ベガルタ仙台戦レビュー     常に成長するチーム





今シーズン初勝利だぁぁぁぁ!!!!!


開幕3連敗ということもあり気落ちしていた我がチームですがここに来て会心の勝利を見せてくれました。  しかも新加入3選手がゴールを決めるという素晴らしい結果となりましたね。

そして去年から足踏みをしていたJ1での150勝を達成しました。ここからさらに勝ちを積み上げていきましょう。それではまずはスタメンからです。

ベガルタ仙台スタメン

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震災から10年。この節目にベガルタ仙台と試合ができたことが本当に嬉しいです。サッカーができることの嬉しさを改めて感じることができました。仙台は個人的には3バックで来るのではないかと予想していました。うちはマンツーマン気味につかれるのを嫌うのでここらへんは手倉森さんのいやらしさというか知将の部分が垣間見えましたね。うちとしてはどうやって仙台のゾーンを掻い潜るか、マークを外すかが重要となりました。

湘南ベルマーレスタメン

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後ろは大きな展開も予想して大岩と和成を起用。そして広教とリベンジに燃える高橋諒。ドリブルと技術の高さで攻撃の核となる名古をスタメン起用。一芸に特化した選手が多かったので攻撃面ではアイディアを出しつつ後ろはラインは高く保つけど守備での強度も高めるようなスタメンだなと思いました。ベンチにもすぐ試合に入れる選手がいるので頼りになりますね。

統一と覚悟の一撃

湘南は前回の鹿島戦の反省から全員の動きを統一して攻めていきます。前線でボールを奪う意識を持ちラインを上げて前ハメ。右サイドに流れたなおさんを使い拓也のクロス、跳ね返りを大岩が回収して再び拓也の高精度のクロス、粘り強く跳ね返す仙台ですがここまでセカンドの回収を早められ人数をかけられるとボールに集中してしまい反対サイドが空いてしまいます。名古がまたまたボールを回収してやーまんへ、やーまんはここでアイディアのあるスルーで後ろの高橋諒に。完全にフリーになった高橋諒の左足一閃!お見事!早い時間にここ最近不調だった高橋諒の覚悟の一撃!やっぱり批判を受けてた選手がこうやって結果で見返してくれるのは嬉しいですね。成長というかサポーターを喜ばせたいって気持ちが見えた気がして凄く誇らしくなりました。



ビルドアップでマンツーマン回避

仙台はボールを奪いに来るというより自陣に引き込んで奪い取るという形が多いです。なので後ろは比較的に持てるのですが前に行くと密集を作られてしまうというのが今までの湘南と仙台のパターンでした。ところがこれからの湘南はビルドアップのパターンを持っている。 見事に仙台の組織を崩していました。

①セーフティかつスタンダード編

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ちょっとだけリニューアルしました笑。これがうちの 基本のボールの回し方です。ウィングバックの2人が落ちて相手の外側を回す。そしてズレたところを縦につけるという感じ。でもよく見ると相手のフォーメンションもあってか全員相手につかれてる気がしません?   取られた時自分のポジションなので守備では楽なんですけどこれだと仙台の思う壺なのでもう2パターン用意しました。まずはインサイドハーフが開く形。

②可変して相手を惑わすぞ編

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なんかスペースが空いた感じしますね。自分で作ってて意外と開くもんだなとビックリしました笑。白の矢印は相手のシャドーが見なきゃいけない選手。オレンジの矢印は相手のウィングバックが見なきゃいけない選手。 見なきゃいけない選手が2人に増えたことで中途半端な位置を取らなきゃいけないんですよ。やーまんに出るのか高橋諒を使うのか分からないから。さらに大橋が下がってくればもっと分からなくなる。仙台の綺麗なゾーンを崩すにはもってこいです。

③みゆきち頑張っちゃうぞ編

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これは完全な三幸シフトですね。皆川を2対1で交わして三幸がセンターバックまで下がってくるパターン。  パスの精度が武器ではない大岩や和成をフリーにしつつ高い位置を取らせることで弱点を見事にカバー。そしてみゆきちの高精度のボールで一気に打開。ほんと平気な顔して凄まじいボール蹴ってましたね笑。相手のマークをちょっとでも剥がせばピタッと足元につけてくれる。なにより濡れた姿が良く似合う。


非対称で守って名古を活かそう!

