見出し画像

指輪物語×MTGとレガシー注目カードのお話

1 指輪物語批評

まず、前提として個人的に指輪物語は好きだ。子どもの頃に原作訳本全巻読んだし、映画も見た。本の内容は流石によく覚えてないけど、映画はBDも持っているのでわかる。壮大な世界観と撮影技術に見惚れる作品だ。ただ、説明不足な箇所が多くて「なんでそうなるの!?」みたいな疑問点が多い。それでも、1度は見てもらいたい作品である。
映画版でも3部作で1作品3時間以上、計10時間超の大作だけど見る価値はあると思っている。

2 コラボ批評

コラボに関してはいつもどおり、否定派。詳細は省くがゴジラ方式にしてくれ。

3 セット批評

同じ名前のキャラクターが色々なレアリティに登場して非常にわかりにくい。アンコモンのガンダルフ、レアのガンダルフ、神話レアのガンダルフ、統率者セットのガンダルフ・・・もうどれがどれだか・・・。しかもそのうち統率者セットについてはモダンで使用できないという。もう見るのも嫌になってくる。
まず、1セットに1人の人物は1枚にしてほしい。どうしても複数枚出したいキャラクターが居るなら、いつぞやのチャンドラの様にそのキャラクターだけフィーチャーして区分したうえで限定的にやってほしい。あまりにも同一セットに同一キャラクターが多いと訳が分からない。
神話レアってストーリ上の重要なカードを充てている筈なんだけど、指輪物語の主人公が神話レアじゃないのはなんで?フロドは何故レア止まりなのだ??なんなら映画でカットされた人が神話レアになっとるし。確かにフロド単独主人公の物語というより、旅の仲間を主人公とした物語ではあるが、フロドは間違いなく中心人物の一人だと思うのだが。
あと、統率者セットは公表の方法をわかりやすくできないだろうか。毎回のように新セットと一緒に公表されているけど、情報が混ざりすぎる。これはモダンで使えて、これはモダンで使えなくて・・・と、プレイヤーを混乱させている。公表時期をずらすなど方法を考えてほしい。

4 ポコ批評

アラゴルンが何故か黒人になっていてWotCがプチ炎上していた。原作でどう表現されているのかは覚えてないけど、映画のヴィゴ・モーテンセンのイメージが強い人は違和感がぬぐえないだろう。もちろん自分もその一人だ。
差別しないということは合理的でない違いを付けないことである。アファーマティブアクションの様な、差別をなくすための積極的な措置(差別)についても一概に正しいとは言えるものでもないと思っている。
だから、原作で肌の色に関する明確な表現がなければ別に黒人風の見た目であっても良いのではないかと思うが、原作では白人という設定らしいのでそれを変えてしまうことは個人的には受け入れ難い。
2020年の禁止&抹消事件の時も思ったけど、米国では過去の史実や事実を無視して無理矢理にでも均等な状況を生み出そうとする手法が好まれるのだろうか。逆効果ではないかとも思えるのだけど。

5 1/1批評

世界に1枚だけの≪一つの指輪/The One Ring≫が印刷されるということで大きな話題となっている。文章だけで「そうさ僕らは」と脳内に響き渡るのだが、俺だけだろうか。
1億4千万円だとか3億円だとか天文学的な数字が提示されているが、出現率は0.00003%らしい。つまり、3/10,000,000。仮に1億円で売れるとしても所得税を無視しても1パックあたりの期待値は100,000,000×3/10,000,000=30。つまり、30円。
だが、実際には晴れる屋の予約販売価格(コレブ1箱が英語52,800円、日本語48,000円)で1パックあたり400円の価格差が付いている。
単純に中身の期待値が日本語版より下回っている。英語版が欲しいというのでなければ日本語版を向いた方がお得である。雷に打たれるような超低確率を引くなんてありえないからアドを期待して英語コレブは剥くな。これを読んでいる君の所に指輪は出ない。安心しろ。

6 注目カード(レガシー)

≪オークの弓使い/Orcish Bowmasters≫ ★★★★☆

今回のトップレア。相手の追加ドロー誘発で1点火力と動員1を行う2マナのクリーチャー。ドローだけでなく、とりあえずCIPで1回誘発するのでドローしない相手でも腐らないのが良い。タフ1クリーチャーがいれば実質2アドバンテージが取れる。全く使われないということはあり得ないと思うが、今の価格(6,000円弱)はあまりに高すぎるのですぐ使うのでなければ買うのは待った方が良い。
黒いフェアデッキが沈黙しているレガシーにおいて黒を復活させるほど強いとは思えないが、とてもいいカードなので自分は使ってみたいと思う。

