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エアコンを購入したお客様が抱えている「心配事ベスト5」

ユーザー様が、エアコンを購入するとき、新しい快適な空間を手に入れる喜びとともに、作業員が設置するまでの期間にはいくつかの心配事がついて回ります。ここでは、エアコンを購入した人が感じるかもしれない心配事のベスト5とその解決方法を紹介します。
私たち施工側は、しっかりこれらのことを理解し、対応することで、より良いサービスの提供ができます!!


設置日時の調整

顧客の不安要素

 エアコンを購入したら、次は設置の日程調整です。しかし、忙しい生活の中で、作業員の都合や自分のスケジュールとの調整が難しいこともあります。特に仕事や家族の予定と合わせるのが難しい場合、この調整はストレスの源になります。作業員との確定した日時を決めるまで、不安が募ります。

工事屋さんの解決策(心構え)

なので、お客様とのアポイントは、少しでも早く行うことがいいでしょう。
購入から、取り付け日が1週間後、2週間後となることもあるかもしれません。前日や当日まで、何時に来るのかわからないまま過ごすことに不安を感じる方もいますので、受注が決まった時点で、なるべく早く、お客様にご連絡することが大事です。

まだ時間が確定できなかったとしても、午前か、午後、くらいはお伝えすれば、良いのです。

お客様は、工事日に工事屋さんが、本当に来るのか?
何時ころ来るのか?どんな人が来るのか?
そういう不安を少しでも早く取り除くことで、工事当日のトラブル回避にもつながります。

設置場所の適切さ

顧客の不安要素

 エアコンの設置には、適切な場所が必要です。しかし、自宅やオフィスの中で最適な場所を見つけることができない場合、設置の際に追加の工事や費用が必要になるかもしれません。また、エアコンが部屋のデザインやレイアウトにどのようにフィットするかについての心配もあります。

工事屋さんの解決策(心構え)

お客様が取り付けたい場所と、施工可能な(予算も含め)場所とに相違があることも、あります。

お客様が、どこに重点を置いているのか?それを会話の中から、見つけることが大事です。

例えば、
・見た目重視なのか?
・施工費重視なのか?

それだけでも提案する内容が変わってきます。
常識的なセオリーとして、ここに設置することがベスト!という施工側の固定観念で、話を進めるのではなく、お客様が取り付けを希望する場所がどこなのか?それはなぜなのか?をしっかりと聞いて、それをもとに、施工内容、費用、時間などをご説明して、お客様が納得する方法で工事することが重要です。

忙しい時期に、細かい対応する時間は惜しく感じるかもしれませんが、その後のクレーム対応をするようなことがあった場合には、よほど大きな時間のロスにつながることを、考慮しましょう!!

さらには、プロとして、設置環境が施工要領書に則った施工が出来るかも、ご提案する必要があります。

お客様の希望通りでは、熱交換効率の妨げになるようなせっり環境で、エアコンが効かないということになれば、ゆくゆくは、クレームになることは間違いありません。

お客様の指示通りに設置したとしても、施工基準を満たしていなければ、プロとして、失格ということを、自覚する必要があります。

設置作業の品質

顧客の不安要素

 作業員がエアコンを設置する際の作業品質についての不安もあります。正しく設置されない場合、エアコンの効率が低下したり、故障のリスクが高まったりする可能性があります。作業員が十分な経験や技術を持っているかどうか、そして安全な作業環境を提供してくれるかどうかが心配されます。

工事屋さんの解決策(心構え)

これは、設置場所の選定にも共通しますし、その他で言えば、冷媒配管の施工、ドレン配管の施工、機器の設置(ボードアンカーの適切な使用など)でしょう。

お客様は、施工手順や、施工内容は細かくは分かりません。
かといって、安心してもらうために施工しながら、説明する時間は取れないでしょう。

なので、ちょっとした、お客様とのコミュニケーションや、会話を大事にすることが必要です。

寡黙に淡々と作業するのも、良いかもしれませんし、それを求めるお客様もいらっしゃると思います。
でも、多くのお客様は、初めての作業員さんの工事品質に、不安を持っている可能性のほうが、高いのです。

その不安を、見てもわからない作業で、立証するのは難しいですが、お客様とのコミュニケーションの中で、察してもらうことは可能です。

例えば、雑談の中で、こんな工事をやったことがあるとか、近所の施工で毎日のようにこの辺は来ていますよ。など、経験や実績を会話の中に入れることでも安心材料になります。

逆は、今年独立したばかりなので、ご迷惑おかけしますとか、新人なのですが頑張ります!とか、普段は電気工事ばかりなのですが、夏だけルームエアコンやってますなど、前後の会話の流れにもよりますが、この道のプロではないという認識を持たせるようなキーワードは、不安を煽るだけです。

かといって、うそを言ってはいけせんので、些細なことでもいいので、実際の成果や、経験談をたまに入れることで、安心してもらえると思います。

設置費用の追加

顧客の不安要素

 初めに見積もられた設置費用と実際の費用が一致しないことがある点も心配事です。予期せぬ追加費用が発生する可能性があり、予算をオーバーしてしまうかもしれません。

また、設置費用には、エアコン本体代と標準工事が含まれていることが多いですが、追加の部品や配管工事などは含まれていないため、これらの追加費用が明確に提示されていない場合、予期せぬ支出に対する不安が生じます。

工事屋さんの解決策(心構え)

キーワードは、「事前に」ということです。

一番ベストな方法は、購入時に、機器・工事費・追加工事費のすべてが明確になって、工事当日は、お金の話をしなくてよい状態です。

しかしながら、ルームエアコン工事においては、現地の見積を行うことは稀で、お客様の自己申告か、お客様のお部屋の写真等での判断ができれば良いほうではないでしょうか?

