横浜FC戦レビュー        詰め将棋

レビューのお時間ですよ〜!4戦負けなし!そして前回横浜FCにボロ負けしたリベンジを果たすことができました。負け続けても我慢して積み上げたからこそここまで戦えてると胸を張って言えますね。ここからもっともっと精度を高めていきましょう!そしてもっと勝とう!

てことでまずはスタメンから。

横浜FC予想スタメンとスタメン

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サイドが全然読めませんでしたね。右の中山は昨シーズン主力として活躍したものの怪我で前節ようやく復帰、左の杉本は加入してすぐといった選手です。ただサイドを起点とする横浜FCとしては連携面で少し不安の残るメンツだったのではないかなと思いますね。両サイドでどれだけ優位を取れるかが重要でした。

湘南ベルマーレ予想スタメンとスタメン

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ディフェンス変えるかなと思ったんですが田中君は絶大な信頼を得ていますね。代表もあったので少し休ませるかなと思ったんですが…ポテンシャルの高さに驚かされます。畑も軽い怪我だったようで何よりです。やることは変えずに精度を高めていくというのが大事ですね。サイドで起点を作らせないというのもこの試合を決めると思いました。

田中聡。唯一無二の左CB。


ちょっとヤバすぎますね。彼の最大の特徴は左足でもドリブルでもありません。彼の1番の特徴はサッカーIQの高さです。そもそも中盤が本職なのに3バックの左ができるなんて選手はおかしいんですよ。中盤の時はプレスを連動してボールを受けてチャンスメイク、CBの時は幅を取って相手のプレスを剥がす。ほぼ真逆のことが出来るということはそれだけサッカーへの理解が深いということ。そしてそのポジションの中で自分が輝ける最適解を導くことができます。

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広教が田中君にボールを預けました。しかし6番の選手が広教を切りながらハメてきます。パスコースはどこにもありませんね。この時どうするのが最適解なのでしょうか?

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最適解は運ぶこと。相手FWはスピードを持って横から来るので縦に運べば人間であればすぐ切り返すことはできません。これで金子や広教がフリーに。6の選手を無効化したことで相手はズレが生じます。金子にボールが入れば10の選手や5の選手が出なければならない。そうするとまたフリーの選手ができる。状況によってドリブルやパスを選択できる確かな技術、それを瞬時に判断できるサッカーIQ、これこそ田中聡です。持ち運ぶ姿があの山根に似ていることから左の山根だと思う人もいるかもしれませんが山根は抜けば大チャンスという博打的な要素を含んでいるのに対して田中君は常に最適なプレーを選択。また違ったタイプの面白いプレーヤーです。だから守備の時のクリアのミスぐらいしかミスがないんですよね。ボール持った時にほとんどミスらない。凄い。

詰め将棋

曺さんの時って凄いワクワクしたんですけどそれってなんでかなと思った時博打要素が強かったなって思うんですよね。さっき言った山根もそうでしたけど笑。攻められていてもカウンターで仕留める、弱いチームが強いチームを倒す。なんだか競馬とかに似ていると思いません?まぁあんまり見たことないですけど笑。     じゃあ逆に浮嶋さんはどーゆーサッカーなのか?


浮嶋さんのサッカーは例えれば詰め将棋です。今回の横浜FCは松尾や松浦がいないことでサイドから個人技で崩すことができない。ならばわざわざ自分たちから取りに行かなくても局面で1対1を作れば点を取られることはない。ということで湘南はあえて前から行かずに相手にボールを持たせていました。

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局面でマンツーマンにすることで3番の選手は何もできません。サイドがダメ→1対1を作る→下げるしかない→センターバックが孤立。ここまですれば3番の選手はやることが限定されます。それは裏に蹴るか下げるしかないんです。この2パターンまで絞らせてどうなったか?

裏に蹴られた場合

湘南の選手で唯一1対1になってない選手がいますね? そうです広教です。裏に蹴られればスピードでは横浜FCの選手に負けない広教がカバー王手で詰みです。  最終ラインに広教を起用した浮嶋さんは流石。必然的な理由があってそこに置いているんですね。

下げられた場合

これは簡単。ラインを上げれば良いんです。ボールを下げたら人も下がらなければボールを受けられませんよね?それに合わせてうちもラインを上げればいいんです。難しいラインコントロールも広教が細かくやってくれました。理解はできても実際ピッチでやるのはタイミングとかも難しいですからね。頼りになるぜ!王手!


