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note見ました。と取材依頼@マイスター高等学院

いよいよこの4月から開講する、志教育を中心に据えた職人育成の通信制高等学校、マイスター高等学院は、建築業界の現場人材不足、若手人材が入職しない問題と、中学校や高校で不登校や中退など、学歴社会からこぼれ落ちる子供たちが圧倒的に増加している問題の2つの社会課題を解決すべくちょうど一年前にプロジェクトを立ち上げました。このnoteでも構想段階から情報発信を行ってきましたが、この度、建築業界、最大手の新建ハウジングから「noteの記事を読みました。」と取材依頼が舞い込みました。情報発信って大事です、ほんとに。

スタンダードをひっくり返すきっかけ

最大手の業界誌に記事が載ることになり、これまでの悪しき習慣に慣れ親しんだ建築業界のスタンダードをひっくり返す、私たちのプロジェクトがいよいよ広く陽の目を見ることになります。私が知る限り、ほぼ100%の建築事業所の経営者は、職人不足問題に大きな危機感を抱いており、しかも、その解決の糸口さえも見つけられていないのが現状です。今回の記事のリリースによって、職人は職人任せで育成されるのを待つのではなく、事業所が未来への先行投資として積極的に雇用し、育成しなければならないのだと気づいてもらえる大きなきっかけになるのではないかと思っています。

工事会社に職人がいないのがスタンダード

7年前から私は職人起業塾なる私塾を立ち上げ、全国で職人の雇用と育成、そして単なる現場作業を行う作業員ではなく、施工管理や顧客との窓口、設計へのアドバイスなど、現場での知見を生かした才能を発揮して不可価値を生み出せるような「役割の多能工」を目指す職人の教育をセットで行う必要性を訴えてきました。しかし、正社員として職人を雇用して育成しようとする事業所は、ほんのごく僅かで、建築会社は施工ではなく工事を受注するのがメインの営業会社が殆ど、施工は全て外部に発注するのが当たり前になっている、そのスタンダードの壁に全く歯が立ちませんでした。その根底にあるのは、一人あたり年間100万円を越える外注扱いの職人を正規雇用する際の福利厚生費の莫大な負担です。

インフラを守る職人育成は国土安全保障

簡単に解決出来ない社会課題とは、悪しきスタンダードだと言い換える事が出来ます。深刻な職人不足問題は職人の働き方が若者に忌み嫌われるものに定着してしまった事に起因しています。圧倒的大多数の職人が正規雇用されてない現状を、他業種と比較しても遜色ない雇用形態、労働環境に書き変えなければなりません。そんな当たり前のことに誰もが気付いていても、上述のコストアップの壁が立ちはだかり、足を竦めてしまう現実に流され続けて、1990年代に80万人いた大工の人口は2020年には20万人、このまま推移すると大工は10年待たずにほぼ絶滅してしまいます。これは建築業界のみに限った問題ではなく、日本の社会インフラを担保出来なくなる過疎化や少子化よりも喫緊かつ重大な国民の安全保障に関わる社会課題です。

未来を創る

今回、新建ハウジングからの取材を受けて、私が最も力を込めて話したのは、工務店をはじめとするモノづくり企業の在り方が転換すべきだということです。これまでの悪しきスタンダードをひっくり返し、教育機関併設の事業所に変化すること、職人を収益を上げるための便利な道具として見るのではなく、人として見る。若者に一生、安心してイキイキと働ける環境とキャリアを提示して人を育てるのがスタンダードになることの必要性です。
企業は人なり、そして若者は未来への希望です。未来を創造するのは未来を担う人材を育成するしかありません。その当たり前すぎる理論に目を背けることなく、正面から向き合って今、目の前の事業を全うすることと同時に、未来を創る取り組みを併走させて貰いたいと切に願います。記事のリリースをきっかけとして全国の同じ志との繋がれるのを楽しみにしています。

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未来創造に向き合う方、繋がってください!


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