全日本ミドルロング2022反省号

練馬OLC / あざおOLC の前中脩人です。最近は毎日グミを食べ、ほぼ毎日チョコボールを食べ、たまにシュークリームを食べています。
今年も全日本ミドルロングが終わりました。去年同様、勝手に反省号を書くつもりでしたが、企画に声をかけてもらったのでForstaに寄稿させていただきます。
見苦しい感情をいっぱい書くと思いますが、お許しください。

結果

ミドル:38位
ロング:14位

感想

今年も何も得られませんでした。
3位相当タイムでDISQになった昨年、2種目とも7位だった一昨年と比べ、今年は惜しくもなんともありませんでした。そのためか、激しい悔しさよりも、虚脱感や無力感を強く感じました。

ミドル

1→2で7分ミスってレースを壊しました。後からGPSを見ると、30度くらい北へずれた方向に向かって直進していました。このミスは未だに咀嚼できていません。
さらに4→5で11分ミス。実は礫地エリアに入る前に私の全日本ミドルは終わっていました。2つとも、ここ最近は全くしていないタイプのミスでした。
「明日は得意なほうの旧富士天神山エリアだから大丈夫だ」と自分に言い聞かせることが精一杯でした。勝負の舞台にすら立てず、呆然とするばかりでした。

ロング

4→5で8分半ミス。今度は礫地エリアでした。
礫地が苦手なことはわかっていたので、スピードを落として丁寧にこなし、他のエリアでスピードを上げようと考えていました。結果として、スピードはちゃんと落としましたが、全く丁寧ではありませんでした。プランがうまく立てられていないまま礫地に突っ込んですぐに現在地が曖昧になり、並走していた高見澤に中途半端についていった結果、完全にロスト。何度も道に戻りましたが、道上でもリロケできず。冷静なつもりでしたが、今思えばパニックでした。
その後は、南河・元春・結城さん・猪俣あたりと一緒になり、ループまで並走。ループとビジュアル後の登り区間で集団を分離し、ビジュアル後は堀田さんを捕まえて最後まで一緒でした。5ポ以降は、決して悪くはなかった。もし8分半ミスがなければ、ギリギリ入賞でした。ただ、今回もやってしまった。そして、今回もまた、優勝を狙える走りでは到底なかった。
ミドルよりはずっと良かったです。悔しくなれました。勝負ができました。でも、今年も欲しかったものは手に入りませんでした。

今年の取り組みについて

「やれることはやった」と書いた去年から、大きくレベルを上げたトレーニングができました。1月から8月まで、毎月300km以上積みました。7月には400km走りました。距離だけでなく、メニューにもちゃんとこだわりました。3000mのタイムは9:13まで上がったし、インターバルも3:10で1000×5、72秒で400×12がいつでもできるようになりました。9月に少しケガをして調子を落としましたが、体は去年以上に仕上がっていたと思います。
地図読みの量も格段に増えました。読図走は毎週1回以上はやるようにしていたし、通勤中にエアお絵描きをやったり寝る前にベッドの中で読んだりして、習慣的に地図が読めるようになりました。特に富士は、読む地図がなくなるくらい読みました。
今年やってきたことには満足しています。9ヶ月間、継続してよく取り組んできたと思います。ただ、結果に全く結びつかなかった以上、何かが間違っていたのかもしれません。海外遠征が必要だったのかもしれないし、もっと有効な机上トレーニングがあったのかもしれないし、1回1回のレースで意識したことが的外れだったのかもしれません。今は何が足りなかったのかを考えています。結論は出ていません。

