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店マガジン22(最終回)

店マガジン、急に最終回です。

一つ前の店マガジンが、飲食店営業許可が取れたところまでだったので、店が開くまでもう少しなんやかんやあるかな〜と自分でも思っていたのですが、ぬるっと店が開いてしまいました。
店を開けるまでの記録として店マガジンを始めたので、店も開いたしひとまず終わらせるか、と急遽最終回を書いています。

店の内容や日々の様子はInstagramを見ていただくのがわかりやすいと思うので、ここでは別のことをいくつか書きたいと思います。


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店を開ける

読み返してみると、店マガジンは5月の後半にスタートしていました。
その頃はコロナウイルスの影響が今後どうなっていくかまだまだわからず(今もわかりませんが)、今店を作り始めるのは、果たしていいんだろうか、どうなんだろう、と言うことが書かれています。
それでも二人で話をして、状況がどうなっていくかわからないけれど「とりあえず店を作る方向で動いてみる、やれるやり方で店を開ける、なんかあったら変える」という感じで始めました。
前にも書いたのですが、わたしがそれでもとりあえず店を作ってみようと思ったのは、ゆうこさんが自分の店を小さい頃からやってみたいと思っていたからというのが結構大きいです。考えてみると人を理由に動くことはあまりないのですが、その時はそれだけで、もうやってみていいんじゃないかと思えました。それ以外の動き方がその時はわからず、それを頼りにさせてもらった、ということなのかもしれません。

コロナの中でそれぞれの店がそれぞれのやり方で店を営業しているのを見て、今出来る対策を取り入れながら店をやっていこうと自然と決まっていきました。
今回の「青い店」を予約制にしたのは、こういう状況なのでお客さんがなるべく重ならないように、ということがまずはありました。
それと、お客さん1組1組がなるべくのんびり滞在して帰ってほしいということと(ここだけを目指して遠方から来てくれる方もいるのではと思ったので)、それから店で誰かが来るのをじっと待つのはちょっと辛いかもしれない、というこちら側の勝手な都合もありました。
予約制というのはお客さんにとってはハードルに感じるかもしれないなと思ったのですが、通りすがりに見つけて入るような立地でもないし、ひとまず今回の企画はそういうふうにやってみることにしました。
ハードルを乗り越えてくださったみなさんには本当に感謝です。
今後は企画によってやり方が変わると思います。


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店が開いた

前々日、前日、当日のギリギリまで準備準備準備準備と続き、ぬるぬるぬるーっとオープンし、疲れ果ててその日は開店の喜びもそこそこに二人ともさっさと寝たのですが、次の日の朝ゆうこさんがポツリと、「朝起きてようやく店開いてうれしいって気持ちになった」と言っていました。
ゆうこさんの小さいころからの希望が一応形になった(のであろう)訳ですが、その簡単であっさりした言葉とテンションに、現実ってそうだよな、とわたしは内心思ったのでした。


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店が開いた感じ

店がオープンして2週間ちょっとが過ぎました。

店をオープンさせたら、ヤッホイ!というテンションになるとお思いの方もいらっしゃる?かもしれませんが、わたしはあー店ってこんな感じ、なのかぁー、と日々ぼんやり思っているところです。自分が店に馴染んでいくのも少し時間がかかるようです。
この店はギャラリーのような感じでその時々の企画で不定期に開ける予定なので、少し馴染んだと思えば終わりまた別の企画、ということを繰り返すのかもしれません。

あと店を開けて感じたのは、これは妙に気恥ずかしいぞ、ということでした。
飾っている作品や商品はもちろん、ちょっと置いてある花瓶の色も生けている花の角度も、椅子の位置も窓ガラスの拭き方も、全部自分がOKを出してそこにそのようにあるんだ、とお客さんに見られているんじゃないかと思うとなんだか猛烈に恥ずかしくなってきました。
それはまぁその通りなのですが、ギャラリーを借りて展示をするとかそういうのとはまた違った、丸ごと自分のものですよ感は初めてのことで、なんだかとても恥ずかしい感じがしました。
それもだんだん慣れていくのか、まだわかりません。