結局、行ってみたら、コンセント形状が違うとか、カバーが欲しい、逆止弁をつけないと、音が出てしまうだろう、など、お客様の要望、こちらからの提案双方で、追加が発生することが多いです。

この問題を解決する、唯一の方法は、追加工事が発生する内容と、金額と、お支払方法を、明確にしたうえで、事前に告知するということ以外、不可能だと思っています。

もちろん、伝え方ひとつで、事前に伝えてもトラブルになることもあるので、説明する際は、「説得」ではなく「納得」していただくということを念頭に、ご説明する必要があります。

弊社の場合、事前に告知し忘れて作業してしまった場合は、ほとんどのケースでは、請求しません。

お客様は、店頭購入されたり、ネットで購入された際に、おそらくは、「現地の工事状況で、追加工事が発生する可能性があります。」という案内はされているので、当日の事前告知がなくても、大抵の方は、お支払いしてくれるかと思います。

でも、当日伺った、作業員が取る対応としては、非常に失礼だと思いませんか?

たとえそれが、正規の料金でも、お客様は、予定していた金額よりも高い金額を用意しなくてはならないので、納得したうえで払うのと、いきなり請求書を渡されるのでは、まったく心情が違ってきます。

トラブルを避けるというよりも、作業員がお客様へ配慮をするという意味で、「どのような追加工事が、どのような理由で発生するので、いくらの追加工事代金が発生してしまいます。これ以外の方法がないので、お支払いよろしいでしょうか?」
というやり取りの後に、施工するということを、必ず、実践しましょう。


保証とアフターサービス

顧客の不安要素

 エアコンの設置が完了した後も、保証やアフターサービスに関する心配が残ります。エアコンが故障した場合やメンテナンスが必要な場合、作業員やメーカーが適切な対応を行ってくれるかどうかが心配されます。特に、保証期間中に発生した問題に対する迅速な対応が不可欠です。保証やアフターサービスに関する情報が不明瞭である場合、不安やストレスが増幅されます。

工事屋さんの解決策(心構え)

エアコン本体の保証に関しては、お店側(販売会社)の保証の規約が適応されるので、工事店として出来ることはあまりないかと思います。
ただ、あまり知られていませんが、メーカー保証1年ではないのはご存じでしょうか?

ほとんどの部品は、1年なのは間違いありませんが、冷媒系統など、一部の部品に関しては、メーカーによって、3年や、5年だったりするので、メーカー保証の規定を確認することを、お客様にお伝えするくらいは、したほうが良いかと思います。

私たちが、最も注意する補償部分は、工事不良・施工不良です。

絶対に起こしてはいけませんが、人間なので起きる可能性もあるという認識で仕事をするしかありません。

ミスがあるかもしれないから、ここをチェックしようというのと、
ミスはないだろうで、終わらせてしまうのでは、事故を防げるか、防げないかに大きく影響します。

とにかく疑って作業する。この気持ちが、ミスを減らすことに大きく役立ちます。

それでも起きてしまう可能性がある事故。
防げる行動はとったのですから、あとは、起きた後の対応をどうするか?を対策しましょう。

初動のスピードが最重要

クレームが起きた際は、今すぐアクションを起こす。これが最も早期解決につながる第一歩です。
お客様は、何に対して怒っている、心配している、不安を抱えてクレームになっているのかを、理解すること。

水漏れガス漏れが起きて、エアコンが使えない状態になって、販売店や、作業員に怒りの電話が来る。気持ちは分かります。

でも、作業員や、販売員に怒っても解決しないこともわかっています。
ではどうしてほしいのか?

エアコンがちょっとでも早く使えるように直してほしい。

これだけです。そのために、関係者の優先順位を上げさせるために、怒りという表現を行っているのです。

私も、繁忙期に慌てて工事して、バルブを開け忘れるとか、ガス漏れを起こすようなことがありました。
連絡すると、お客さんは、怒っています。
怒られたくないからという気持ちが大きかったのかもしれませんが、
「今、向かいます!」
と言って、すぐにお客さんのところに到着し、謝りながら、作業を始めようとすると、怒っていたそのお客さんは、まったく怒っておらず、
逆に
「こんなに早く来てくれて、助かります。今日、寝れますよ」
と、むしろ、ご機嫌な様子

結果的に、お客様には、感謝される形で、帰るという結果になりました。

ここでも、ニーズに応えるということで、円満解決につながりました。

まとめ

以上が、エアコンを購入した人が作業員が設置するまでに抱えている心配事のベスト5です。
これらの心配事に対処するためには、お客様の立場になって考え、行動することです。

施工業者さんは、夏場とても忙しいです。その時期に、1人ひとり丁寧に対応するのは難しいかもしれません。

でも商売の原点は、三方良し。

自分だけよくても、うまくはいきません。うまくいってるようでも、持続性や再現性がありません。それでは、商売とは言えません。

自分がエアコン屋のプロとして、提案できることや、より添えること、丁寧な対応を通して、お客様の問題解決に励むことを、根底にした作業を行うことで、継続的な発展ができるのではないでしょうか。

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