ふるさとの虹と花火

昨日の神奈川ダービーは金J。

ユニフォーム着て、一通り家事を終えてDAZNを見ようとしてたら、「あれ?今日って金曜だよね?金Jだったっけ?」と親に聞かれた。

「金J」を日常会話にごく普通に織り込む親。

気づけばサッカーにもずいぶん詳しくなった。

「なった」って他人事みたいに書いてるけど、これは完全に私の影響(笑)

両親ともに野球好きだし、親戚も野球好きだったから、私も物心つく前から野球好きだった。

親の実家に帰るなり、「はいNiko野球行くよー!」と即、球場に行くということもあった。


私がサッカーサッカーと言い出した頃は、「野球にしとこうよー」「野球よりサッカーには派手な人もいるから、ちょっとそこが苦手かな…」という空気が結構あった気もするけど、だんだん親もサッカーを楽しむようになってるというのは、たぶん元々スポーツ好きな一家なんだろう。

(今でもたまに「あの人って何ていう選手?髪色が怖い(||゚Д゚)」とかは言ってる…派手な髪の人がいないチームをめちゃくちゃ褒める)

今でも家族全員野球も好き。

ちなみに親戚は、今は野球より先に「ベルマーレ頑張ってる?この前テレビで湘南地域のことやってたよ!〇〇市の話!」と言ってきてくれる。

なんで毎回こうやって話がズレるのか(苦笑)


台風で開催も危ぶまれた今節の金J。

前節と同じように神奈川ダービーだけど、この間の川崎戦はまだ9月で緊急事態宣言中だったから、アウェイのベルマーレ側はスタジアムに行くことはできなかった。

だけど、10月に入ってその宣言が解除されて、今節のダービーでは対戦相手のFマリノスさんのサポーターさんに、レモンガススタジアムに来てもらうことができた。


「確かに県越えがリスクあるというのは分かるよ。まあ、同じ県でもリスクがゼロとは言えないけど、川崎と湘南間で『アウェイだから席なし』はきついなぁ…」と前節、私がぼそっとつぶやいてたら親に「確かにね。でも『同県内なら両チーム観客OK』って言ったら、だいぶ神奈川県有利にならないかな?」と言われて、そういう考えもあるな…と気づいたりした。

なんせ同県内にチームがひしめいてる。

試合中は真剣に闘うけど、それ以外は同県仲間のチームたちが。

前に試合前に会えてハグし合ったふろん太くん、優しくていい人…いや、イルカだったしなあ。


台風は試合前に無事に過ぎて、レモンガススタジアムにはきれいな虹がかかってたらしい。

写真で私もそれを見た。

「よし!今日は勝てる!!」と、幸先いいその大きくてきれいな虹に心の中で「ベルマーレが勝てますように!」と祈った。


前半はうまい具合に押してたから、早く点を取りたいなと思いながら、たまにDAZNがクルクル画面になって映像が映らなくなると、「もしかしてこの時間に点取ってるんじゃないかな」と期待したりして(笑)


後半になると、Fマリノスさんのペースにだんだん傾き始めて失点してしまう。

こういう場面を見て、「ああすれば良かったのに」と見てる側が言うのは簡単だけど、実際ピッチにいたら、視界だってその失点状況と自分の距離感だって違うわけで。

私は強豪でサッカーをやってた人でもないし、本当に全然偉そうには言えないんだけど、サッカーに限らずスポーツって、実際にやってみたら本当に、見てるだけの時には分からない難しさがたくさん出てくるんだよなあ。

そんなことを、自分がサッカーをやってきて感じた私は、いつも思ってしまう。


そのままタイムアップで、0-1の敗戦だった。

相変わらず、降格圏とは勝点1差。

とても怖いし、恐ろしい…。

でも、これまでもずっと、あきらめずに目標や夢を叶える大切さをベルマーレから学んできたから、私は今回も絶対にあきらめない!!

これまでも、そうやって学んで、そうやって生きてきたから。

全力でその時を走り抜くベルマーレが大好きだ。


この試合では、日本端子さんがハーフタイムに花火を上げてくれてた。

私は現地では見れなかったけど、第二のふるさとの空に打ち上がる花火は、画面越しでもとてもきれいだった。

スポンサーさんは本当にありがたい。

今はコロナ禍でもあるし、それ以前でもサッカークラブを金銭的に支えるというのは、今のご時世本当に大変だと思う。

一回存続危機があって、余計にそう考えるようになった。

大好きなチームが大好きな町にあることに、感謝して応援していきたいと思う。

大好きだから何でもOKという、盲目的なのは良くないとは思うけど、何でも当たり前になってしまった時に人は傲慢になりがちだから。


夜空に輝く花火を見てたら、いきものがかりの「帰りたくなったよ」が頭の中に再生され始めた。

湘南地域には、コロナ禍になる直前に“帰った”以来、全く帰れてない。

「帰りたくなったよ」、すごくいい歌なんだけど、郷愁がこみ上げてきて切なくなる。


もうだいぶ前に、チームのイベントに参加した時、当時在籍してた選手と、座って5分くらい話す機会があった。

「〇〇選手、こんにちは!!」

「こんにちはー!地元の子?」

「湘南は第二のふるさとですけど、地元は〇〇(地名)です」

「えぇ?そんな遠くから応援してくれてるの?」

「はい!そうです(^^)」

「ねぇ、こんなこと僕がこの立場で聞いていいのか分からないけどさぁ」

「何でしょうか…?」

「そんなに遠くから応援しようと思えるほど、ベルマーレの何が好きなの?」

「好きだなと思えるところがたくさんあって、短くまとめるのは難しいんですが、チームも地域も家族的で、みんなが温かくて安心できるところです。

チームそのものもそうですが、湘南という地域も大好きなんです」

「そっかー。そうなんだ!それは分かるな。確かにみんな温かい!!いつも、応援ありがとうね!」

「こちらこそありがとうございます!」

そんな会話をした。


今考えたら、それに加えて「教科書では学べない大切なことを教えてくれるチームだからです」というのも伝えたかったなと思うけど、今も変わらない気持ちで、私はベルマーレを応援してる。

湘南地域も相変わらず大好きで、「なんで実際に生まれ育った人より詳しいの(笑)」「愛が深すぎてもう観光案内所に常駐して!」と言ってもらえるくらいになった(笑)

同じ県の人たちがみんな、同じような性格というわけではもちろんないんだけど、なんとなくの地域性や「こういう人が多い」という傾向はどこの県にもあるような気がする。

私は、湘南地域の人たちの暖かく穏やかな優しい地域性が本当に好きで、関わる時の波長も合うんだろうと思う。


負けたら悔しいし、なかなか応援に行けないのも本当に残念だけど、また前を向いて次節、画面越しに応援を送るのを頑張ろうと思う。

負けると、特定の誰かのせいにしようとする人がいる。

だけど、誰か一人のおかげだけで勝てる試合もなければ、誰か一人のせいだけで負ける試合もないと思う。

だから、勝つために仲間がいる。

それがサッカーなんじゃないのかな。


勝点はここ数試合取れてないけど、勝点に近づいてるのは間違いないと私は信じてる。

勝点0の試合だったからって全てが0なわけじゃない。

厳しく考えることと、まるごと否定するのは違うんじゃないかなあ。

私は上を向いて信じていこうと思う。


今日もベルマーレがある。第二のふるさとがある。

今日も感謝だな。幸せだな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?