のマネージャーとして同行してきた。(という名目で遊びに行ってきた。)

『恐怖!セミ男』(監督・黒田勇樹)

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「ミーンミンミンミン!」セミの真似をしながらブリーフ一丁の男が家に乱入してきた。家の前には大きな人型の抜け殻。セミ男の宿敵・クマムシ男など、混乱する家族のもとに続々と現れる変人たち。果ては総理大臣まで巻き込んで…。「人に優しく」を家訓に生きていこうとする逸尾家4兄弟の決断とは?
黒田勇樹渾身の超B級ハイスピードアットホームホラーミュージカルアクションコメディ映画。

という作品を引っさげて北海道の地へ。この作品には当劇団員達も多数出演。(自分も3秒くらい出演している。)

17年前の約束を果たしにきた

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シネマトゥデイさんの記事を以下引用。

1998年の『学校III』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した頃から映画監督が夢だったという黒田は、当時「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」を訪れ、「自分が監督した映画を絶対ゆうばりに持ってきます」と宣言。そこから時を経て、1度は監督作を応募するも落選となり、今回2度目の応募となった本作において遂に長年の思いを実らせ作品上映の運びとなった。

という背景。

【初日】2/25(木)とにかく黒田勇樹のテンションがアゲアゲ

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朝10時に東京国際空港集合。黒田監督、ツノを自宅から空港まで着用してくる。そして、金属探知機で6回ひっかかるも搭乗手続を済ませ飛行機へ。

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飛行機内でもツノ。キャビンアテンダントさんから特に注意もない。

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フライトまで上映スケジュールを確認。黒田監督のラクガキ付き。

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1時間半ほどで新千歳空港到着。気温は既にマイナス2度、寒い。

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新千歳空港から夕張まで、直行バスを映画祭運営委員会が用意してくれているので、集合時間までサッポロクラシックで乾杯。つまみは揚げたてのカルビーとかま栄のかまぼこ達。ポテリコうまい。腹がポテリコ。

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夕張行きのバス集合場所。ざっと200名程はいたか、バス5台でいざ夕張へ。

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新千歳空港から高速に乗り40分程で夕張市内へ入る。ここまでは天候に恵まれさほど雪は無かったが、夕張は南から北へ縦長の地形らしく雪がどんどん深くなってゆく。会場が近くになるにつれ、夕張市民の方々が黄色いハンカチを持って道路沿いで歓迎してくれていた。感動。バス内のテンションも高まる。夕張で撮影された山田洋次監督の『幸福の黄色いハンカチ』を帰京したら見ようとメモ。

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16時過ぎに夕張到着。気温はマイナス5度。

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地元の方々の熱烈な歓迎と報道陣。マイナス5度を感じさせないアツい盛り上がりっぷり。ここで既に「ゆうばり」へ来て良かったと一同感動。地元の方や映画祭関係者が17年ぶりの黒田監督を覚えてくれていて「おかえりなさい」と声をかけられまくり、更に一同感動。

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ゆるくないゆるキャラ「メロン熊」にもしっかり噛まれる。開会式の前に宿泊先のマウントレースイへ。

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17時。正装(ツノ含む)をしてメイン会場のひまわり(体育館)へ。

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開会式に続いて、オープニング作品『エヴェレスト 神々の山嶺』を鑑賞。ネタバレになるので詳しく書けないけど阿部寛さん、凄かった。名シーンでの名台詞、今年の流行語になりそう。マジで観た方がいい。2016年3月12日より公開中。

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開会式後、ヨーロッパ企画さんとご挨拶。翌日、エヴェレストに感動して勝手に応援動画を作る。
→動画はコチラ(怒られるまで公開中)

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21時。宿泊先のマウントレースイへ戻り、オープニングパーティー。駆け出しの役者から超大物監督まで入り乱れる。人が多すぎて酒と料理までなかなかたどり着けなかった。ゆうばりメロンサワーが美味しかった。

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寿司もその場で握る。

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スイーツもてんこもり。

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鈴木直道夕張市長も登場しジャンケン大会も始まり、

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果てはお囃子に合わせて餅つき大会まで。その場でつかれたお餅を頂く。美味。(旨すぎて写真を撮り忘れる。)

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セゾンカードのCMで頭で瓦割りをする美少女として話題になり、女優としても活躍されている武田梨奈さん。気さくでサッパリした方だった。

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期待の映画人に贈られる「ニューウェーブアワード」男優部門を受賞した勝地涼さん。クール。イケメン。前髪クネ男。
深夜にホテルのエレベーターで自販機を探していた彼と遭遇したのだが、事務所の社長さんが「本当にいいやつなんです」と言っていた通り、どんな人にも配慮をされている「いいやつ」だった。

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事務局長の外川さんと。
色々とアドバイス等いただき、大感謝。映画祭期間中は終始お忙しい様子だった。

23時過ぎまで続いたオープニングパーティーの後は、雪を見ながら髪の毛を凍らせながらの露天風呂。外気温マイナス10度、寒いという表現ではなく凍てつくが適切。

部屋へ戻り翌日のスケジュールを確認しつつ、ホテル横のセイコーマートで酒とつまみを調達し晩酌。寝落ちして初日終了。

【2日目】2/26(金)映画祭を満喫しまくる

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2時間ほど睡眠をとり、部屋の外を見ると真っ白な世界。白銀が眩し過ぎて眠さが吹き飛ぶ。

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朝風呂してから朝食ブュッフェ。昨晩ひたすら飲み食いしても腹は減る。

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2日目の午前中は単独行動。ホテルから出るもどこが道か分からない。寒すぎて雪が溶けない為、アイスバーンにはなっていない。パウダースノーを踏みしめながら街を歩く。

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ツララから殺意を感じつつ、街を練り歩く。夕張が映画と密接に関わってきたんだなということが至る所で見受けられる。

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イカとじゃがいもを路上で焼いていたのは夕張観光協会の皆さん。イモ50円、イカ100円。やっぱり食材の宝庫は違うね。旨い。夕張ついてからうまいもんしか食べていない。

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中に入りなと促されたので、ビールが飲みたいと伝えるもビールは販売されておらず。すると目の前にいたおっちゃんが「俺の飲みな」と奥の冷蔵庫からビールを差し出してくれた。夢のような街だ。こうした街の人たちの温もりを感じられるからこそ、再び「ゆうばり」の地へ戻ってくる映画人が多いんだなと。

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映画祭期間中は上映会場の4箇所(ひまわり、マウントレースイ、共生ファーム、シューパロ)を繋ぐ循環バスが運行している。各会場まで歩くと10分から15分程度。バスは15分おきだったり30分おきだったり、待っててもなかなか来ない時もあるので歩いてみようという気分になる。こうした緩さもゆうばり映画祭が人を惹きつけ続けるんだろう。


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