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包丁屋の料理よもやま

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包丁の事、料理の事を元料理人の包丁屋の店主が綴ります。 便利なチョイ技、得する小ネタを織り交ぜながら、きまぐれにお伝えします。 どうかお付き合いの程を、お願い致します。
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#魚料理

白身魚の冷やし汁

この一品は、鱧(ハモ)を使って仕立てたら最高の一品となりますが、一般的に手に入る刺身用の白身魚、鯛や平目、鱸(すずき)で仕立ててみましょう。 夏の暑い夜、こんな一品で晩酌を始めたら、さらに酒が旨くなる、そんな一品です。 刺身用の白身魚は、養殖の鯛が扱いやすいですね。 刺身用のサクを買ってきたら皮目を下にして、身の方から皮に達するくらいの切込みを入れます。 鱧の骨切、あの感覚です。 切り離さない様に皮1枚を残しつつ、身側から1~2mm間隔で包丁を入れる。 鱧を使う時

魚の使い方

本日は魚の使い方のお話です。 一尾の魚をいかに使いきるか、それも無駄なく適材適所に振り分けながら使い切る事を楽しめるかというノウハウをお伝えいたします。 1尾の魚、廃棄率で言えば45%位が一般的な認識です。 その廃棄率を下げるのが良い料理人の仕事・・・と言うのが私の仕事を覚えてきた頃からの教えであります。 使える部位を無駄なく使う。 そんな事を日々心掛けながら魚を扱ってきました。 まずは鱗(うろこ)を落として、内臓と鰓(えら)を抜いて水洗い。 三枚に卸して腹骨を