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接遇・マナーのベースに根差すもの    ~立ち居振る舞い~


私は堅苦しい、マナー(型)に厳しい人は大のつく苦手ですが、それと同様に人への配慮に欠けるのも
大大大の苦手です。社会生活を送る以上、少しでも自分らしくありたい、また、人もそうであってほし
いと思うと、「マナーは取り締まりでも型にはめようとすることでもない」とますます確信を深めてい
ます。本来はそれぞれのキャラクターがのびのびと個性を発揮しつつ、それでいて皆が心地よい空間を
共有するために必要な最低限のルールがマナーなのです。

接遇・マナーのベースに根差す心遣いとは

・常に相手に敬意を払い、尊重すること
・相手を不快にさせない心遣い、相手に恥をかかせない配慮を行うこと
・時・場所・置かれている立場を十分に考慮して最もふさわしい振る舞いをすること

この3点に他ならないのです。
そして、この心遣いを日常的に実践することこそが接遇・マナーを発揮することに繋がります。

目次 

1.立ち居振る舞いって具体的に言うと

・表れ方

・所作 『お辞儀』

・つま先が語る

2.これでマナーの5原則はお終い

1.立ち居振る舞いって具体的に言うと


表れ方

偏見が入っているなどと言わないでください。

本当に偉そうな人は歩き方もそう語っているものです。

のっしのっし、と後ろから効果音を付けてあげたいくらいでしょうW

さておき、

『立ち居振る舞い』と大まかに言ってもその中には

・仕草

・態度

・姿勢

・所作

など様々な表れ方があります。

所作 『お辞儀』

よく言われる『所作』として接遇・マナー研修などでやらされるお辞儀。

うんざりしますが、これは単に教える側の権威的な態度を思い出しての感情です。よっぽど嫌いなのです、私(涙)...

権威的な状況は遠くに追いやって、と。

祇園の(他所は知りません。5花街の内の祇園)つる居のお母さんのお辞儀と、JAL 時代の清水さんという先輩のお辞儀以上に美しいそれを未だ見たことはありません。

本当にお客様を愛し、感謝している心遣いがあれほどまでに形に現れるものかと感動すら覚えるお辞儀の仕方でした。

カウントを取って「さんハイっ」と行う『型としてのお辞儀』はしかしながら一見美しいので業務上そのスタイルを真似ることは有効です。

上っ面を重視する組織に所属している場合は非常に有効なものでしょうね。それに最初は型から入るということも実は悪いものではありません。

黄檗売茶流煎茶道 を体験してのことですが、

最初はその所作、礼儀などの意味が理解できないのです。

しかし、お稽古やお家元のお点前を拝見することによってその型に込められたおもてなしの心遣いや繊細な宇宙観のようなもの、気配といったようなものが段々とストレートにハートに響いてくるのです。要するに体感する、とでも言いましょうか。

日本語がHigh Context Culture であるように文化も勿論、世界に類を見ないほど高度に進化したものを、ただ求めさえすれば手もとに引き寄せることが可能な国、日本に私達は住んでいます。

爪先が語る

大學病院の長い長い廊下を医療従事者の皆さんはものすごい速さで歩いていたものです。

その大學病院では、当時一日の外来予約患者さんの数はおよそ2000人。

東大病院などは一日に4000人、と正面玄関に白い看板に記載がされていたものです。本来のキャパシティーはおよそ500人程度だったとも言われていました。

医学部学生や、研修医、医師、看護師、コメディカル職員、事務クラーク、それに患者さんやそのご家族・・・MRさんや多くの業者さん

本当に多岐にわたる人が行き交う長い廊下を速足で歩いています。忙しいのです。次つぎと対処すべき案件がやってくるのをもくもくとこなす医療従事者の皆さんでしたが、たまに迷子になりそうな患者さんが不安な面持ちで彼らの一人をこわごわ呼び止めます。

「あの、すみません。リニアックに行くように言われたのですがどちらに行けばいいのでしょう?さっきからこの廊下を行ったり来たりしているのですが・・・わからなくて」

それに気が付いた医療従事者は

はた、と立ち止まります。

「は?え~、(ちょっと急いでるんだけどな)

リニアックですね、それはここをこちらに行けばありますよ。」

親切に案内します。

良かった。患者さんはどちらに行けば良いのかようやく分かりました。

しかしながら、その実、患者さんはどう感じていると思いますか?

あの人に尋ねて良かった、親切に教えてくださったわ、さすが大學病院だわ、ではおそらくありません。

「いやぁ~、良かった~。迷子になるところだったわ。しかし、あの人いっそがしそうやったなぁ~」

です「いっそがしそうやったなぁ~」という印象のみが残ったはずです。

それは何故か?

医療従事者の方の足のつま先は彼(彼女)が向かう進行方向を向いたままだったのです。
つま先は「ひゃ~、急いでるんだよ、何なの?リニアック?」と語っていたのです。

もし、超絶急いでいたとしても、ほんの一瞬だけ患者さんにきちんと正対して対峙したなら、例え一瞬で対応を終えたとしてももっと温かみのある印象として患者さんには残ったに違いないのです。

よく、ボディランゲージ、と言いますが、仕草や態度はまさしくノンバーバル(非言語)的な表現方法として雄弁に物語ることに留意することが出来れば良いですね。

語彙力も確かに必要です。しかし、非言語的な語りにも少し目を向けてみましょう。

2.これでマナーの5原則はお終い


さて、書き出すと際限なくつらつらとこれまでの経験が出て来て止まりません。

この辺りで、いったんお終いにしようと思います。

そして、マナー5原則の最後、立ち居振る舞い、がコミュニケーションの上でも他の4要素と同じくらい重要なポイントなのだとご理解いただければ嬉しいです。

それでは次回は事例などを交えて

コミュニケーションやマナーを深堀した記事を書いていこうと思いますのでどうぞお楽しみに(^^♪



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