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台湾の古いお菓子「椪餅(ぽんぴん)」

椪餅(ぽんぴん)という、台湾の古いお菓子を作ってみました。
椪は「膨らむ」、餅は、お正月に食べる柔らかい餅ではなくて、平べったい形の食べ物を指す言葉。煎餅の「餅」だとイメージしてもらえば良いかと思います。つまり、膨らんだお煎餅、お菓子、みたいな感じ。

その名のとおり、ぷっくり膨らんだ形が特徴で、中は空洞になっています。
台湾では、結婚などお祝いの時に配られたりするよう。内側に、黒糖や麦芽糖で甘みがつけられていますが、全体的に素朴な味わいです。

このユニークな形はどうやって作るのかな?と、伝統お菓子の本をめくってみたところ、案外シンプルそうだったので、挑戦。
小麦粉と油で作った外側の生地で、砂糖と水で作ったの餡をくるんで焼くと、餡の水分だけが蒸発してその部分が空洞になり、同時に熱の力で空洞部分が膨らんで、外が焼き固まるとコロコロの椪餅が完成!という仕組みです。
ちなみに、この「油の生地」「水の生地」の組み合わせは、中華菓子では割とよく見かけます。また別の機会にでもご紹介したいと思います。

こちらは、餡をくるむ前。この後、外側の白い生地で中央の餡をくるみ、しっかり閉じます。

生地をしっかり丸めたら、続いて麺棒で平たく伸ばし、真ん中に食紅で飾りのハンコを。今回使ったのは「発」という字。膨らむ、大きくなる、というような意味合いで、縁起の良い漢字です。例えば、「發財」といえば、財産が大きくなるという意味で、誰かを祝福する時の決まり文句になっています。

焼き上がりました。点前のはわりと上手く膨らみましたが、破裂してしまったり、なぜか全く膨らまなかったものも。餡を包んだ時の、生地の閉じ方が不十分だったり、焼く時の温度管理がまずいと、失敗するようです。ここは要改善。でも、ちゃんと膨らんだのを見るとすごく楽しい。
今回は、餡に黒糖を使ったので、風味も良く、美味しくいただけました。

中もちゃんと空洞。

このまま食べてもいいですが、実は、椪餅にはユニークな食べ方があります。椪餅に穴を空け、生姜と共にごま油を敷いたフライパンに乗せたら、空洞の中に卵を落として、ぺちゃんこに潰しながら焼き上げるというもの。

こうやって食べると栄養満点だということで、かつては産後の滋養強壮に食べられていたそうです。ごま油、卵、黒糖。なるほど、栄養状態が不安定だった時代には貴重なエネルギー源だったろうという感じがしますね。
写真は、以前現地で市販の椪餅を買って来て試した時のものです。なかなかオツな味。これじゃないと!!と言えるほど美味なわけではない(笑)ですが、例えば朝食などに、手っ取り早く食べたいなんて時には良いかもしれません。

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