個で崩す横浜FC

完全に湘南ペースの試合でしたが流石は下平監督。湘南の痛いところをついてきます。それは個人能力の無さ。ドリブルの得意な斉藤光毅を投入して仕掛けてきます。将棋の盤面で負けているなら駒で優位に戻そうということですね。守備の弱い田中聡のサイドを突かれて失点と思いきや谷がビックセーブ!チームを勝たせる守護神!ちょっと危なっかしいミスもあったけどね笑


王手!

ドリブル中心にされたことで押し込まれた湘南。ただ結局それは湘南の盤面に対して後手に回ったということです。相手が動いたらそれを修正するだけで良い。相手はサイドを中心にして攻めてきますが前のワイドの2人は対人の強い拓也とスピードがある畑に抑え込まれています。じゃあサイドバックの2人が出るしかないということで志知と瀬古がかなり前に出てきました。ここで湘南が変えた選手は茨田と未月からやーまんと天馬。両サイドバックにプレスをかけている選手です。改めて見るとめちゃくちゃ面白いですよね。浮嶋さんのサッカーは本当に理にかなってる。



さぁいよいよ仕上げです。相手の攻撃を完全に抑えてこちらの攻撃。前半から取ったボールを田中や舘を中心に相手を剥がしていきます。しかし横浜FCも帰陣が速いため最後の最後でやらせてくれません。トリックプレーから指宿が大チャンスを迎えるもポスト。これは厳しいかなと思ったその時でした!

イブンガだぁぁぁぁ!!!!!


回しながら拓也まで展開、タリクが本職のポジションではない小林を釣り出し裏を開けます。そして指宿がそこに抜け出しフリー。マイナスにはやーまんもいるぞ…   そのまま打ったぁぁぁぁぁぁ!イブンガの2試合連続!しっかりと落ちてボールを捌く、ゴールを取れる位置にポジションを取る、プレスで相手を限定、体力を残しておく。実にFWらしい素晴らしいプレーでした。拓也のボールは恐らく狙いを持ってないと思いますが攻撃でも剥がして指宿を使ってタリクが釣り出すという形が見れたのは良かったですね。小林のところを狙ったというのも盤面で優位なところを攻めた結果だと思います。  拓也が出したボールを狙って出来たりすればもっと得点を重ねることが出来そうですね。まだまだ成長中!  横浜FC戦プレビュー←小林の釣り出しについて言及しているので褒めてください。喜びます。

将棋なんかやってられるかぁ!

サッカーは将棋に凄く似ています。駒を動かして盤面を作る。しかし時には盤面をひっくり返すことも可能なんです。湘南は沢山そのことを経験しましたね…笑。  FC東京の理不尽なトップにやられたり、清水にボコスカ蹴られたり、オルンガにオルンガされたり…                 横浜FCも繋ぐのを諦めて前線に高い選手を投入、3バックにして前線に人数を増やし放り込んできました。  あくまで湘南は合理的に、田中聡を下げてこばしょーを投入して舘を左に拓也を1列下げさらに強度の落ちたタリクの代わりに中川を投入します。

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しかし斉藤光毅がドリブルで仕掛けると対面は守備の苦手なこばしょー。1回、2回、3回、4回…と何度もフェイントに引っかかり抜かれてしまいます。もっとついていってくれ〜!この試合最大のピンチはポスト君が救ってくれました。前線の交代選手は必死にプレスをかけて前に蹴らせないように、後ろの選手は必死に跳ね返して終了の笛。まだまだ終わらせ方にも課題がありますが湘南らしい全員で戦う素晴らしい勝利でした!ただ心臓には悪いのでこばしょーもっとついていってくれよ!笑


まとめ

ここで興味深いデータがあったのでご覧ください。

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横浜FCの選手のパス数です。多いのはどれも後ろの選手。相手が後ろで戸惑っていたということが分かると思います。まさに詰め将棋。浮嶋さんのサッカー盤面に湘南スタイルやビルドアップや選手たちが巧みに動いているのを見ると曺さんとはまた違ったワクワクが止まりません。可能性は無限大、ここからどんな成長が見れるのか楽しみですね。                 次はマリノス!連勝目指して頑張りましょう!

勝ったぞー!



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