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「好きポイント」はいくつある? 年間50泊する私がプライベートで選んだホテル。 #1

部屋はシンプルでいい。できるだけ余計なものがない静かな空間が理想。白のパリッとした気持ちのよいシーツ。鏡は大きいとうれしい。アメニティがおしゃれなデザインだと気分がぐっと上がる。バスルームは狭くてもせめてウォシュレットはほしい。浴衣よりパジャマ。スリッパはぺったんこじゃないやつが望ましい。

泊まりの取材が多く、年間30~50日は外泊する私にとってホテル選びは重要なミッションだ。たいていギリギリの日程で決まることが多いから、希望の場所に泊まれないこともしばしば。だけど、清潔なベッドで眠るだけで出張中の気分もずいぶん違うから、いろんなサイトを見てはあれこれ比較して、そのときの最善のプランを見つけることに妙に燃えてしまうのだ。ましてや、プライベートで泊まるならなおさらのこと。

近ごろ、泊まってみたいと思う宿泊施設が増えた。ビジネスホテルは温泉付きが人気だし、カプセルホテルさえ快適に過ごせるおしゃれな場所に進化している。そんな中、わたしが一番気になっているのが個性的でセンスのよいデザイナーズホテルだ。

先日、高知を訪れたときに泊まったのが「セブンデイズホテル」。高知駅から徒歩で約15分ほど。路面電車の蓮池町通駅すぐの角を曲がって4つ目の角を曲がると見えてくるのがこちら。

手描きふうのロゴがかわいくて、エントランスからすでにワクワクする。1階のロビーにはブルーのスワンチェア。

チェックインを済ませ、エレベーターを上がる。

あちこちに絵や版画が飾られているのがすてき。部屋はごくシンプルだけどセンスがいい。

デスクやベッド、鏡は明るめの木目でぬくもり感がある。アメニティがロゴ入り!スリッパやタオルまで統一されているのが素敵。

ストライプ入りのパジャマはコットンで肌触りがいい。

タオル1枚、ハンガー1本にもこだわりが感じられるところに心がくすぐられる。

ロビー脇には自由に使えるカフェのようなオープンスペース。ここで仕事したらはかどるだろうな。

観光地のはりまや橋から徒歩5分、高知城には徒歩20分ほど。徒歩圏内に個人経営のすてきなカフェも点在していて、てくてく歩いてカレーとコーヒーを食べに行った。あとで思うと、1日500円のレンタサイクルを借りればよかった。

宿泊費はいつも泊まるビジネスホテルとそう変わらないぐらいなのがうれしい。もちろん、シティホテルに泊まるより断然コスパがいい。今回は娘も連れてきたけれど、そんなふうに家族や友達同士で楽しむ気軽な旅にぴったりだ。

部屋はとても過ごしやすかった。視界に余計なものが入ってこないだけで神経が休まるし、静か。ささいなことだが、ウッディなブラインドで光が調節できるのもいい。娘は歩き疲れたのか、ベッドの心地よさに誘われたのか、夕方ちょっと横になったまま朝を迎えたほどだった。結局2人とも寝坊したせいで、おいしいパンのモーニングを食べ損ねてしまった。

10年ひと昔と言うけれど、衣食住の環境や価値観も大きく変わっている。お手頃でより快適に、より居心地よく。私たちは、たとえ1泊しかしない宿泊施設であろうと、「好きポイント」がより多い場所に泊まりたいのだ。とは言え、高額なリゾートホテルにお金をかける贅沢は求めていない。デザイナーズホテルは、ゴージャスでもチープでもない、ほどよい値ごろ感でユニークな個性が楽しめるからこそ、わざわざ足を運びたくなる。「あのホテルに泊まりたいからあの街に行ってみようかな」と、旅に出る理由にさえなりうるのだ。

今回は16歳になる娘との旅の思い出を含め、高知にこの宿があると思うだけで気持ちがほっこりする、そんな体験だった。次は別館の「7dayshotelplus」にも泊まってみたい。いつか来る日にまた。

7dayshotel 

https://7dayshotel.com/7plus.html

高知県高知市はりまや町2-13-17


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