初級卒業生に必要な知見(29)金利は全国区、賃料は地方区

不動遺産の価格は、どう決まっているか?

その基本は世界共通で、下図に示したように、手取り賃料と手取り投資利回り、この2個から押し出されるように不動産価格が出て来る

上の図を簡略化すれば下図のようになる
分子(手取り賃料)が増えれば、物件価格は上がる

分母(手取り利回り)が上がれば、物件価格は下がる

分子は収入だ

景気が好転すれば、賃金や企業利益が増加するから、もっと良い部屋に住みたい、もっと良いオフィスに移転したい、という希望が大きくなり、それを実行する人や企業も増える
これが、分子である収入を増やす
経済、景気に関係するファクターだ

分母は、投資判断だ

様々な投資商品と比較して、これなら投資しようと決定をする数字、不動産の場合は投資利回りだ
不動産は金利との関連が強いので、他の金利商品(債券)との比較で判断される要因が大きい

これは金利に関係するファクターだが、やはり経済、景気に関係するファクターだ

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もう少し細かく見れば・・・・

賃料に影響を与える賃金や企業利益の動向は、地域格差が大きい
つまり、地域要因の色彩を持っている

一方、経済や景気、金融政策によって決まる金利は全国一律なので、全国要因だ

ただ、不動産需給(リスク要因)は賃金や企業利益の動向と同様に地域格差が大きい

それがあるので、投資判断としての個別物件ごとの投資利回りは、需給が弱い地方、弱い物件ほど、リスクが上乗せされた利回りになる

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そして、不動産需給のトレンドは世界共通であり、「都会&人気観光地 > 郊外」が長期的に維持されている



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