eyelisというグループ

アニメ界隈で「アイリス」と聞くと大半の人は「i☆Ris」を思い浮かべるでしょう。コンスタントに活動しており、メンバーそれぞれが声優としても活躍。数枚リリースして終わることも多いこの界隈で20枚近くCDを出していることもあり知名度もあるグループです。しかしこのアニメ界隈、もう一組「アイリス」と名の付くグループがいることはご存知でしょうか?

今回はそのもう一組の「アイリス」=「eyelis」について取り上げようと思います。

1.そもそもどんなグループなのか?
楽曲制作を行う職業作家により構成されています。
メンバーにて歌唱・作曲・編曲・サウンドプロデュースを担当。
※同じような形態を取るグループとしてはQ-MHzが一番近いと思われます。
 彼らの場合は作詞・作曲・サウンドプロデュースを担当。
eyelisならではの部分として
〇編曲・サウンドプロデュースを行う(曲によってはミックスも担当)
〇自ら歌唱する(男声・女性どちらも)
が挙げられ、特にミックスも担当する点についてはアニメ系グループ唯一といっても過言ではないと思います。
※ミックスに関しては基本ミキシングエンジニア等の専門家が担当する部分の為

2.メンバー
川崎里実さん(女声Vo、キーボード)
増田武史さん(男声Vo、ギター)
前口渉さん(ストリングス、ギター)
個々で多数の作品に作曲・編曲者として参加。川崎さんは作曲者として、増田さん・前口さんは編曲者としてクレジットに名を連ねていることが多いです。

3.活動遍歴
シングル5枚、アルバム2枚とかなり少なめ。
参加作品も「ハヤテのごとく!」「神のみぞ知るセカイ」「THE UNLIMITED 兵部京介」「赤髪の白雪姫」の4作品。

4.作品傾向
作品に寄り添うことを第一にということを強く感じる為、いわゆる「eyelis感」といったものは無いが、とにかく素直で分かりやすいメロディやアレンジをされています。
また作品ごとで明確に音のカラーを分けている印象もあります。
・ハヤテは金管楽器などを使い「華やか」に
・神のみは川崎さんの声やピアノ・アコギを使い「柔らか」く
・兵部京介は増田さんの声やギター主体な「激しさ」
・赤髪はストリングスを使い「爽やか」に
といった具合でしょうか。
また、アルバムのリリース時には製作途中の音源の公開をされています。カバーアルバム「PRE-PRODUCTION」ではブログ上で公開、
1st「crescendo」では初回盤の特典としてデモ音源が収録されています。

5.まとめ
上の『作品傾向』と被りますが、eyelisの魅力を考えるとやはり素直で分かりやすいメロディやアレンジに尽きるのかなと思います。
と同時に作詞はされていないことが作品との親和性を高めている要因にもつながっていると考えます。
元々アニソンはJ-POP系と比較し作詞と作曲・編曲を分ける傾向が強いです。そのことをグループを結成しても維持することにより
個々の活動と同様の親和性を確保できていると思います。
作品数も少ないですし、活動も活発とは到底いえませんが、作る楽曲は珠玉の物揃い。
一ファンとしては新作の発表を待ち続けようと思います。

6.eyelis外での(独断による)代表曲と意外な曲
川崎さん
・らぶこーる(中川かのん)
・I knew the end of love(大橋彩香さん)
※両方とも作曲

バラード系楽曲の名メロディーメーカーじゃないだろうかと(勝手に)思っている川崎さん。
色々と候補曲を考えましたが、やはりかのんちゃんの「らぶこーる」を代表曲として推します。東山さんを語る上でもまず間違いなく外せない名曲。
そして意外な曲として挙げたのは大橋さんの「I knew the end of love」。「NOISY LOVE POWER☆」のc/w曲です。ブラックミュージック的な
楽曲の作曲をされることも多く、こちらも魅力的。同系統としては「トワイライト/Le☆S☆Ca」「Metropolitan medicine/トライナリー(逢瀬つばめ)」も推します。
ラブライブでの参加曲「硝子の花園」「錯覚CROSSROADS」的な歌謡チックな曲も良いですね。

前口さん
・God only knows -Secrets of the Goddess-
・truth(嵐)
※両方とも編曲

恐らくお三方の中で一番デジタルチックなイメージが強いであろう前口さん。
代表曲として「God only knows -Secrets of the Goddess-」を推します。歌う早見さんも何で歌えるんだ…?的な難曲ですが、八楽章からなるこの曲を破綻なくまとめ上げている手腕は流石すぎる...!ということで選曲しました。
そして意外な曲としては嵐の「truth」。ジャニーズ系ではTOKIO曲並みに好きな楽曲でもあります。前口さんがなぜ「ストリングス」担当となっているかはこの曲を聴けば分かるかと。

増田さん
・本日、満開ワタシ色!(桂ヒナギク with 白皇学院生徒会三人娘)
・ジレるハートに火をつけて(灼熱少女)
※両方ともに編曲、ジレハについては作曲も担当

「本日、満開ワタシ色!」についてはもはや説明不要。ヒナギクのキャラソンとしても代表曲な1曲。三人娘との掛け合いの通常verも良いですが、ソロverもまた魅力的。
そして意外な曲として挙げたのは灼熱少女(バーニングガール)の「ジレるハートに火をつけて」。歌謡曲テイストで少しずつ温度が上がっていく雰囲気を盛り立てるギターは正に増田さん楽曲の真骨頂。同系統としてはラブライブ「秋のあなたの空遠く」、「硝子の花園」もお勧め。
アコギアレンジメドレーの「Acoustic Medley of hinagiku,Kanon,Haqua,Ruka」は絶品です。


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