個展に行ってきた話


はい、こんにちは。
今回は日記みたいなものです。個展に行ってきて感じた事の話をします。

Twitterでもうるさくツイートしてたんですが、今日は、昨年のデザフェスかコミティアで知ったイラストレーターさんの個展を観に行ってきました。
場所は新宿のアートコンプレックスセンター。
ちなみに今週末までやってるそうなので予定合う方は是非。


で、絵自体はもちろんどれも素敵だったんですけど、その感想については一旦置いといて。
じゃあわざわざnoteで何を書くのか。って話ですよね。

この個展は大きく5つのブースに分かれていて、そのうちの1つに、本や教科書がたくさん置いてあるブースがあったんです。
最初、恥ずかしながら何も知らずに入って、「なんでこんなに本がたくさん??個展とはまた別な何かがあるのか?」と思ったんですが、さすがに途中で気づきました。
その本全部、出展者の方々の絵が表紙になってるものだったんです。
よく見たらその部屋の壁に飾ってある絵が表紙になってるものもチラホラ。

最初は、はーなるほどな〜すごいなぁ。くらいに思ってたんですけど、後からだんだんジワジワと感じた事があって、それを書いてみようと思ったんです。


言われてみればたしかに、文庫本とかってだいたい表紙にイラストか写真が用意されてますよね。
教科書の表紙も、挿し絵なんかもそう。
ってことは勿論それを描いてる人、撮ってる人がいて、それを使うってことはつまり仕事として成り立ってるって事です。

今まであまりにも当たり前のように目にしてたけど、考えてみれば当然の話。
僕は絵描きでもなんでもないただの社会人なので、世間一般にイラストレーターと呼ばれるような人達が、どうやってお金を稼いでるのか全然詳しく知らなかったんですけど、この当然の話に少しカルチャーショック的なものを受けてる自分がいました。

僕は幼稚園〜小学生くらいの頃、絵を描くのが好きで、幼稚園の頃は、ロケットに乗って宇宙を飛ぶ男の子の絵と、ワンピースを着てる夏の日の女の子の絵と、ロウソクとクリスマスリースの絵を何度も描いてました。
あと大好きだったポケモンをひたすら紙を埋めるように描いてました。
小学生になるとドラゴンボールが好きな友達と、超サイヤ人の絵を描いては見せ合いっこしてました。
で、よくある話なんですけど、うちは父親が厳しかったので
「絵ばっか描いてないで勉強しろ!絵を描いてても将来食べていけないぞ!」
って怒鳴られて育ってきました。描いてた絵を破かれたり、泣きながら机に貼ってる絵を自分で剥がした事もあります。

なので、中学生に上がる頃には、たまーにドラゴンボールやNARUTOの絵を描いたりする事はあっても、ほとんど絵を描く事から離れてしまって。
高校では、美術の授業でデッサンを描くのは楽しかったなぁ。くらい。
そうやって絵を描く事から離れていってしまった人です。

で、今日の個展で出展者の絵が表紙になってる本を見てて思っていた事が、
「何が『絵で食っていけない』だよ。こんなに仕事になってんじゃん。」
です。

もちろん全ての人がそうなれる訳じゃない。
絵を仕事にしてる人は、それをできるようになるまでものすごく努力した人だし、自分はきっとそこまで努力を続ける事はできなかったと思います。

でも、絵を描く事を仕事にしてる人は、多分みんな最初は絵を描くのが好き!楽しい!から入ったんじゃないかなと思って。
その可能性の火種みたいなものを、
『絵を描いてても将来食っていけないから。』
の言葉で消してしまうのは絶対良くない。そう思いました。

別に絵で飯を食う事が全てじゃない。
絵を描くっていう趣味を1つ持っているだけで人生は少し生きやすくなるし、別で仕事をしながら絵を描いて、それを通じて仕事をもらったり人と繋がりが出来たり、お金を得たりすることもあります。
ありがたいことに、最近自分にも、働きながら絵を描いてる知り合いがたくさん増えました。皆それぞれ色んな個性が出ててとても素敵な絵を描いてます。


俺は金のために絵を描いてる訳じゃない!とか、作品に値段をつけるな、とか、そういう考え方の人もいると思います。
それはそれでいいんです。考え方は人それぞれだし。

ただ、将来それで飯食っていけるかどうか、だけで判断して、好き!楽しい!を否定しないで欲しいな、と。

仕事なんて、やろうと思えばなんだって仕事になります。
逆に、頑張って勉強して社会に出ても、普通に会社で働いてるだけではそんな大金持ちになれる訳じゃないし。

コロナで3年飲食業や旅行業は大打撃を受けて、閉業も沢山あったと思うけど、それでも絵というカルチャーは求められ続けたと思う。つまりそれだけちゃんと仕事になるんです。


とまあ、そんな事を実感できました。
行ってよかったです。

展示されてる絵も本当に素敵でした。イラスト集も買えた。
いい一日でした。

おわり

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