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子どもの笑顔を増やす「自分でおべんとう」と「遠足ごっこ」——写真で知ろう!小規模保育【食育】

野菜などの食材に触れる機会を大切にしながら、子ども自身による、給食づくり・おやつづくりに取り組んできた、太田にこにこ保育園の『食育』活動。

この日は一人ひとりが「自分のおべんとう箱」に給食をよそい、園庭に出てお昼を食べる「遠足ごっこ」をしました。

<太田にこにこ保育園/香川県高松市>

【参加した園児】11人(2歳児・1歳児)
【参加した保育者】5人
【準備物】保育園:給食/レジャーシート/ラップ/ボウル、保護者:子どもたちのおべんとう箱

■ ねらいと配慮

コロナ禍で、行事などを思うように開催できなかった2021年。毎年の「親子遠足」も、この年は中止せざるを得ませんでした。「少しでも子どもたちに笑顔になってもらう機会を」と考え、代わりに園庭で行ったのが「遠足ごっこ」と「自分でおべんとうづくり」です。

当園では、普段から自分たちでおにぎりを握ったり、おやつづくりを手伝ったりする機会を設けてきました。給食のポテトサラダをつくるときに、ピーラーで皮むきをしたり、ジャガイモをつぶしたりする活動もあります。

R_(チャイルドケア二四太田にこにこ保育園)ポテトサラダ作り

できたときに「にこっ」とうれしそうに笑う瞬間を、保育のなかで何度も目にしてきました。そうした活動の延長として考えたのが、給食をおべんとう箱に詰めて、園庭でピクニックをする企画です。

おべんとう箱は保護者に依頼し、各家庭から持参しました。園では調理師と相談して、メニューを子どもが取り分けやすい内容に変更。また、使うボウルを多めに用意したり、少人数単位やアルコール消毒を徹底したりするなど、感染予防にも配慮をしました。

■ 振り返り

普段から食に関わる機会の多い子どもたちですが、この日は「自分のおべんとうができるんだ」と、いつも以上に期待に満ちた表情をのぞかせていました。いざ自分の番になると、真剣な表情でおかずを取り分けていきます。

ごはんは当初、保育者がラップの上に乗せ、子どもがおにぎりに丸めていく予定でしたが、子どもたちが「やりたい」と主張。時間に余裕を持たせていたので、それも自分でよそうところからやってもらいました。

(チャイルドケア二四太田にこにこ保育園)お弁当の盛り付け2

いざ自分のおべんとうができあがると、待ちきれない子どもたち。外に出るために靴をはくスピードも、いつも以上です。

庭に敷いたシートの上で、子どもたちは「これは◯◯ちゃんのおべんとう」「◯◯くんがつくったんで!」などと、楽しそうにお話ししながら食べていました。2歳児さんなどは、家に帰ってから楽しかったことを話してくれたようで、後日、保護者の方に「いつもありがとう」といった言葉をかけていただきました。

(チャイルドケア二四太田にこにこ保育園)園庭でピクニック2

■ 「小規模保育」としての視点

「調理」や「配膳」の活動では、安全のために細心の注意が必要です。子どもたちが充実した時間を過ごすためにも、保育士ができるだけ子ども一人ひとりの傍につくようにしています。全体の人数が少なく、保育士の配置が手厚い小規模保育は、そうしたことを比較的行いやすい側面があります。

また、食育は調理師との連携も重要になりますが、全体の規模が小さく、日々「次はこんなことやってみたいね」と気軽に保育士と意見交換や提案ができている点も、活動の大きな支えになっています。

食に関心が出てくると、子どもたちの食事量も増え、野菜が嫌いだった子どもが少し食べられるなどの変化も生まれるようになりました。食材に触れる機会を日常的につくったり、時に「遠足ごっこ」のような活動をしたりすることが、子どもたちの育ちにつながっていくことを、積み重ねのなかで感じています。

(チャイルドケア二四太田にこにこ保育園)園庭でピクニック3

【園情報】
太田にこにこ保育園(株式会社チャイルドケア24)
https://childcare-24.com/niconico/ota/
香川県高松市太田下町3026-13
定員19名
小規模保育事業A型・管理者設置あり

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