今年の目標について

今年の目標は優勝でした。本気で狙っていました。去年の全日本が終わった後くらいに、「小牧や樹はオリエンテーリングに全てを注いでいるから、そうでない人は勝てない」というようなことを稲毛さんに言われて、それが本当に悔しかった。だから、自分はオリエンテーリングに全てを注いでいなくても、注げるものは全て注いで、2人に勝ちたいと強く思うようになりました。
全日本優勝が目標だということは、意図的に公言するようにしていました。自分の退路を断つ意味もあったし、ライバルへの挑戦状としての意味もありました。伊藤樹と小牧の2強時代が続くのは誰にとっても良くないと思ったので、本気で彼らに勝とうとしている人間があることをアピールするつもりもありました。彼ら2人に対しても追ってくる者がいるということはプラスになるはずだと思っていました。
どうだったでしょう。意味はあったでしょうか。ただのみっともない遠吠えだったでしょうか。そうかもしれません。
優勝を目指すことは楽しかったですが、とてもつらいことでもありました。目指しているところと自分の現在地が全く近づかず、どのレースにも満足できなくなり、オリエンテーリングが楽しくないと思うことが増えました。特に7月あたりは、トレーニングは増やしているのに調子は悪くなっていくばかりで、かなりきつかったです。東海ロングセレの会場で、「オリエンテーリングの好きなところ」をアピールする全日本PR動画の撮影をしていましたが、「好きなところ」なんて気分になれなくて断ってしまったことを覚えています。すみませんでした。オリエンテーリングは好きです。ナビゲーションが噛み合う快感が好きです。つらいところも好きです。
8月の札幌OLC大会も、素晴らしい大会だったのに、自分のレースが最悪すぎて終わった後ずっと子供みたいにふてくされていました。すみませんでした。なんでこれだけ頑張って走り負けなくちゃいけないんだろうとか、何が優勝だよとかしょーもないことばかり考えていて最悪でした。懺悔みたいになってきた。
今年1年、全日本で優勝するなんて言ってトップ選手のような顔をしていましたが、そんなことは全然ありませんでした。日本ランキングは20位くらいで、全日本本番も14位の、ごく平凡な選手でした。選手としてスポーツに取り組む以上は、どれだけ頑張ったかやどういう目標を掲げたかには1つも意味がありません。残した結果が全てです。少なくとも今年の自分は、大口に見合わない中堅選手でしかありませんでした。

来年の目標について

このままでは終われません。
来年の全日本ミドルロングで勝ちます。
全日本を本気で目指すのは今年で最後にするつもりだったし、終わってからも考えましたが、これで引退できるわけがない。優勝を目指すこともトレーニングを続けることとも本当にしんどいですが、頑張っている自分が好きだし、ライバルと競い合うことが好きだし、何よりもヒリヒリするナビゲーションが好きです。来年、もう一度勝負の舞台に立ちたいと思います。
その前に、まずはWOCセレが大きな目標になります。10月いっぱいは休憩し、11月から再始動の予定です。

謝辞

去年以上に多くの人に応援していただいたように思います。本当に嬉しかったです。ありがとうございました。今年も情けないレースをしてすみません。
直接声をかけていただいた以外にも、本当に色々なことが力になりました。多くの人に助けられているなと感じました。たくさんの人との思い出を1つ1つ後生大事に覚えています。南河や遼平と一緒にインターバルしたこと、橘と一緒にスプリントの表彰台に乗ったこと、新田見にCC7 4走を賭けて勝負を挑まれたこと、ボブさんに「前中が速いと思ってる」って何度も言われたこと、久しぶりに会った森川に応援してもらったこと、去年の全日本のあとに「前中とボブは本気で勝とうとしてたんだなと思った」って石澤さんに言われたこと。俺が6年前に会報に書いたことをまだ覚えている高見澤、いつも声をかけてくださる上島さん、直前期に連絡をくれたさほさん、稲毛さん、会うたびに話しかけてくれる永山、最近トレーニングが増えた殿垣、有言実行してエリートを走った基成、ちゃんと復活してきて全日本で勝負した猪俣、たくさんのことをいちいち覚えています。
覚えきれていないような細かいこと、一緒に遠征したとか会場で話したとかStravaでKudosをもらったとか、そういうことも含めて全てが自分を形作っていると感じます。オリエンテーリング界に限らず、友人や職場の人も。そういう意味では、会社に所属して毎日仕事をしていることも、自分のオリエンテーリングにとってプラスになりうると思っています。少なくとも、同期や上司に応援されて全日本に出発できることは、とても幸せなことだと思います。
これまで関わったすべての人に感謝しています。ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?