あゝ、キミはゲイなのにバカなのか あゝ、オタクなのにバカなのか
ああ
そうか。
キミは可哀想だな。
心が傷付くと誰もが賢くなると思っていた時期がある。ここでの賢いとは、内省的で思慮深いという意味だ。実のところ、内省的であることと賢さは関係がない。ネットの海は、そんなことを教えてくれるらしかった。
40〜50代のいう賢さとは、行動力と同意義であるらしい。リアルの身体、リアルの関係性に意味があった時代。その意味では、僕らは、賢くもないのだな。
ああ
そうか。
キミは可哀想だな。
心に穴があくと誰もが愛情深くなると思っていた時代がある。あいた穴が埋められたとき、人に優しくなれるのだ。実のところ、他人を傷つけるか傷つけないかは、心の穴とは無関係に決まるらしかった。優しくしたとしても、他人を傷つけるだけの人もいるし、そうでない人もいる。診療内科のセオリーは、他者と深く関わらないことを必要とするらしかった。
愛は、暴力性のグラデーションの上に流れ、散らばっているらしい。フィクションみたいな愛は、社会復帰や教育や医療やのプロフェッショナルにとってのタブー。その意味では、僕らは、愛情深くもなれないのだな。
あゝ、愛と優しさと知性の時代が終わる。
共同的なメンタリティは既に溶け切っていたが、集団的愛と、集団的優しさと、集団的知性が流れた。
長い旅になる。
僕のスペシャルとキミのスペシャルを探すんだ。
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