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包丁屋の料理よもやま

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包丁の事、料理の事を元料理人の包丁屋の店主が綴ります。 便利なチョイ技、得する小ネタを織り交ぜながら、きまぐれにお伝えします。 どうかお付き合いの程を、お願い致します。
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#煮方の仕事

アラ煮の仕立て方<手順と行程>

今回はアラ煮の実際の炊き方を、手順を追って書いてみます。 前回のポイント 前回のポイントを、整理すると、・鱗の掃除は完璧に行う ・火が通った瞬間に煮汁が丁度良い濃度になるタイミングで仕上げる ・鍋の大きさ、煮汁と素材の量、火の強さのバランスが大切 ・終始、強火で一気に炊き上げる ・最初のアクは絶対に取り去る ・牛蒡、生姜は有効なオプション ・最後の仕上がりに酒か味醂を加え照りを出す 以上のことを、頭に入れつつ始めてみましょう。 アラの用意 まずは、アラを用意します。

アラ煮の仕立て方(そのポイント)

※まずはポイントを押さえる アラ煮の仕立て方 さて、今回はアラ煮の仕立て方をお伝えいたします。 アラ煮と言う料理は、ご存知の様に決して簡単な一品ではありません。 ですが、魚料理の中では最も基本的な技術を駆使する定番の一品です。 骨付の魚のアラを酒と味醂、砂糖と醤油で短時間にパーッと炊き上げる。 魚から出てきた旨味を煮汁ごと煮詰めて濃厚なソースに仕立ててアラに絡ませる。 ・・と言うのが理想的なアラ煮です。 多くの方が勘違いしやすいのは、じっくりと煮含めて素材の芯