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【下鴨神社】八咫烏神になる夢を見る、小さなカラスを見つけた

「趣味は神社巡り」と言い始め、約3年。多くの人に神社と日本の神様を好きになってもらえればと思い、私の知っている神社の魅力を伝えるために書き始めた「神と社記」。

第2回となる今回紹介するのは、京都は下鴨神社。御祭神は「賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)」。「八咫烏(ヤタガラス)」の化身と呼ばれている神様でございます。

ということで……

神社行こうぜ!

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京都・下鴨神社。雨が降っていたので綺麗な写真があまり撮れませんでした……泣というわけで今回は、神社より神様のお話をメインに書くことにします
この記事は、マガジン『神と社記』に追加されています

ヤタガラスを知る上での2つのポイント

まずはヤタガラスの説明から入りましょうか。

八咫烏(やたがらす、やたのからす):日本神話において神武東征(じんむとうせい)の際、高皇産霊尊(タカミムスビ)によって神武天皇のもとに遣わされ、熊野国から大和国への道案内をしたとされるカラス(烏)。一般的に三本足のカラスとして知られ古くよりその姿絵が伝わっているーーフリー百科事典Wikipediaより引用

ちょっと1つだと説明不足なので、もう1つ引用。この辺は読み飛ばしてもらっても結構です!

八咫烏:神武天皇の建国説話にみえる烏。天皇が熊野から大和に進入しようとして山中で道に迷ったとき,アマテラスオオミカミ (『古事記』ではタカギノカミ) が八咫烏をつかわして,天皇の軍を導き,山中を抜け出させたという。「やた」とは「大きい」という意で,大烏のこと。ーーブリタニカ国際百科事典より引用

……と2つの引用をしましたが、どうやら難しいことが書いてありますね。ちなみにここで神武東征(もしくは建国説話)とは、国の統一を目指す神武天皇が、日向(宮崎県)から橿原神宮(奈良県)へと向かった時の話ですね。こちらは後程説明するとして、

この中でのヤタガラスを知る上でのポイントは、(1)三本足のカラス(2)神武天皇のもとに遣わされ、道案内をした の2つです。今回のnoteが、私が大好きな神様、『ヤタガラス』のことをおぼえるキッカケになれば幸いです。

日本サッカーのシンボル、ヤタガラス

ヤタガラス、といってピンと来ない人でもこのマーク、見覚えありませんか?

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日本サッカー「JFA」のシンボルマークにもなっている、八咫烏 (出所 : 日本サッカー協会webサイト)

そうです。サッカー日本代表のユニフォームにある、あのマークですね。あれがヤタガラスです。そしてこのヤタガラスの特徴として、まず目に留まるのが、足が3本あることです。

ヤタガラスが日本サッカー協会のシンボルマークになっているのは、「足が3本あって、アジリティ強そうだから」……ではありません。まぁ確かに強そうですが。(翼もあるし)

さてさて、ではなぜヤタガラスが日本サッカーのシンボルマークになっているかというと、それは少し前に書いた通り、「神武天皇の神武東征を成功に導いた」神様であることになぞらえ、「導きの神様」とされ、転じて「『ゴール』に導く神」となったからなのです。

とはいえ、「神武東征とかよーわからん」という声がちらほら出ていそうなので、現代的な感じで、めちゃくちゃ簡単に神武東征とヤタガラスについての説明をします。

神武東征で神武天皇を導いたヤタガラス

カムヤマトイワレヒコ(のちの神武天皇) :
「ひい爺(ニニギノミコト詳細は前回の神と社記よりご確認ください)の代でこの地(高千穂)に天孫降臨してきたのはいいけどさ、実際ずっとこんな西の方にいるの、何か変じゃね?俺らがもっと日本の真ん中らへんに行った方が、人々の暮らしをもっと豊かに出来るんじゃね?」

カムヤマトイワレヒコが45歳の時の話。アマテラスが考える「この国のすべての人々を安らいで、ゆたかにくらせるようにするにはどうすればよいのか?」という問題を解決するための会議で、高千穂に兄や臣下を集め、東征の意義を説明した

仲間を引き連れ、東を目指すイワレヒコーー。しかし、襲い掛かる刺客に手を焼きます。それを見ていたアマテラスは、イワレヒコのもとにある助っ人を送り込みます。それがヤタガラスというわけです。

アマテラス :「なんか孫のニニギノミコトのひい孫(イワレヒコ)、めっちゃキツそうやん。ヤタガラス、ちょっとあの子助けたって」

ヤタガラス : 「おけまる」

※実際にニニギがアマテラスの孫なのかは諸説あり

こうしてイワレヒコを守りながら大和へと導いたヤタガラス。壮絶な戦いを幾度と繰り返し、イワレヒコはついに目的地に到着します。そしてその地で、初代天皇「神武天皇」が爆誕するわけですね。

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東征を終え、神武天皇に即位したカムヤマトイワレヒコ

このような神話がもととなり、ヤタガラスが「導きの神様」と認識されるようになったわけです。今年、日本代表がワールドカップで健闘した影には、ヤタガラスの導きがあったのかもしれませんね。

ちなみに下鴨神社には、「八咫烏になることを夢見る子烏」のキーホルダーが売ってあったので、思わず購入しました。

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よく見ると足がしっかり三本ある……!

まだ小さな烏ですが、足が三本生えているので、これは将来確実に立派なヤタガラスになることでしょう。

みなさんがどこかで、足が三本あるカラスの絵やグッズを見つけたら、今回の話を思い出してくれると幸いです。

次回は『ツクヨミ』

『神と社記』、次回は山形県に向かいます。ご紹介するのは「夜の神」「月の神」とも称される、月読命(ツクヨミノミコト)」でございます。

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神社が好きなので、実際に自分がいった神社の写真を紹介しながら楽しみ方を伝える「神と社記」や……

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