繋ぎの次は守りです。僕が見た感じだと左と右で守り方を変えているのかなと思いました。というのも名古は守りの範囲が多くないのと守備強度の足りなさがありましたよね、さらに仙台のアピアタウィアはパワーと勢いは凄まじいですがボールの扱いは雑なところがある。そういったスカウティングの意味でも非対称にしたのかもしれません。まずは左から。

①裏はケア済ガツガツ前から左サイド

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大橋がプレスのスイッチを入れ左に追い込みます。  やーまんと高橋諒が状況によってウィングバックを見ながらハイプレス。和成は相当高い位置でアタックを仕掛けていました。奪ったら速攻。ショートカウンターで相手ゴールに迫るというやり方で奪う回数も攻撃回数も多かったのが左サイドだなという印象です。裏のケアはもちろん広教がしっかり対応、和成も意外と注目されませんが足の速い選手なので裏のケアはバッチリ。なにより高橋諒の球際の気合いの入り方が凄かったですね。

②深く追い込み名古を高い位置にする右サイド

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名古の守備範囲は決して広くありません。そして攻撃面で活かしたいので前線に残すように心がけます。そうなると右はプレスをかけるのは最小限にして深い位置まで誘い込もうとします。大岩が裏に強くないのも考えてかもしれませんね。ある程度深い位置まで攻めてきたら 大岩がアタック。拓也がカバーに入り使えるスペースは丸の部分だけ。単純な1対1の守備では拓也はJ1でもトップレベルですし読みが速いのでこれだけ限定すれば楽に取れちゃいます。そしてこっちは奪ったら名古につけてロングカウンター。無理なら名古が展開して遅攻という形にしました。大岩もかなり上がってきて拓也は味方のフォローが上手いので右では時間が作れましたね。  速攻の左と比べて守備からの遅攻と名古の活躍が目立った右サイドでした。ケースバイケースで左右が逆のことをしている時もありましたね。


チームを勝たせる選手

戦術面では優位に進めた湘南ですが前半は氣田のドリブルに苦戦する場面も見られました。いくら人の数は足りてても例えば11人を1人で交わしちゃえば点は取れます。案の定マルティノスという強烈な個人が入って起点を作っていた右には運動量の多い石原が移動しました。  勝つためには点を決めさせず点を取らなければいけない。結果にこだわらなきゃいけないんです。


若き守護神谷晃生。前半セットプレーや個人技から危ない場面を作られるも晃生守(こうセーブ)連発。   後半の入りに完全な1体1を作られるも的確な飛び出しと残した足でゴールを死守。まさに守護神。チームを勝たせるキーパーでした。

#晃生守



高い位置で攻撃の起点となっていた名古。先程話した左サイドのアグレッシブな守備からのカウンターで追加点が生まれます。高橋諒のクロスに絶妙なトラップで相手ディフェンスを無効化。スウォビィクの股を抜くという衝撃の移籍後初ゴールで仙台を突き放しました。   期限付きということもあり結果を出さなければいけないシーズンでこのゴール。かっこいいぜ!       心配していた守備でも後ろ向きのスプリントや球際の強度は高く保ってくれましたし自分の範囲では的確にスペースを埋めてくれました。みゆきちの指示もあったかもですね。

#名古神


2-0は危険なスコア。追いつかれる危険はまだまだあります。この試合を決定づけるにはもう1点が必要です。 と思っていたらやってくれました。途中出場で入った 町野がコーナーからヘディングを叩き込み3-0!             完全に突き放した湘南はこの試合を完全に自分たちの ゲームにしましたね。ユニホーム届いた次の試合で決めるなんて応援するしかないっしょ!

