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“No charity but a Chance!” Social company Forum2022 in 福岡

7月の山梨での開催を皮切りに、仙台、名古屋、東京、大阪と全国各地を縦断して行われてきたソーシャルカンパニーフォーラムも福岡でファイナルを迎えました。ソーシャルビジネス、社会課題解決型モデルの経営を目指す事業者が集い、様々な志に触れ、事例に学び、語り合って想いを共有するイベントに6ヶ所での開催で延べ1200人もの人が足を運びました。これからはこれまでの延長線上にない。と言われる激動の時代に、企業としてのあり方を見つめ直す経営者がこんなにも多くおられると言う事実に、社会変革の兆しを感じずにはいられません。

奇跡の障がい者支援事業者のパネルディスカッション

No  charity but a Chance!

今回の福岡でのフォーラムは今年のフィナーレを飾るにふさわしく国鉄からJRへの民営化を率いてきた九州産業界のドン、JR九州の石原会長の基調講演に、障害者雇用、就労の先駆者である「太陽の家」の山下理事長によるソーシャル講演、その取り組みに共感して次々と障害者就労の事業を立ち上げた、オムロン太陽の立石社長、三菱商事太陽の福井社長、そして経営実践研究会の世話人でもあり今年の「日本でいちばん大切にしたい大賞」を受賞された賀村社長を交えたパネルディスカッションと障害福祉業界トップの凄い方々が登壇され、多様性を認め合い、誰1人取り残さことなくすべての人の幸せを目指す共感資本社会を実現するために必要な要諦を学ばせて頂くことができました。特に“No  charity but a Chance!”との障害者支援における強い意思表示は心を震わされました。

中村裕氏の言葉

震えながらのプレゼンテーション

障害を持つ人が生きがいを持って働ける社会の実現。まさに誰1人取り残さない世界を目指した「太陽の家」の半世紀以上にもわたる取り組みは本当に素晴らしく、これまでの歩みをまとめた動画に、会場に集まった数百人のオーディエンスの全員が心を強く揺さぶられ、企業としてのあり方を改めて問い直されたのではないかと思います。1964年東京パラリンピック開催に奔走し成功させたことで知られる日本の障がい者スポーツの父、中村裕氏が立ち上げた太陽の家の歩みはまさに日本の障がい者支援を根本から作り上げてきた圧倒的な業績です。そんな山下理事長の感動的な講演のすぐ後に、会員によるプレゼンテーションの時間があり、トップバッターで私が登壇することになっておりました。胸を詰まらせながらちゃんと話せるかと心配しつつ、舞台へと足を運びました。結果は案の定、冒頭の切り出しから少し涙声になって声を詰まらせながら語ることになってしまいました。

建築業界のソーシャルシフト

私からは自分自身のろくでもなかった少年期のことをカミングアウトしつつ、若かりし頃の私と同じように学歴社会からこぼれ落ちた子供たちを何とか救い上げ、生きがいを持って働ける活躍の場をモノづくりの世界で生み出したいと、現在、立ち上げを行っている職人育成の通信制高校、マイスター高等学院の取り組みを披露しました。建築の本業を行いながら、社会課題の解決に寄与できるビジネスモデルに変革しませんか?と、同じ志を持っておられる経営者、もしくは学歴マイノリティーになっている子供の周りにいる人を募っている旨のプレゼンテーションを行いました。

共感が資本になる世界

登壇を終えて客席に戻るとまだフォーラムが終わる前にも関わらず、オーディエンスの方からスライドに貼り付けていたSNSのQRコードを読み込んで以下のようなメッセージが届きました。

本日のプレゼンテーション拝聴いたしました。

私は不登校でゲームトラブルに悩む親子のサポートをしております。

大工職人さんと不登校の子どもたちとが重なる部分もあり、とても共感させていただきました。
FBでもどうぞよろしくお願いいたします。

この方の他にもフォーラム後の懇親会では九州を始め全国各地から集まった多くの方から学校事業の全国展開に興味がある、詳しく話を聞かせてもらいたい、ぜひ一緒に活動したい等々の暖かく嬉しい言葉をいただきました。

吉浦不動産 吉浦社長による空き家活用のプレゼンテーション
柳川合同の荒牧社長
冒険の旅の窪田社長

自分の事業がなくなることを願う。

Social company forum 2022in福岡のテーマは「私達が創造する未来 〜心に寄り添う共感資本社会〜」と掲げられていました。太陽の家を創立された中村裕氏はゆくゆくはこのような施設はなくなれば良い。障害者が自然に社会に溶け込み働ける世の中になることを願う。との言葉を遺されています。私も職人起業塾なるビジネススクールを立ち上げてこれまで全国で建築実務者の教育や研修を行ってきましたが、マイスター高等学院が全国に普及して全国に講師を育成することで、そのような研修を行わなくても良いような業界になればいいと願っています。その実現は志でつながる、共感が資本となる世界でこそ実現すると思っています。今回のフォーラムではそんな世界へと少しずつ変化していることを体感させてもらうことができました。藤田の機会をいただけたことに心から感謝するとともに、私も世の中を良くしたいとの思いを持った人の応援を力いっぱいしていきたいと思った次第。ありがとうございました、深く感謝します。

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志こそがすべての根源になる。建築実務者向けに明確な目的意識を持たせる研修をしています。

来週は枚方で登壇します!

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