≪喜ぶハーフリング/Delighted Halfling≫ ★★★☆☆

1/1/2の≪死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman≫スペックのマナクリーチャー。伝説の呪文が打ち消されなくなると書いてあるが、正気なのか。T1コイツ、T2≪時を解す者、テフェリー/Teferi, time Raveler≫とかいうクソムーヴが発生し得るというだけでデザイン班をぶん殴りたくなる。カードデザイン下手過ぎない?「打ち消されない」ってテキストは≪ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe≫よりもよっぽど駆け引きの面白さを無くすと思うんだ。

≪塔の長官、ボロミア/Boromir, Warden of the Tower≫ ★★★☆☆

3/3/3の基本スペックにピッチカードの打ち消しと自軍全体の破壊不能付与が付いた新ヘイトクリーチャー。ワンチャンくらいはあるが、このレベルならありそう。因みに、ヴィンテージの妨害クリーチャーとしてはMoxを封殺できるなどかなり優秀に見える。

≪恐れを知らぬ騎士、エオウィン/Eowyn, Fearless Knight≫ ★★☆☆☆

自分より強いクリーチャーを追放する優秀なクリーチャー。コイツが場にいる間だけとかではないため、場に出ただけで仕事しているのは偉い。赤白のストンピィ系には選択肢として可能性がありそうだけど、除去範囲が限定的なので、あくまで可能性のレベルに留まる。

≪ミナス・ティリス/Minas Tirith≫ ★★☆☆☆

伝説の土地サイクルの1枚。起動に条件がある起動型能力を持つ土地のサイクル。
条件が厳しかったり能力がコストに見合わなかったりという中で、飛び抜けてコストが軽く条件も緩い。そして得られる効果がドローと強い。一応、クリーチャーデッキでなければ使えないので手放しに強いわけではないが、使い途はありそう。動けばAlex。

≪剛毅なるサムワイズ/Samwise the Stouthearted≫ ★★☆☆☆

墓地からパーマネントを回収できるクリーチャー。2/2/1瞬速とスペックもそれなり。土地も回収できるので、≪不毛の大地/Wasteland≫と合わせて使いたい。

≪日の中へ投げ捨てる/Cast into the Fire≫ ★★☆☆☆

≪削剥/Abrade≫の亜種第N号。ここ数年量産されているモード選択スペル。盤面の対処を2種類使い分けられるのは優秀。インスタントであることと、アーティファクトが追放できるという点がどの程度評価されるかによって活躍度合いは変化する。
因みに、作中ではかなりの胸糞シーン。めちゃ嫌い。

≪アノールの焔/Flame of Anor≫ ★★☆☆☆

1つ1つの選択肢に書いてあることはそこまで強くないが、ウィザードがいると2つ選択することができるので一気に強力な呪文に進化する命令系呪文。青赤デッキの筆頭であるUR Delverにウィザードが少ないので現状ですぐに採用されるというものでもないが、使いこなせた時のパワーは高いので将来の期待値はある。3マナ2アドはエグい。

≪ホビット庄の圧政者、シャーキー/Sharkey, Tyrant of the Shire≫ ★★☆☆☆

対戦相手の土地の起動型能力を止めて奪うクリーチャー。これ1枚でLandsを完封できる(赤ブラを除く)が、4マナと重いのが難点。フェアデッキのLands対策としてはアリかも。

≪エント最後の進軍/Last March of the Ents≫ ★☆☆☆☆

打ち消されない≪歯と爪/Tooth and Neil≫のようなソーサリー。8マナさえそろえばドローしながら≪Eureka≫同様に大量に大型クリーチャーを戦場に送り込むことができる。マナさえ出せれば勝ちうるので、何とかしてこれを唱えるデッキを組めたら面白いかも。

≪サウロンの交換条件/Sauron’s Ransom≫ ★☆☆☆☆

3マナの≪嘘か誠か/Fact or Fiction≫1枚分のアドバンテージと墓地肥やしに加えて誘惑が付いてくるインスタント。少し重いが、3マナで1アドバンテージ+おまけと考えると上手く使えれば可能性はある。



おまけ

≪極楽鳥/Birds of Paradise≫ ★★★★★

統率者デッキに収録。イラスト好き。
ちなみにVintage目線での最注目は≪一つの指輪/The One Ring≫

おまけ2

(映画版ロード・オブ・ザ・リングの個人的な突っ込みどころネタバレあり注意で有料設定です)

ここから先は

1,059字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?