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新人研修を受けてたらカウンセリングっぽいことをしてしまった話

今年度から新社会人になった私は新人研修を受けることになった。
うちの会社は院卒が多めだが、高卒から院卒までいろんな人が入ってくる。

これまでの3日間、グループの7人と一緒にワークを行なってきた。最終日に、「これまでのワークを振り返り、内省して得た知恵を共有しよう」というタスクを与えられた。グループのKさんと2人で「得た知恵」と「ワークの感想」について話すことになった。まず私から話し、Kさんの番になった。これはその会話の記憶の断片である。


私「Kさんはどうでしたか〜?」

Kさん「あんまり会話に参加できなくて、今度は参加できるようにしたいと思いました。」

たしかにKさんはワークの中ではあまり発言をしていないほうだった。ワークの感想としてはわかったんだけれども、よくよく話を聞いてみると知恵の部分が見当たらなかったため、どんな知恵を得たのか聞いてみた。あれこれ考えを巡らせていたけれど、うまく思いつかないと言った感じでKさんは言葉に詰まってしまった。

私「『会話に参加できない』のは何がそうさせているのかな〜?例えば、『的外れなことを言ってしまいそうで怖い』とか『発言するのが恥ずかしい』とか。」

Kさん「自分は高卒で、たぶんみんなより年下だから話しづらくって。」

私「なるほど〜。じゃあ『みんなより年下だから話しづらい、という認識をどう変化させたら話せるようになるか』ってところが知恵だね〜。」

私「年下でも全然話しても大丈夫だし、話づらい理由を開示するとみんなわかってもらえると思うけどね〜。そしたら話せるようになるんじゃないかな〜。」

Kさんは、「今度の機会では開示してみようと思った」と言っていた。私にアドバイスをもらいたかったわけではない(ワークのために2人で話すことになっただけだ)から、説教くさく思われていないかなと、ちょっと後から申し訳なくなった。

そのあとグループの7人と最後の振り返りを共有する時間があり、そのときKさんは自分がうまく会話に参加できなかった理由をみんなの前で開示していた。それを聞いたグループの他のメンバーは、励ましの言葉を言っていて、暖かい感じだった。

2人で話していた時間はたった3分くらいだったけど、3日間の研修の中でもっとも印象的なエピソードだった。

(ひとの内省に介入するの、わりと面白いなと思ったのが発見。)

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