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店が開くとは

自分たちの作ったものや仕組みで日々少しずつお金を生み出す、ということがお店を作った目的の一つだったのですが、それがすでに小さく形になりつつあり、それにはとても驚いています。

SHOP編集の店は、元々どんどん人が来てどんどんものが売れていくことを想定した店ではなく、「青い店」も、全てのものが完売したとて2人の1ヶ月の給料になるというわけではありません。(それならクリームソーダ を毎日50杯くらい売りたいところです。)
人が来る日もあれば来ない日もあり、時々何かが売れるかなー売れないかなーくらいのスタートをイメージしていたのですが、その想像よりずっと人が来てくれて、少しずつ何かしらが売れてくれています。

もちろん来てくれる方々のおかげなので、本当にありがたいなぁと日々思うのですが、「店」ってこういうところがあるのかな、とオープンしてわたしが思ったのは、「店を開けるとそれだけで何かが動き始めるんだな」ということです。人が来るかどうかではなくひとまず開けておくことが大事なのではないか、という。
開ければ人が来る、とまでは言えませんが、開けることで動き出す何かは必ずある気がしました。
Instagramやnoteを更新することも似たようなことを感じるのですが、リアクションをしなくても実は見ている、という人が必ずいて、空間や情報をオープンにしておくことは反応があってもなくてもすでに動きを生みしているのかもしれないと最近思います。
ちょっと、あまりうまく説明できてないですね。


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SHOP編集的運営ポイント

「開けておくことが大事」という話に付け加えたいのは、SHOP編集は店と自宅を兼ねているので、店をただ開けているだけでコストがかかる状況じゃないからできている部分はあると思います。
それから、2人で運営しているので、自分は今日は休もうとか、別の仕事をしようとか、そういうふうに柔軟に動けるのは心理的にも収入的にも気楽で、自分たちにとってはいいのだとも思います。
この店の収入だけでやっていくんだ、という強い決意をしてしまっていたら多分、わたしたちはこの店で何をするか自由に考えられなくなっているのだろうと思います。
とはいえもちろん利益が出た方が気分が前向きになるし、店を半年、1年、と続けていった時に同じように考えているかはちょっとわかりません。

ただ利益の大きさだけでなく、それぞれが納得できる、とか、納得までいかなくてもこれなら嫌じゃない、ストレスがないぞという時間の使い方や作業で利益を生み出すことができる、そういうことのためにSHOP編集の店を使っていければいいかなと今のところは考えています。

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青い店

「青い店」という企画は、最初は漠然と青いものをたくさん集めてみたいというイメージから始まったのですが、久留米絣だったり藍染だったり、地域で作られている素材を紹介するにもぴったりのテーマだったので、そういう要素もある店になりました。SHOP編集は元々「地域の素材を編集し作品やイベントにするプロジェクト」と説明してきたので、お店を作って最初の企画としてはわかりやすくていいなとも思いました。

そう、それで、

あ、


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最終回ということです

「青い店」はまだ会期中なのでここでああだこうだ文章で書くのはちょっと違うかと思い、それはやめることにします。

最終回として書きはじめたのですが、意外と書くことがたくさんあってもうちょっと連載を続けてもよかったかもしれません。
それくらい店を開けてからわかることや入ってくる情報が多かったのだと思うので、また新しい連載を始めたらそこに、もしくは日記の方に引き続き書いていきたいと思います。
読み返してみると、何書いてるんだ?という部分も多々あったのですが、お付き合いいただきありがとうございました。

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次また次、

今日は店の合間にゆうこさんとこの2週間くらいの店の感想と、今後の企画について話しました。
次いつ何をするかは全く決まっていなくて、でも、いくつかの案を話しました。

もっといい感じにまとめを書いて最終回にしたかったのに、いまいちまとまらないまま終わろうとしいて、ああ、悲しいです。


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