#町野領域展開

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交代と課題と仙台

うちは2-0になったタイミングで無理に点を取りに行く必要がないのでなおさんとイエローを1枚もらっていた 三幸を下げ町野と舘を入れました。町野は味方を押し上げるためにプレスをかけ前線でポストプレーやキープといった時間を使う動きと1人でシュートまで運ぶ途中出場でやってほしいプレーを沢山してくれましたね。   さらに負担の多いインサイドハーフを変え茨田とこばしょーを入れました。茨田はいつも通りのバランスを取ったしつこい守備に攻撃での受け手、こばしょーは本職のポジションじゃないにも関わらず運動量多く疲れたチームの手助けをしてくれました。交代選手のタイミングと活躍も目立ちましたね。



課題は点の取られ方。交代した直後という前回と同じ失点の仕方だったんですよね。ポジションの確認を早めに終わらせて強度を高く保たなければいけません。でも 時間が経てば舘がうまく修正してくれましたね。真ん中のスペースを作らせずサイドの裏もケアすることで全体的に下がりすぎることもありませんでしたしビルドアップでは三幸シフトと比べより安全に受けれる場所で受けて前線が詰まったらすぐに助けに来ていました。時間も使いコンパクトに保ち守備では強さを見せた舘。なんかスタメンにもベンチにもベンチ外にも1人ずつ欲しい選手ですね。どんな形でもハマるスライムのような性質を持ったプレーヤーです。

#舘の評価を上げたい


仙台としては良い形が出る前に勝負が決まってしまった印象があります。失点はしながらも良い形は作れてるんですよね。負けが続いているのでネガティヴな気持ちが先行して球際も行かずに引き気味だったり後ろ向きへの戻りが遅いなと感じました。しかし西村が入り攻めにリスクをかけてきたときは仙台らしい細かい繋ぎから中を使って松下に素晴らしいシュートを決められた。かなり怖かったです。うちが守備に重心を置いたこともありますが最後はほとんど攻めれなかった。呼吸さえ合えばもっと点を取られてもおかしくなかったなと思いました。湘南サポーターとしては勝って嬉しかったですが1人の サッカーファンとしては本調子の仙台のともやりたいなと思いました。それほど後半の最後は怖かったです。

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湘南のために。山田直輝の牙の剥き方。

山田直輝のプロの選手生命の半分は湘南ベルマーレと言っても過言ではありません。なんと言ってもベルマーレでのプレーは6シーズン目。年齢も30歳を迎えました。攻撃でのアイディアが持ち味のやーまんですが湘南にきて守備の献身さや球際の戦い方が身につき泥臭いアイディアマンとして成長。しかし後ろ向きのパスや位置の低さが目立っていましたね。でも今までの話を思い出してください。三幸は低い位置を取り名古は高い位置を取った。じゃあその間は誰が埋めるのか。やーまんなんですよ。広大な範囲を1人で埋めて三幸の代わりに中盤の底でボールを受けてリズムを作っていました。プレスでは前に出てボールを奪いに行き攻められたらいち早く戻る。そして攻撃ではスルーから高橋諒の点をお膳立て。  こんな芸当ができるのはやーまんだけです笑。周りを活かすために低い位置を取って繋ぎに徹したり守備で走り回ったりとやーまんなりにこのチームのためにと思っているのかもしれません。湘南の10番はそんな熱くて泥臭くてめちゃくちゃ上手いサッカー小僧なんです。


まとめ

開幕のスタートダッシュは失敗してしまいましたが自分たちの課題を見つめて解決していく、個人としても反省を活かして結果を出す。このチームは成長を沢山見せてくれますね。常に成長するチームだなと改めて思いました。さぁここからです。次は苦手なFC東京なので今回と同じようにやると個人能力で…この話はまたプレビューでしましょうか笑

それじゃあまた明日同じ時間ぐらいにプレビューはあげようかなと思います。ばーい。



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