『圭介』 〜1997年 顔が全然タイプじゃない男〜 vol.3 (ゲイ小説)
顔が全然タイプでない人とセックスをするなんて思ってもいなかったから、そういう話を圭介としたことがなかった。
だから、ホテルに入り、ベッドの上で両手を広げた圭介の胸の中に飛び込んで初めて、僕たちは確認作業を行なった。
「ネコ…だったよね?」
「そうだよ。圭介さんはタチ…だよね?」
「うん」
「良かった。2人ともネコじゃなくて」
「お尻はできる?」
「できるけど準備してないからシャワー浴びなくちゃ。ローションある?」
「大丈夫」
初めてのキスをした。
絶対臭そうと思っていた