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「好き」を見つけることが、加齢に伴って減ってきた。

年齢を重ねるごとに自分の新たな「好き」を見つけることが少なくなる。
漫画もアニメ化されたから読んでみたり、友達に勧められたから読んでみたり、アニメ化されて評判がいいから見てみたり。音楽はショートでよく使われてる曲を気が向いたら聴いてみたり、ずっと好きなアーティストの新曲だけ聴いたり。
音楽フェスに行って、あまり知らないバンドを聴いてたら「あれ!?この曲いいじゃん!」みたいな体験は減ってしまった。

少し前にこの記事を読んで「確かにそうかもしれない」と思った。なんであんなにも必死に音楽フェスに通えていたのか。毎日のようにTSUTAYAに通って、CDを借りて、iPodに音源を落としていた日々ってなんだったのか。なんであんなにも自分の新たな「好き」を追い求めることができていたのか。

私の人生の最後の「好き」の発見は6年前で、まるごと好きになれるようなアーティストを探して、youtubeのおすすめから様々なMVに飛んでいったときに見つけたAwesome City Clubのダンシングファイターだった。

(なんかこれ2021年に再アップロードされてるけど、リリースは2018年だからこれを聴いて痺れた記憶は間違ってないと思う)

私はこの曲と今夜だけ間違いじゃないことにしてあげるで完全にやられて、ACCの音源を買った。

最初に買ったのはベストだったぽい。

まずベストから買って、どれ聴いてもなに聴いてもよくて、結局そのとき存在してたアルバムを全て買った。

妄キャリは「アイドルソングの一人称、調べてみた。」のあとがきでごちゃごちゃ書いたくらい今でも好き。

でもこんな体験、減っちまったなぁ〜〜〜〜。

時間やお金に保守的で、試してみるか!という経験は減った。予告で気になった映画を見るんじゃなくて、評価の高い映画を見るようになった。別に悪くない。悪くないとは思う。

でも今でも話してて面白いやつは試してるやつだ。聞いたことない漫画を勧めてくる友人に助けられたことが何度もある。友人という関係もこのまま歳を取れば確実に関わりは薄くなっていくし、助けられることも減っていく。今能動的に自分の好きを見つける癖をつけておかないと、50、60になったときに私はライブドアニュースにクソリプを送るジジイになる気がした。SNSで何かを能動的に受け取っている気分になってるとまずいのかもしれないと。

「でも仕事もあるし、時間がないんだよ……。」

というのは言い訳で、毎日毎日無駄な時間を過ごしている自覚はあった。その無駄な時間の主はSNSである。私は極度のTwitter依存症で毎日毎日ダラダラとタイムラインを見てはいいねをし、リプライを飛ばしていた。その時間はスマホを触っている時間の7割を占めていたのではないだろうか。

しかしとあることがきっかけで、私は2〜3週間前にTwitterを見るのをやめる。(理由はかなりしょうもないので、いつか書いてもいいし書かなくてもいいと思う)Twitterを開くことも控えた。それをきっかけに今まで見ていなかったyoutubeチャンネルや、アニメを見たりした。すると嬉しいことに、久しぶりに能動的に好きだ!と思えたYoutubeチャンネルを見つけた。それがこちら。

有隣堂しか知らない世界である。

このチャンネル、おもろすぎる。有隣堂という書店がやってる企業Youtubeなのに余りにも自由で、素直で、面白い。このミミズクのブッコローから透けて見える40代おじさん感。何もかもが最高だった。特に素晴らしいのが、このチャンネルでは何かしらをめちゃくちゃ好きな人がたくさんでてくることだった。それは20代の新卒社員はもちろん、50〜60代のベテラン社員もいて、自分の好きなものを熱く語るその姿は、私の憧れる将来像に近かった。

「この人たちは仕事だから」といわれればそれまでだが、このチャンネルに出てくる人たちは新たに見つけるということを常にやっていて、これはとてもすごいことで簡単にできることではない。インプットは自分でやろうと思わないとできないのである。

よく考えれば、私のやっているサークル「しょーもな調査隊」もそういう「自分で見つけられる人」に支えられていた。宣伝も手を抜き、当日行くだけの私は「好きなサークルだけを見る人」には絶対に見つけてもらえない。自分の足で冒険してくれる人がいるからこそ、なんか変なサークルあるじゃん!と足を止めてもらえる。それってやっぱりすごいことだ。

(最近通販始めました)

そんなみなさまを見習って、自分も外に出るぞ!新しい好きを発見しちゃうぞ!と今週舞台と、とあるイベントに行く予定だったのだが、見事に熱を出してぶっ倒れて今日に至る。どっちも行けなかった。なんでやねん。私には冒険する権利もないんか。

元気になったら本屋とか、ブックオフとかに行きたい。失敗したくないとか、おもろいもんだけ読みたいみたいな気持ちは、まだなかなか払拭できないけど、少しずつでも自分で見つける楽しさをまた思い出せたらいいなと思う。

生きたい

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