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ソースが世界を変えるのではなく、フォロワーがムーブメントを巻き起こす。

私が世話人として参画している「経営実践研究会」は本業で社会課題を解決する高い志を掲げた経営者が集まるコミュニティーです。毎月7の倍数の日にメンバーが自分の志をどのように事業に落とし込んでいるか、どのような世界を目指しているかをオンラインで全国1000社のメンバーに向けてプレゼンテーションする機会があります。その事前練習に参加して強く気づかされたことがあったので、書き留めておきたいと思います。

Creative Legend

来週2月21日にCL(クリエイティブ レジェンド)ミーティングなる、新たな伝説の幕開けとなるオンラインプレゼンテーションに登壇するのは、京都で工務店と不動産事業、その他にもグリーンの販売など幅広い事業を手がけておられるgarDEN 株式会社の田中社長で、私が主催する建築実務者向けの研修、職人起業塾では第1期から参画いただいており、社員さんの多くは私の塾の卒塾生です。また、自社職人の採用と育成にも熱心に取り組まれており、この春開校する職人育成の高校、マイスター高等学院の立ち上げメンバーでもあり理事も務めていただいているいわば同志です。

Happyをつくる会社

「Happyをつくる」との自社の経営理念をテーマにしたプレゼンテーションでは、自分自身の子育ての経験から、地域と深く関わるようになり、子供達が可愛くてしょうがないと、耐震性能不足で老朽化した児童館を多くの仲間に協力を募って利益度外視で建て替え工事を行ったとのエピソードを披露されておられました。子供たちに明るい未来や環境を残したいの非常に熱い想いを持った経営者で、その強く純粋な想いが、社員さん達に伝わり、社員達で経営理念を見直した際も、創業時に田中社長が考案した「Happyをつくる」という言葉を残したいとの結論に達したエピソードは何度聞いても非常に素晴らしいと感じずにはいられません。

課題解決プロジェクトへの参画

そんな数々の先進的な取り組みを行われている田中社長が全国的に名を知らしめる機会となる大事なプレゼンテーションなので、これは逃すわけにはいかないと今回、事前練習から参加させて貰いました。プレゼンテーションの中で、田中社長は、建築業界の職人不足と、学歴社会からこぼれ落ちる子供たちの圧倒的な増加の2つの社会課題を解決する受け皿として私達と一緒に立ち上げを行っているマイスター高等学院についても言及されました。ただ、そのスタンスは、私が発起人として言い出したプロジェクトに賛同して参加していると言う非常に控えめな立ち位置で話されていました。

ソース理論の真実

それを聞いていて、強烈に私が気づかされたのは、建築業の人材採用と育成のスタンダードを変えて、人材不足の根本的解決を図ろうとしている、私が発起人として立ち上げたプロジェクトは、田中社長を始めとする賛同して共に活動してくれる仲間がいてこそ成り立っているとの事実です。
ゼロから1を生み出す、はじめにアイディアを考案して表出する人を、最近はソースと呼びます。ソースがいるからこそ、イノベーションが起こるという言説がまことしやかに語られがちですが、社会を変えるには、多くの人を巻き込むムーブメントを起こすことが必要です。そしてそれはソースが1人でできることでは決してありません。ソースが打ち出すアイディアに賛同し、共に活動を行うフォロワーの存在があってこそ、アイディアは生かされるのです。ちなみにこれは「全ては一人から始まる」ソース理論を紐解いた書籍にも明記されています。

社会変革の主役はフォロワー

冷静に視点を事実、実態に移すと、ムーブメントを起こして、社会を変える主体はソースではなくフォロワーであり、フォロワーこそが社会変革の立役者になると言うことです。この春開校を迎えるマイスター高等学院は確かに、私の発案ではあります。しかし、私1人でその必要性や効果性を声高に叫んだところで全く何にもなりませんし、世の中は1mmも変わりません。現在、20数社の事業所が賛同して、高校の運営法人であるマイスター育成協会の会員に登録して頂いておりいますが、その方々こそ世の中を変えるムーブメントを起こす主役に他なりません。ソースの力ではないのです。フォロワーがリーダーシップを支える理論の実証実験はこちら、

功績はソースにあるのではない

今回改めて私の立案した事業に賛同して一緒に活動をしてくれているフォロワーの皆様に深い感謝を伝えたいと思いました。また、この事業が立ち上がり、今後全国にスケールしていくその足がかりを作ったのは立ち上げメンバーの現在の会員の皆様であり、今後この事業が生み出す功績は、ソースである私ではなく賛同してくれた彼らにこそあるのだと改めて伝え、認識を持っててもらいたいと思いました。志でつながる仲間がいることに、心より感謝するとともに、次は私が1番目のフォロワーとして初めに声を上げるソースに対して力強い応援をしていきたいと思った次第です。

共同体の再構築へ

今回、CLミーティングのプレゼンテーションイベントに登壇される田中社長ももちろんご自身の志があり、それを実現させるプロジェクトを考案されています。次は私が応援する番になるのは当然ですが、そのように考えれば、ソースとフォロワーは表裏一体であり、どちらもがソースにもフォロワーにもなる関係にあるべきです。そして、もう少し視野を広げて考えてみれば、社会の課題に向き合い、その解決を生み出すソースとそのソースを支えムーブメントを巻き起こすフォロワーは1対1の関係ではなく、多くの人が関係し、入れ替わり立ち替わり立場を入れ替えながら幅広いネットワークを形成し有機的なコミュニティーを形成するべきだと思います。それが現代社会で失われてきた共同体の再構築に繋がる、新しく、また本来あるべき人が作る社会の姿ではないかと思った次第です。未来を創造する意図を持った志で繋がる仲間を絶賛募っています!

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